Reality その1:作業の流れ

Category : Reality
DAZ Studio(以下DS)から「LuxRender」を利用するプラグイン『Reality 1.0 for DAZ Studio』、一般販売も始まり、どんなものか興味がある方も多いと思います。「LuxRender」はDSのソフトウェアレンダラー「3Delight」とはまったく特性が違い、その常識が通用しない場合もあります。
今回は、DSでシーンを組み立ててから「LuxRender」でレンダリングするまでの流れを実際の例に従って書いてみました。

LuxRenderのユーザーガイドはこのwikiに、Realityプラグイン製作者のチュートリアルビデオはYoutubeのPretA3Dチャンネルに、RealityプラグインのユーザーガイドはDSインストールフォルダ内のdocsフォルダにありますので、そちらも併せてご覧下さい。

Reality1 SS
今回は次のようなシーンを用意しました。
Reality1 CY DSプレビュー

LuxRenderが一番得意であろうSunライトを使った建物のレンダリングです。

※今回の記事では、DSの基本画面と、Realityプラグインウィンドウ、そしてLuxRenderアプリケーションの3つを行き来します。ちょっとややこしいと思いますが、今回は大部分がRealityプラグインウィンドウ上での操作になります。

ライトには先ほど書いた通り"Sun"という名前を付けたDistant Lightを配置します。名前をこうする事でRealityプラグインではそれをLuxRenderのsunskyライトにコンバートします。どうやら太陽を模した平行光源とスカイライトが有効になるようで、野外のシーンのレンダリングには最適の照明にする事ができます。

メインメニューから Render > Reality Render を実行し、Realityプラグインを起動します。
もしこの時、シーンにライトが1つも無い場合はプラグイン側で"Sun"ライトを作ってくれます。
また、Realityプラグインで有効なのはDS標準のDistant Light、Spot Light、そして特殊な方法で作成するMesh Light(Area Light)だけです。他のライトがあるとエラーが出てしまい、DSの強制終了につながりますのでご注意ください。

Reality1 Realityウィンドウ

Reality Engine 1.0というウィンドウが出現しますが、まずは何も考えずにレンダリングしてみましょう。ウィンドウ左下の「Render Frame」ボタンをクリックして下さい。
LuxRenderアプリケーションが起動し、レンダリングが始まります。
最初はこんな感じですが、

Reality1 レンダリングプロセス1
 レンダリング時間12秒 1S/px

Reality1 レンダリングプロセス2
 レンダリング時間1分46秒 10S/px

Reality1 レンダリングプロセス3
 レンダリング時間8分14秒 50S/px

時間が経つにつれ、だんだんと細部が鮮明になっていきます。
どのぐらいレンダリングが進んだかは、ウィンドウ下部のステータスバーにStatisticsとして表示されます。

<Statisticsの意味>
・xx:xx:xxレンダリングにかかった時間です。
・S/sSamples per second。毎秒のサンプル数で、レンダリング速度を表します。
・TotS/sTotal samples per second。その時点までのS/sの平均値です。値が低いほど重いシーンという事になります。
・S/pxSamples per pixel。ピクセル単位の平均サンプル数です。レンダリング画像の精細度を表します。
・effefficiency。レンダリングプロセスの能率?です。詳細は不明です。
・EVExposure Value。カメラなどで言う露出です。シーンの絶対的な明るさの指標になるかもしれません。

「LuxRender」では時間をかければかけるほど精細なレンダリングになっていきます。かと言ってずっとレンダリングし続けるわけにもいきませんので、途中でユーザーの手で停止する必要があります。その目安となるのがS/pxの値です。仕上げレンダリングとしては2000もあればいいのではないでしょうか。
※レンダリングを途中で止めているとレンダリング時間と毎秒の平均サンプル数は正常な値を記録できなくなりますのでご注意下さい。

さて、レンダリング画像に戻ります。
画像を見ると気になる箇所が3つあります。
Reality1 CY 修正点A

 1)レンガ壁のはずですが、周囲のものが映り込んでしまっています。
 2)窓のフレームが金色になってしまっています。一方ガラスは真っ黒です。
 3)空が真っ白です。

