Carraraのダイナミックヘアを使う

Category : Carrara
DAZ3DにてCarrara8が発売になりました。
発売セールとして、ソフトウェア本体の新規購入が50%オフ(プラチナクラブ会員なら65%オフ)、バージョン7からのアップグレードが30%オフ(プラチナクラブ会員なら50%オフ)になっています。同時に、すべてのCarrara対応製品が30%オフにもなっています。両方とも今月末までですので、お見逃し無く!
※6月15までに延長になりました。


Carrara 8

Carrara 8 Pro

このブログでは何回かに分けてバージョン8の新機能を試してきました。どんな機能があるのかについては、この記事に一覧を載せてあります。
※コチラの方が分かりやすいですよね。ということで公式のNew Featuresページへどうぞ。
今回は新機能と言うわけではないのですが、Carraraのダイナミックヘアを試してみたいと思います。ただし、作るのではなく使う方です。そもそもダイナミックヘアとはCarrara6で搭載された機能で、一般的にフィギュアの髪として使われている短冊状のポリゴンに半透明マッピングで表現するものとは違い、髪の1本1本を描画してしまおうと言うものです(タブン)。非常にリアルな髪が表現でき、また、動物の体毛なども表現できるスグレモノなのですが、その重さとレンダリング時間の増加がネックです。
少数ではあるのですが、DAZストアでもダイナミックヘア製品が販売されています。今回はそれらの、フィギュアにすぐ使えるように用意されたダイナミックヘアについてのメモをまとめました。

ダイナミックヘア SS

※リンクを修正すると共に、本文も若干加筆・修正しました。

■使う手順

今回はこのようなシーンを用意しました。
ダイナミックヘア シーン ベース

まだこのキャラクターには髪がありません。ここにダイナミックヘアを被せてあげようというわけです。
私もすべての製品を見てみたわけではないのですが、どうやらダイナミックヘアにはデータの持ち方として2種類あるようです。1つは頭皮(skullcap)モデルを用意しそれに生やしたスカルキャップタイプ、もう1つはダイナミックヘアのみのダイレクトタイプです(名称は勝手に付けました)。製品がどちらのタイプかはそのドキュメントに(使い方として)書かれてあります。それぞれフィギュアへの適用方法が違いますので、タイプ別に説明して行きます。

まずはスカルキャップタイプです。Carrara7についていたサンプルがすべてこのタイプでしたので、その中から『Red Flow D』を例に挙げます。
ダイナミックヘアサンプルはブラウザトレイのObjectsタブ、Hair > Samplesフォルダにアイコンが並んでいます。このタイプはアイコンをブラウザトレイからプロパティトレイ下部のInstancesタブ内対象フィギュアのheadノードへドラッグ&ドロップして下さい。
ダイナミックヘア スカルキャップタイプ適用1

するとこのように頭皮モデルとダイナミックヘアがheadノードの子供として配置されます。
ダイナミックヘア スカルキャップタイプ適用2

頭皮モデルにはテクスチャが張られている場合もありますが、『Red Flow D』は素のオブジェクトでしたので非表示にする必要がありました。このタイプは頭皮モデルに各フィギュアに合うようにモーフが仕込まれていますので、フィギュアに対応したモーフを有効にしてください。
ダイナミックヘア シーン スカルキャップタイプ

次はダイレクトタイプです。例として『Dynamic Rebel Hair for V4 and M4』を使いました。
Carraraプログラムがインストールされているフォルダを指定してこの製品をインストールすると、ブラウザトレイのObjectsタブ、Hair > Dynamic Rebel Hairフォルダに登録されます。このタイプはアイコンをブラウザトレイからプロパティトレイ下部のInstancesタブ内対象フィギュアのModelノードへドラッグ&ドロップして下さい。
ダイナミックヘア ダイレクトタイプ適用1

するとこのようにダイナミックヘアが直接Modelノードの子供として配置されます。
ダイナミックヘア ダイレクトタイプ適用2

注意点として、ダイナミックヘアはフィギュアのShading Domain名を元に生やす場所を決められているようだということです。DAZ StudioからCollada形式でCarraraへ読み込んだフィギュアに対してはShading Domain名に接頭語が付加されたためか正常に適用できませんでした。しかしPoserのセーブデータに対しては大丈夫でした。このタイプは頭の形を変えるモーフをいくらいじってもそれに追従してくれます。
ダイナミックヘア シーン ダイレクトタイプ


■プレビューを軽くする

ダイナミックヘアは数万本の髪の毛をオブジェクトとして持つわけですから、データとして重いものであると言う認識は間違っていません。しかし、Carraraのダイナミックヘアは表示を軽くし、製作しやすいようにさまざまな工夫が凝らしてあります。
まずはダイナミックヘアを選択した状態でプロパティトレイを見て下さい。このようにダイナミックヘア独自のプロパティが表示されています。
ダイナミックヘア プロパティ General
この中のGeneralタブ下部ではプレビューでのダイナミックヘアの表示方法を変えるプロパティが用意されています。プレビューを軽くするには次のような方法があります。
※これらの設定はレンダリングには影響しません。

 ・Show And Calculate Generated Hairsのチェックを外す。
チェックを入れると、プレビューでも髪の束がレンダリングイメージに近い形で表示されます。当然それなりのマシンパワーを食います。
これにチェックを入れた状態では表示はこのようになります。
ダイナミックヘア シーン Genereted

 ・Display Percentageを下げる。
変更するとプレビューでの髪の束(Generated Hair)の表示密度が変わるので、下げることで表示を軽くできます。

