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カメラ雑誌をCGの参考書にする

Category : Tips
3DCGソフトでカメラアングルやライティングに困った時、あなたは何を参考にしますか?
私の場合、インターネットでそのシーン(浜辺とか街並みとか)の写真を検索して、どういう影が付くのか、どういう色味になるのか、どこにフォーカスするのかなどを調べたりします。
IrayやLuxRenderなどの物理ベースのエンジンでレンダリングする場合、特にライティングは極めて現実に近いものにできるため、カメラの本が参考になるケースが多くなります。

スタジオでのポートレート撮影にはどんな照明器具を使うのか、どの方向からいくつ照明を当てるのか、カメラを傾けるとどんな効果があるのかなど、そのセオリーやシーンごとの設定が学べます。
私自身も書店で単行本になったカメラの構図やライティングの本を買ったりするのですが、その全てが3DCGの参考になるかというとそうでもありません。結構お値段しますしね。

こんなときにお手ごろなのが電子書籍版のカメラ雑誌です。特に『CAPA』『デジキャパ!』『デジタルカメラマガジン』はKindle版のバックナンバーが108円という特価(期間限定なのかはわかりませんが、結構長期間やってます)で購入できます。
カメラ雑誌の内容はおおむね「新製品カメラ&レンズのレビュー」「特定シーンでの撮影テクニック」「RAW現像及びレタッチのソフトウェア使用法」などになります。「新製品カメラ&レンズのレビュー」以外は3DCGの参考になりそうですね。私がざっと見たところソフトの使い方については『デジキャパ!』が充実していると感じました。


 デジキャパ! 2014年3月号

日光、照明器具、フラッシュなどを駆使して屋外や室内で撮影する際の、ライティングの基本からシーンごとの応用まで作例と共に解説があります。



 デジキャパ! 2015年7月号

PhotoshopとLightroomを使ったRAW現像とレタッチの解説があります。LightroomとCamera Rawは画像補正機能がほぼ同じものなので、Camera Rawフィルターの使い方の参考になります。こちらも作例ありきの解説なのがわかりやすいですね。
レタッチってどうすることを言うの?という疑問を持つ方にもオススメです。


雑誌の電子版は一般的にページが画像データなので、タブレットなどの大きめの画面を持つ端末でないと読み難いかもしれません。
バックナンバーは古いものは買えなくなってしまうようなので、気になった方はお早めにチェックして下さい。

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テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

NVIDIA Irayレンダラー その8:キャンバスを分けたレンダリング

Category : Iray Renderer
DAZ Studio 4.8 Proのベータ版が公開された初期から、私がずっと気になっていたIrayの機能があります。それは「Light Path Expression」というもので、ざっくり言ってしまうといわゆるマルチパスレンダリングのことです。
マルチパスレンダリングをすると、ディフューズ、スペキュラ、リフレクションなどの要素別にレンダリング画像を出力することができるにはもちろん、加えて深度(Depth)やノーマル(Normal)情報なども出力することができます。また、ライト別、オブジェクト別にレンダリングすることも可能です。

DAZ Studio 4.8のIrayレンダーでは何をレンダリングするかという設定をキャンバス(Canvas)として定義します。そしてレンダリング時にキャンバスごとに画像が出力される流れになります。

また、キャンバスを定義してレンダリングすることで、HDR(ハイダイナミックレンジ)でのレンダリング出力画像(OpenEXR形式)が保存でき、それをPhotoshopなどで画像補正をしつつLDR(ローダイナミックレンジ)に落とすということもできます。

今回はそのマルチパスレンダリングを可能にするキャンバスの設定と、出力されるレンダリング画像の補正についてご紹介します。

※エミッションのみのレンダリングについて訂正しました。(2015.12.26)
※Adobe Camera Raw 9.10以降にPhotoshopでCamera Rawフィルターが使えなくなった問題について追記しました。(2017.12.13)

Iray08 SS


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テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