1)2)はLuxマテリアルの調整が必要になります。
その場合、修正したい箇所のマテリアルがどういう名前(サーフェイス名)になっているかをDSで確認しなければなりません。Realityプラグインウィンドウを右下の「Close」ボタンをクリックして閉じてください。サーフェイス名の確認をするにはSurface Selectionツールを使うのが簡単です。Reality1 DS サーフェイス選択ツール アイコンのアイコンをクリックするか、メインメニューから Tools > Surface Selection を選択します。そしてマウスカーソルを調べたい場所へ持って行くと、そこにサーフェイス名が表示されます。
Reality1 DS サーフェイス選択ツール ポイント

※Realityプラグインウィンドウを閉じても、その内容は保たれています。また、DSでそのシーンを保存すればRealityプラグインでの編集内容も同時に保存されます。

確認が済んだら再びRealityプラグインを起動します。
最初に表示されるMaterialsタブでは、Luxマテリアルの調整ができます。DSのマテリアルがコンバートされてここに表示されるのですが、今回のように若干の調整が必要になる場合があります。
リストから先ほどのレンガ壁のサーフェイスを探し、選択します。
表示を見るとGlossyというLuxマテリアルが適用されています。現在のRealityプラグインでは以下のようなLuxマテリアルがサポートされています。

<Luxマテリアルの種類>
・Glossyスペキュラを持つマテリアルです。SSS(Sub-Surface Scattering)を使うこともできます。一番汎用的に使えるマテリアルと言えます。
・Matteスペキュラを持たないマテリアルです。
・Matte Translucentスペキュラを持たず、さらに光を透過するマテリアルです。障子を想像してもらえると分かりやすいです。
・Glassガラスを表現するためのマテリアルです。
・Metal金属を表現するためのマテリアルです。
・Mirror鏡に使います。
・Water水面などを表現するためのマテリアルです。
・Nullそのサーフェイスをレンダリングしない時に使います。

Glossyマテリアルはハイライトが発生すると共に、周囲の物体を映り込ませます。なので、壁面はMatteマテリアルに変更する事にしました。Glossyと表示されている部分をクリックするとドロップダウンメニューが表示されますので、Matteに変更します。コンクリートなんかもMatteに変更してしまいました。
Reality1 Materialsタブ Luxマテリアルタイプ変更

ここでマテリアル調整のTipsを。
Luxマテリアルの種類の変更はリストでまとめて選択してからすれば、すべてに適用されます。ところがその内容(Specular colorなど)の変更はまとめてできません。そんな時はリストの右クリックからサブメニューを出してコピー&ペーストをすると便利です(まとめてペーストができます)。さらにこの時、テクスチャだけは上書きされませんので、使えるケースは多いと思います。
※Luxマテリアルの種類が同じでないとペーストはできません。
Reality1 Materialsタブ コピー&ペースト

では次に2)について、フレームについては自動変換により金属マテリアルが適用されているのが原因です。
そのサーフェイスのLuxマテリアルを見てみると、MetalマテリアルのGoldプリセットが適用されています。さすがに金は変なので、Aluminiumプリセットに変更しました。
Reality1 Materialsタブ Metal プリセット変更

ガラスについてはこちらはGlassマテリアルが適用されています。そのTransparencyタブを見てみると、以下のようなプロパティがあります。

<Glassマテリアル - Transparencyタブ>
・Reflection周囲が映り込む色と強さです。
・Transmissionガラスの色です。
・Index Of Refraction屈折率です。1.4でほぼ屈折しないようです。その下のリストから素材ごとのプリセットを選択する事ができます。
・Architectualこれにチェックを入れると、計算を簡略化してレンダリング速度を上げる事ができるようです。※屈折が計算されなくなるみたいです。
・Hyper-Realisticこれにチェックを入れると、ガラスの厚みまで考慮に入れて計算します。

