pwSketch その1:プリセットを使う

Category : pwSketch
今回ご紹介するDAZ Studio(以下DS)用のシェーダープラグインは『pwSketch』です。
これは、サーフェースをデッサン風にレンダリングさせるシェーダーで、レンダリング結果をあたかも木炭鉛筆やクレヨンなどの画材を使って描いたかのようにすることができます。Poserにもスケッチスタイルレンダラーが付属していますが、『pwSketch』はサーフェース毎に設定できるという長所があります。
今回は基本的な使い方と、いろんな画材をシミュレートするプリセットのご紹介です。

pwsketch1 SS

※この製品はDAZ Studio 4以降では動作しません。


■使い方

今回はデッサン風にするということで、デッサンといえば裸婦…に近い感じでシーンを組み立てました。
Victoria4フィギュア1体にダイナミッククロスの長方形の布をかけただけです。背景には『Render Studio』に付属していたPaper Roll Cove(床と背面を覆うオブジェクト)を置いています。ライトはDistant Lightが1灯のみです。
pwsketch1 サンプルシーン プレビュー

『pwSketch』はシェーダーですので、シェーダーとしての適用の手順を踏まなければいけません。
 Sceneタブでオブジェクトを選択 > Surfacesタブでサーフェイスを選択 > Contentタブのシェーダーアイテムをダブルクリック
という手順です。

まずはSceneタブで『pwSketch』を適用したいオブジェクトを選択するのですが、シーン内のオブジェクトすべてをCtrlキーでの複数選択をしてしまいます。『pwSketch』のレンダリングは独特なので大抵すべてに適用することになるからです。この時、フィギュアにペアレントされた小道具も選択しなければならないのを気をつけて下さい。
同様にSurfacesタブで『pwSketch』を適用したいサーフェイスを選択します。面倒ならサーフェイスリスト内でCtrl+Aキーを押して全選択してもいいです。
ここで『pwSketch』を適用します。『pwSketch』は インストールしたDSランタイムの shaders > pwSketch_DS3 にあります(DS3で使う場合)。Contentタブでそこを参照し、「pwSketch」アイテムをダブルクリックします。
pwsketch1 content pwSketch

プレビュー上は何の変化もないのですが、レンダリングしてみると次の画像のように一変します。
※3Delight - Software Renderでレンダリングして下さい。
※Diffuse Colorが白(255,255,255)でテクスチャが張っていないサーフェイスには『pwSketch』の効果が出にくいようですので、少し暗めの色にする必要があります。
pwsketch1 サンプルシーン pwSketchデフォルト 背景グレー

ここでは背景がグレーになっていますが、これは背景オブジェクトの色ではなくBackdropの色です。『pwSketch』ではBackdropの色や画像をベース、言うなればキャンバスとして使うようになっているのです。そこに輪郭線や陰影を描き込んでいくイメージです。

単色のグレーだと寂しいのでBackdropを変更してやります。『pwSketch』にはキャンバスとしてあらかじめ5種類の画像が用意されており、それはContentタブshaders > pwSketch_DS3 > pwSketch Backdrops にあります。
pwsketch1 content Backdrops

同じ画像が3つずつあるのはレンダリング画像の縦横比に合わせて用意されているためです。それが縦長なのか横長なのか、あるいは正方形なのかで読み込むアイテムを決めて下さい(レンダリングの縦横比をきっちりこの値にしなければいけないというわけではありません)。
今回は「Board B (4x3)」を使いました。使いたいキャンバスをダブルクリックするだけで、シーンのBackdropにそれが設定されます。
※手動で変更したい場合、Backdropを削除したい場合はメインメニューの Edit > Backdrop を実行して下さい。
この操作によってレンダリング画像は以下のようになりました。
pwsketch1 プリセット charcoal pencil


■プリセットの適用

『pwSketch』ではシェーダーのプロパティを調節することで、その陰影やハイライト、線の細さなどを変化させることができます。しかし最初からそれでは難しいので、今回はあらかじめ用意されている13種類の画材プリセットを使ってみましょう。これらのプリセットを適用するだけで、がらっとレンダリング画像を変化させることができます。
『pwSketch』のプリセットはContentタブshaders > pwSketch_DS3 > pwSketch Resources にあります。
pwsketch1 content Presets

使い方は最初に「pwSketch」アイテムを適用した時と同じように、適用したいオブジェクトとサーフェイスを選択した状態で使用したいプリセットをダブルクリックするだけです。
これらのプリセットを使うことで上のシーンのレンダリング結果がどのようになるかを並べてみました。

 ・Charcoal Pencil + Chalk (木炭鉛筆+チョーク)
pwsketch1 プリセット charcoal pencil chalk

 ・Charcoal Pencil (木炭鉛筆)
pwsketch1 プリセット charcoal pencil

 ・Charcoal (木炭)
pwsketch1 プリセット charcoal

 ・Conte Crayon + Chalk (コンテクレヨン+チョーク)
pwsketch1 プリセット conte crayon chalk

 ・Conte Crayon (コンテクレヨン)
pwsketch1 プリセット conte crayon

 ・Graphite (Hard) (硬いグラファイト)
pwsketch1 プリセット Graphite Hard

 ・Graphite (Soft) (柔らかいグラファイト)
pwsketch1 プリセット Graphite Soft

 ・Graphite Outline (グラファイトで輪郭のみ)
pwsketch1 プリセット Graphite Outline

 ・Green Crayon (緑色のクレヨン)
pwsketch1 プリセット Green Crayon

 ・Red Pastel (赤いパステル)
pwsketch1 プリセット Red Pastel

 ・Rubbing (こする)
pwsketch1 プリセット Rubbing

 ・Scratch Board (スクラッチボード:黒いシートをニードルで削る画法)
pwsketch1 プリセット Scratch Board

 ・Vine Charcoal (ブドウの木の木炭)
pwsketch1 プリセット Vine Charcoal

※「使い方」の手順で直接これらのプリセットを適用しても大丈夫です。
※「pwSketch」アイテムを適用した初期値はCharcoal Pencilに相当します。
※☆マークの付いているプリセットはハイライト要素を含みます。
※Scratch BoardプリセットはOutline Colorが変化しないようですので、他のプリセットから上書きする場合は気を付けて下さい。
※残念ながらDS3では--Mapper--は動作しないようです。