 ・Show Guide Hairsにチェックを入れる。
Generated Hairを非表示にした場合、ダイナミックヘアはまったく表示されません。そこで、これにチェックを入れることで髪の流れを単純化したライン、ガイドヘアを表示することができます。ガイドヘアがダイナミックヘアの本体みたいなもので、この流れに沿って数万本の髪モデルを描画する仕組みになっているんですね。
これにチェックを入れた状態では表示はこのようになります。
ダイナミックヘア シーン Guide


■レンダリングを軽くする

何度も書いていますがダイナミックヘアは髪の毛1本1本を描画するため(そのままでなく効率化は図られていると思うのですが)、レンダリングも当然のように時間がかかります。ファイナルレンダは100%の状態でレンダリングすればいいのですが、テストレンダで毎回時間がかかっていてはいつまでたっても製作が終わりません。そこで、ダイナミックヘアを使った場合にレンダリング時間を短縮する要素をまとめてみました。

 ・Rendering Qualityを下げる。
ダイナミックヘアのプロパティ、GeneralタブにあるRendering Qualityを下げることで、ダイナミックヘアのレンダリングクオリティを下げ、レンダリング時間を短くできます。パラメータを3段階に変えて比較した画像がこれです。
ダイナミックヘア レンダークオリティ比較
今回は単純なシーンなのでレンダリングにはそれほど時間はかからないのですが、それでも左から29秒、31秒、38秒と明確に差が出ました(シーン全体を800×600pixelsでレンダリングした場合の時間です。レンダリング設定は極力落としてあります)。

 ・Hair Countを下げる。
ダイナミックヘアのプロパティ、Hair GroupタブにあるHair Countを下げることで、生成する髪の本数が減り、レンダリング時間を短くできます。このパラメータは1つのHair Group(ダイナミックヘアは1つ以上のこれを持ちます)に対し何本の髪の毛を生成するかという数値です。複数のHair Groupがある髪の場合は上のドロップダウンメニューから切り替えて設定する必要があります。ファイナルレンダでは元に戻すのを忘れないようにして下さいね。
ダイナミックヘア プロパティ Hair Group

 ・ソフトシャドウを使わない。
ライトのプロパティのEffectsタブ、Shadow欄に影のエッジをソフトにするためのEnable Soft Shadowsというプロパティがあります。これをダイナミックヘアのあるシーンで使うと、鬼のようにレンダリング時間が延びてしまうようです。それでもソフトシャドウを使いたい場合は影にShadow Bufferを使います。これはいわゆるシャドウマップで、レイトレースシャドウに比べるとクオリティは下がってしまいますが、レンダリングにかかる時間はシーン内の要素にあまり左右されず一定です。
ダイナミックヘア シャドウバッファライト


■髪をアレンジする

自分でダイナミックヘアをモデリングするまではいかなくても、既製品をシーンに合わせてアレンジする必要は出てきます。ここでは、さわりだけですがそれをまとめてみました。

 ・ダイナミックヘアのシェーダを変更する。
『Dynamic Rebel Hair for V4 and M4』には髪の色を変更するためのシェーダプリセットが付属しています。それを適用するには髪を選択してプロパティトレイのGeneralタブかShadingタブのPresetボタンをクリックします。
ダイナミックヘア プロパティ シェーダ

すると次のようなウィザードが出現しますので、Hair > Dynamic Rebel Hairフォルダを開き、適用したいシェーダプリセットを選んで下さい。
ダイナミックヘア シェーダプリセット適用

 ・ハイライトを調整する。
ダイナミックヘアで魅力的なのは、リアリティのあるハイライト(スペキュラ)だと私は思います。しかし、それは光に対してすごく敏感なので、シーンのライトに合わせて調整する必要も出てきます。それには、テクスチャルームでダイナミックヘアのシェーダを直接いじらなくてはいけません。
 Shininessチャンネル - ハイライトのサイズです。数値が高いほどハイライトの範囲は狭くなります。
ダイナミックヘア シャイニネス比較

 Highlightチャンネル - ハイライトの強さです。接続されているサブシェーダがValueの場合は高いほど強く、Colorの場合は白いほど強くなります。
ダイナミックヘア ハイライト比較

また、Colorチャンネルでも髪の色を調整することができます。Bottom(根元)とTip(毛先)別々に指定することができます。


■今日の一枚

今回のシーンを仕上げて終わりにします。
逆光で髪の端が輝く様子を表現したかったので、バックライトを強めにしてあります。
今回シーンにGIは使っていません。髪についてはハイライトが強かったのでシェーダを調整して弱めてあります。キャラクターの肌はまだCarraraのシェーダを生かせるパラメータが固まっていないのですが、RainのテクスチャにSSSだけ追加してみました。バンプマップの調整が難しいんですよね。強度を上げるとすぐにザラザラになってしまいます。

逆光の中の髪
Character:MH Rain for V4
Hair:Dynamic Rebel Hair for V4 and M4



今回の画像の素材はこちら

Dynamic Rebel Hair for V4 and M4

AD MH Rain for V4
MH Rain for V4



Comment

Carrrara

こんばんは、Carrrara 8出ましたね。
インストールまだ なんですが、 暫く7を使うつもりです。
ダイナミックヘアー 未知の世界です。
時間がかかるんでしょうね。

Re: Carrrara

eioさんコメントありがとうございます。
そうですね、Windows7を使っている(Aeroが切れなくなりました)とか、64bit版を使いたいとか、新機能をすぐ使いたいとかでなければ、プラグインなどの対応や細かいバグフィックスがされるまで待つというのもありだと思います。
ダイナミックヘアのレンダリング時間ですが、確かに板ポリゴンにテクスチャを張るタイプより長いです。しかし今回は記事にしませんでしたが、物理シミュレーションでなびかせたりもできるんですよ^^
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