Light Dome PRO - R その3:フォトレタッチソフトでの調整

Category : Light Dome
DAZ Studio 4.6用の野外ライトセット『Light Dome PRO - R』は、今月のバージョンアップでめでたくフリーのフォトレタッチソフト『GIMP2』に対応しました。
これまで『Light Dome PRO - R』でレンダリングした画像は『Photoshop』のアクション機能を使って合成する必要がありました。この工程を代わりに『GIMP2』でできるスクリプトが、バージョンアップにより付属したわけです。

そこで今回は、『GIMP2』でのレンダリング画像合成の手順をご紹介するとともに、『Photoshop』または『GIMP2』でできるライトの調整について調べました。

※メインファイルとPhotoshop用ファイルも更新されていますので、そちらも再度インストールが必要です。
※バージョンアップ後に過去のバージョンで保存したシーンを読み込むと、スカイドームが読み込まれないエラーが出てしまいますので、一度LDP-R関連のオブジェクトを削除したのち再び「Add LDP-R」して下さい。

LDPR SS3


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テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

Atmospheric Cameras その2:その他のカメラ

Category : Atmospheric Cameras
DAZ Studio(DS)用の特殊効果カメラセット『Atmospheric Cameras for DAZ Studio』ご紹介の第2回は残りのカメラ、Colorize Camera(色調補正)、Depth Camera(Zデプスマスク作成)、Fog Camera(フォグ)について見ていきます。
特にFog Cameraについては、遠景が青白く見える空気遠近法や、朝もや、濃い霧といった大気を表現するのに適しており、屋外シーンのレンダリングにぜひ取り入れたい効果ですね。

今回の記事では特殊効果カメラの解説だけでなく、Zデプスマスク画像を使ったレタッチの実例なども少し載せています。

Atmospheric2 SS

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3D Photoshop Bridge その1:レンダリングとテクスチャ

Category : 3D Photoshop Bridge
DAZ Studio(以下DS)を画像編集ソフトPhotoshopと連携させるプラグインとして『3D Photoshop Bridge』があります。定価が$199とDS用プラグインとしてはかなり高額です。それにPhotoshop自体高額なソフトウェアな上、正直なところ3Dレイヤーの扱えるExtended版のPhotoshopでないと定価ほどの価値は無いプラグインだと思い、あまり注目していませんでした。

しかし現在は『3D Photoshop Bridge』は無料提供期間ですし、DS4Proにも付属しています。折良くPhotoshop CS6 Extendedがベータ体験版として使えるので、この機会に試してみようと思い立ち今回記事にしました。第1回となる今回は、Extended版で有効になる機能以外を使ってみます。

PSBridge SS

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テクスチャに汚しを加えるスクリプトHybrid Grunge

Category : その他
戦闘のシーンなどを製作する時、キャラクターの肌や装備などがきれい過ぎると感じ、ダメージを負ったような効果が欲しい時があります。そこで、それらのテクスチャに汚しを入れたり、レンダリング後の画像を加工したりするわけですが、それはなかなか難易度の高い作業です。
今回ご紹介する『Hybrid Grunge』はフィギュアやその衣服、背景オブジェクトなどに簡単に汚しを入れることができるDAZ Studio(以下DS)用のシェーダープリセットです。

『Hybrid Grunge』は『Gore Dom for DAZ Studio』『Grime Inizer for DAZ Studio』『Rag-Erator for DAZ Studio』『Rust Icator for DAZ Studio』(まとめて『Hybrid Grunge Bundle for DAZ Studio』としても販売)の4製品があります。これらの製品はDSで扱えるマルチレイヤーを持つ画像形式.dsiを利用し、既に張られているテクスチャに汚しのテクスチャを合成することで、その効果を付け加えるプリセットとテクスチャのセットとなっています。.dsi形式の画像を編集するためにはプラグインMulti-Layered Image Editor(LIE)が必要なのですが、『Hybrid Grunge』を使用するだけならLIEが無くても大丈夫です。