使用するプリセットによっては、地面などの背景に大きな影ができることがあります(下の画像)。
pwsketch1 プリセット conte crayon chalk ERROR

これは、実は輪郭線(Outline)です。カメラの視線と地表の向きが作り出す角度によってはこのように輪郭だと見なされてしまうことがあるのです。こうなってしまった場合、それを解消するためには、SurfacesタブでそのサーファイスのOutline Weightを0%(あるいは極端に小さく)してやります。
pwsketch1 Surfaces Outline
この項に張り付けてあるレンダリング画像のうち4枚はこの症状が出ました。

サーフェイス毎に設定は変更できますので、オブジェクトの材質によってプリセットを変更してやれば、グッとクオリティが上がります。次の画像ではV4にCharcoal Pencil + Chalk、髪にGraphite Outline、布と背景オブジェクトにCharcoal Pencilを適用してみました。
裸婦とシーツのスケッチ
Character:Bombshell Beauties V4 Joanie
Hair:Christine Hair
Costume:Ultimate Pattern Design Kit
Shader:pwSketch

今度は景色のサンプルとして、お城を『pwSketch』でレンダリングしてみました。プリセットはConte Crayonを使っています。
お城の入り口のスケッチ
Environment:Castle Creator
Shader:pwSketch



■ライト設定との関係

レンダリング画像を見てもらうと分かるように、『pwSketch』ではオブジェクトに使われているテクスチャをそのまま生かします。同様にシェーディングされた陰影の状態をスケッチ風に置き換えるような動作をしますので、シーン内のライティングがちゃんと反映されます。
ここでは、ライトの強さによってレンダリング結果がどのくらい変化するのかを調べてみました。
そのために、シーンにあるDistant LightのIntensityを変化させてレンダリングしていきます。プリセットは「Charcoal Pencil + Chalk」を使っています。

 ・Intensity 100%(Default)
pwsketch1 プリセット charcoal pencil chalk

 ・Intensity 150%
pwsketch1 ライト設定 強度150%

 ・Intensity 50%
pwsketch1 ライト設定 強度50%

 ・Intensity 0%
pwsketch1 ライト設定 強度0%

あれ?と思われた方もいらっしゃると思いますが、シーンにライトが無くてもオブジェクトの形が描画されます。このフィギュアのマテリアルは少しのAmbientを含みますが、それをStrength0%にしてもここから少し暗くなるだけです。
このようにライトの強さ次第で明暗の配分が変わってきますので、ライトのIntensityを調節することはとても大事です。
それに対して、ライトの色は反映されません。ただその輝度がライト強度の元になるだけです。

これまでこの記事に載せてきたレンダリング画像は、Distant Light1灯をRaytrace Shadowを付けてレンダリングしたものです。ところがRaytrace Shadowには髪などの半透明サーフェイスでとてもレンダリング時間が掛かるという短所があります。そこで、Deep Shadow Mapに変更してレンダリングするとどうなるのかを見てみました。

 ・Raytrace Shadow
pwsketch1 プリセット charcoal pencil chalk

 ・Deep Shadow Map
pwsketch1 ライト設定 DeepShadowMap

Deep Shadow Mapにするだけでハイライトの範囲が狭まってしまっただけでなく、全体的に一段階暗くなってしまいました。というわけで、『pwSketch』ではRaytrace Shadowを推奨します。レンダリング速度は段違いなんですけどね…。

今度はDSの標準ライトではないライトを使うとちゃんと描画されるのかを試してみました。使用したのはIBLの『UberEnvironment2』です。AOによる影も設定してあります。
pwsketch1 ライト設定 UberEnvironment2
思惑通りにソフトな影ができていますね。これは使えそうです!


■レンダリング設定との関係

この『pwSketch』は線画のタッチを表現するために1枚の画像を使用しています。そのため、Renderタブの設定であるレンダリング解像度(Pixel Dimensions)やShading Rate(SR)が仕上がりに影響してきます。ここでは、どのくらいの差が出るのかを調べてみました。

 ・レンダリング解像度 320*240 SR 0.2
pwsketch1 プリセット charcoal pencil

 ・レンダリング解像度 800*600 SR 0.2 でレンダリング後 320*240 に縮小したもの
pwsketch1 レンダリング設定 大サイズを縮小

 ・レンダリング解像度 800*600 SR 0.2 の一部分
pwsketch1 レンダリング設定 SR0.2

 ・レンダリング解像度 800*600 SR 1.0 の一部分
pwsketch1 レンダリング設定 SR1.0

線の精細さが違ってくることが分かります。これらの要素が仕上がりに影響してくることにご注意下さい。



今回のツールと画像の素材はこちら

pwSketch

Bombshell Beauties V4 Joanie

Ultimate Pattern Design Kit

Castle Creator
AD Christine Hair
Christine Hair




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