Transmissionが暗い色になっているのが気になりますので、これを白(255,255,255)に変更しました。

3)については、このシーンではSkydomeという半球状のオブジェクトが空を覆っているせいです。SkydomeがSunライトの影響を受けて明るくなってしまっているのと、建物のコントラストが低くなってしまっているのがその影響です。そこで、今回はSkydomeを非表示にしました。これはNullマテリアルを割り当てても、DSの方で非表示にしても、どちらでも良いです。
その処理をして問題になるのは、空(雲含め)がレンダリングされないという点です。そこでLuxRender側では空を抜いてレンダリングし、後でDSでレンダリングした空と合成する事にしました。RealityプラグインのOutputタブを開いて下さい。ここでは出力画像についての設定ができるのですが、File typeの下、Alpha Channelにチェックを入れると、オブジェクトが何も無い部分をアルファチャンネルで抜いた画像にする事ができます。DSでpng保存する時と同じですね。
Reality1 Outputタブ アルファチャンネル・オン

以上3箇所を修正して再びレンダリングしました。

※Realityプラグインは中間ファイルを作成してそれをLuxRenderに渡す役割をしますので、それ以降はレンダリング中のファイルの編集をして即反映という仕組みにはできていません。なのでプロパティを変更してレンダリングし直す前に、LuxRenderアプリケーションを閉じて終了する必要があります。

Reality1 CY 修正点B

大分結果が違ってきましたね。今度は2箇所気になるところがあります。

 1)先ほどは気づきませんでしたがパイプに周囲が映り込んでいます。
 2)Skydomeを取り去ったためはっきりと影ができるようになったのですが、向かいの建物の影が壁面の大部分を覆ってしまいました。

1)について今度はGlossyマテリアルのままで反射を抑え目にする事で調整することにしました。
GlossyマテリアルのGlossiness/Specularタブには以下のようなプロパティがあります。

<Glossyマテリアル - Glossiness/Specularタブ>
・Specular Color周囲が写り込む色と強さです。
・Glossinessハイライトの大きさです。
・Specular mapテクスチャマップによってスペキュラの強さを調整することができます。
・SkinSSSを有効にします。

反射を抑えるにはSpecular Colorを暗くします。

2)は簡単ですね。Realityプラグインを閉じてDS上でSunライトの角度を上げました。ちなみにこのSunライト、太陽の角度によって光線の色が変わるのをシミュレートしているらしく、角度を浅く(地平線に近づける)すると夕焼け色になります。

ところでレンダリングした画像を取り出すにはどうしたらいいのでしょうか。それには下のどちらかを行って下さい。

 ・LuxRenderウィンドウのコピーアイコンをクリックすれば現在のレンダリング結果がクリップボードにコピーされます。
 ・RealityプラグインのOutputタブの「Output path」欄で設定した場所に保存されているファイルを開きます。

上の方法で取り出せるのはLDRなビットマップ画像だけなのでご注意下さい。

出来上がりはこんな感じです。今回は100S/pxで妥協してしまいました。
Reality1 CY レンダリング仕上げ
Environment:City Courtyard
Renderer:LuxRender through Reality plugin




今回のツールと画像の素材はこちら
AD Reality 2 for DAZ Studio
Reality 2 for DAZ Studio


City Courtyard




Comment

非公開コメント

著書
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
検索フォーム
プロフィール

Kotozone

Author:Kotozone
製品の取扱説明書を読むのが大好きです

FC2ブックマーク
最新記事
カテゴリ
タグリスト

DSプラグイン V4 マテリアル DSシェーダ ライト DS基本 セール Genesis IBL アニメーション タブ解説 iray LuxRender Genesis2 スクリプト ダイナミッククロス ShaderMixer セットアップ Download レタッチ トゥーン カスタマイズ SSS バージョンアップ Photoshop ウェイトマップ NGM D-Form ERC ファー Miki2 IDL M4 大気 物理シミュレーション ボリューム Terrain パーティクル カラーコレクション Genesis3 モーフセット インスタンス アナグリフ V5 カメラ ロボット RAMDisk ダイナミックヘア Hexagon GIMP 3Dプリント SLG モーションキャプチャ Python K4 Linux 日本語訳 

最新コメント
リンク
月別アーカイブ
ご意見ご感想はこちらに

名前:
メール: 
件名:
本文: 

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
FC2カウンター