今回は『Hybrid Grunge』を使ってフィギュアの衣服などに汚しを加えてみます。

※DS3などと同様にDS4でも動作します。今回の記事で使ったシーンもDS4で製作したものです。
※Poser版も販売されています。

HybridGrunge SS

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Reality その2:LuxRenderでのポストワーク

Category : Reality
『Reality 1.0 for DAZ Studio』プラグイン紹介の第2回は、LuxRenderでレンダリングが始まってからのことについてです。
この段階になるとデータはRealityプラグインの手を離れ、あとは仕上がりを待つばかりとなりますが、LuxRenderには仕上がりを調整するための機能が豊富に揃っています。今回はそれをざっと解説して行こうと思います。

Reality2 SS

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DAZ Studio 3 Advanced その9:ShaderMixerでデプスキューカメラを組む

Category : Shader Mixer
DAZ Studio 3 Advanced(DS3Adv)のShaderMixerでブリックリストを眺めていると、気になるものが結構あります。Caustic Light、Gel Light、Toon、Depth Cueなど、これまでに紹介してきたもの以外にもいっぱいです。
今回はその中からDepth Cueを使ってみたいと思います。デプスキューとは、カメラからの距離によって色をのせるレンダリング法です。ワイヤーフレーム表示の時に前後関係をわかりやすくするために遠くを暗く描画したのが元らしいのですが、今回はそれを使って風景の遠くが霞む効果を表現したいと思います。DS2.3では『Mood Master DS Z-Depth FX Layers』というプラグインで同じことが出来ました。こちらの記事で紹介しています。

ShaderMixer DepthCue SS

※Fog-Simpleブリックを使った簡易フォグについて追記しました。

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Mood Master その2:Zデプスレンダリング

Category : Mood Master
DAZ Studio(以下DS)の特殊効果プラグイン『Mood Master DS Z-Depth FX Layers』第2回は、カメラからの距離を画像にする「Z(ゼット)デプスレンダリング」を試したいと思います。
そのZデプス情報を使って、レタッチソフトでの遠景ぼかしを行います。

MoodMaster Zデプス SS

※この効果だけなら、DAZ Studio 3 AdvancedのShader Mixerを使って同じ事が出来るようになりました。詳しくは『DAZ Studio 3 Advanced その9:ShaderMixerでデプスキューカメラを組む』をご覧下さい。
※DAZ Studio 3.1.2.32では『Mood Master 2』のDeep Fog効果が半透明テクスチャと重なった時に、Software Rendererでは正常にアルファが抜けないという現象が起きています。購入をお考えの方はお気をつけ下さい。応急の対処法を追記しました。
※このプラグインは現在のところ、DS4以降では動作しません。

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Mood Master その1:特殊効果を加える

Category : Mood Master
今回紹介するDAZ Studio(以下DS)のプラグインは『Mood Master DS Z-Depth FX Layers』です。
これは、フォグやレンズフレアなどの特殊効果をレンダリング画像に加えるものです。一つ注意点として、DSの他にPhotoshopやGIMPなどのレイヤーを扱える(描画モードを指定して合成できる)フォトレタッチソフトが必要です

作者による製品説明ページがこちらにあります。そこにMood Masterを使った画像ギャラリーがありますので、どんなことができるかの参考になると思います。

MoodMaster_dementhia_SS

※反射するマテリアルについての注意事項を追記しました。
※このプラグインは現在のところ、DS4以降では動作しません。

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Render Albumでレンダリング設定を調整する

Category : Render Album
Poserにはレンダリングした2枚の画像を比較する機能があります。これで結果を見ながらライトの調整などをするわけです。DAZ Studio(以下DS)にはないのでしょうか?というわけで登場するのが今回のプラグイン『Render Album』です。

render_album_SS

※このプラグインはDS3以降、本体に標準搭載されています。

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