Reality その9:ACSELを活用する

Category : Reality
Realityプラグインを使ってLux Renderでレンダリングする際に必須になるのが、レンダラーに合ったマテリアルに調整することです。DAZ Studio(以下DS)標準のソフトウェアレンダラー3delightとLux Renderではその性質がまったく違うため、そのような工程が必要になってきます。RealityプラグインではDSマテリアルからLuxマテリアルへある程度自動で変換がされるのですが、どうしてもユーザーの手で調整する必要が出てきます。
※Luxマテリアルの種類と各プロパティの意味についてはこの記事をご参照下さい。

ただ、毎回シーンを作成するたびに1からマテリアル設定を行うのは大変です。そこでバージョン1.2になり登場したのが「ACSEL(the Automatic Custom ShadEr Loader)」、そして「ACSEL Share」です。これらはLuxマテリアルの再利用の仕組みで、「ACSEL」はローカルのコンピュータ上で完結するもの、「ACSEL Share」はクラウドベースで全世界のRealityユーザーと共有するものになっています。
今回はこの仕組みについて見ていきたいと思います。
ちまちまと調べていたことを書いていたら文章ばっかりになってしまいました(・・;)

Reality9 SS

■Shader operationsメニュー

Luxマテリアルの保存やACSELに関する操作ができるのが、RelityプラグインのMaterialsタブ内にある「Shader operations」メニューです。
Reality9 shader operationsメニュー1
Reality9 shader operationsメニュー2

・Saveマテリアルリストで選択しているマテリアルを保存します。テクスチャパスは保存されません。
・Save with texturesマテリアルリストで選択しているマテリアルをテクスチャパスを含め保存します。
・Save for ACSELマテリアルリストで選択しているマテリアルをACSELデータベースに保存します。テクスチャパスは保存されません。
・Save for ACSEL ,w/texturesマテリアルリストで選択しているマテリアルをテクスチャパスを含めACSELデータベースに保存します。
・Load shaders保存したマテリアルを読み込みます。



■Luxマテリアルの保存と読み込み

「Shader operations」メニューのうち、ユーザーの手で保存・読み込みを行うのが以下の3つになります。

 ・Save
 ・Save with textures
 ・Load shaders


マテリアルリストで複数選択をしておけば、一度に保存をする事ができます。実はバージョン1.2からはLuxマテリアルのファイルの扱いが変更になりました。それとともに、以前のバージョンで保存したマテリアルファイルはそのままでは読み込めなくなっています。
保存の際、保存フォルダを選択するダイアログが出るようになり、そのフォルダへ「<マテリアル名>.rsf」というファイルが作成されるようになりました。オブジェクトごとにフォルダを作っておくのが良いかと思います。
読み込みの際もフォルダを指定するようになりました。マテリアルリストで選択しているもののうちマテリアル名が適合した設定が読み込まれます。また、これは不具合だと思うのですが、この方法で読み込む場合はマテリアルタイプが合っていないとダメなようです。

通常の保存とテクスチャ付き保存との違いは、テクスチャファイルへのパスを含むかどうかという点です。テクスチャファイル自体を書き出すものではありませんのでご注意下さい。この場合のパスは絶対パスではなく、CR2ファイルなどと同じくRuntimeフォルダからのパスになります。具体的に違いが出てくるのは読み込みの時点です。テクスチャ付きのマテリアルファイルだった場合、DSでのテクスチャ設定に関わらずファイルに記されたテクスチャが設定されます。ただし、現在のバージョンではテクスチャを張らない(パスが空白)という設定は無視されてしまうようです(裏技ですが、ファイルの存在しないパスにしておくとテクスチャ欄が空白になります)。


■ACSELデータベース

マテリアル設定をオブジェクトごとに管理し、適合するオブジェクトがシーンにあった時に自動適用する仕組みが「ACSEL」です。「Shader operations」メニューのうち、「ACSEL」に関係するのが以下の2つになります。

 ・Save for ACSEL
 ・Save for ACSEL ,w/textures


このメニューでLuxマテリアルを保存すると、ファイルはシェーダーセットとしてACSELデータベースに保存されます。ACSELデータベースの場所はOSのアプリケーション設定フォルダ(Windows7の場合は C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\)内の DAZ 3D\Studio3\Reality\ShaderConfig になります。ここにオブジェクトの内部名でフォルダが作成され、各マテリアルファイルが保存されます。
製品にはVictoria4用のシェーダーセットが用意されており、V4を読み込んだ時に自動適用されるようになっています。このようにシェーダーセットはオブジェクトの内部名で識別され自動適用されますので、読み込みメニューはありません。ACSELデータが適用されたマテリアルの場合、マテリアルリストの右端の列AXLにyと表示されます。

シェーダーセットをACSELデータベースに保存(通常の保存と区別するためにACSEL保存と呼びます)する場合、下の画像のようなダイアログが出現します。
Reality9 ACSEL保存 セット選択ダイアログ

通常はDefault configuration(デフォルトセットと呼びます)で、テクスチャ変更によるマテリアルバリエーションの場合はCustomization(カスタムセットと呼びます)を選択して、カスタムセットの名前を下に入力して下さい。
これはV4のスキンテクスチャや服のテクスチャバリエーションなどに対応するための仕組みで、同じオブジェクトのマテリアルでも使用されているテクスチャによって自動識別し、適用するシェーダーセットを変更することができるのです。
保存時には複数マテリアルを同時に保存することができますが、カスタムセットを複数オブジェクト分まとめて保存することは行わないで下さい。正常なフォルダに保存されません。
カスタムセットはデフォルトセットの保存されるフォルダ内にカスタムセット名でフォルダが作成され、そこに保存されます。

ACSELデータベース内のシェーダーセットが適用されるタイミングは基本的に新規オブジェクト読み込み後に初めてRealityを起動した時です。その時点でそのオブジェクトがRealityに識別されます。それ以後は「Reload Studio Mat.」ボタンをクリックするか、DSでオブジェクトを隠してからRealityを起動するかをしない限り、再びシェーダーセットが適用されることはありません。

過去にACSELデータベースに保存したシェーダーセットの一部を変更・追加したい場合は、そのマテリアルだけをマテリアルリストで選択してACSEL保存してやればOKです。削除したい場合はACSELデータベースに記録された情報とのからみもありますので、「ACSEL Share」の項目をご覧下さい。

 <カスタムセット保存時の注意点>
 ・カスタムセットの名前はACSELデータベース内すべてにおいてユニークなものにする必要があります。例えば、修道服(The Nun)の03番マテリアルのドレスオブジェクトだった場合、「TheNun_03_Dress」のようにすると良いかと思います。
 ・仕組み上(DSマテリアルで)テクスチャを使わないマテリアルをカスタムセットにすることはできません。
 ・同じく、デフォルトセットと使用するテクスチャが変わらないカスタムセットは保存するべきではありません。

 <カスタムセット使用時の注意点>
 ・カスタムセットが適用されるオブジェクトはデフォルトセットと同じく、オブジェクトの内部名で識別されます。
 ・さらにカスタムセットのそれぞれのマテリアルは、使用されているテクスチャをトリガーとして適用されます。

Elite Lanaスキンを適用したV4を例にすると、
 (1)Realityはシーン内のV4フィギュア(内部名:blMilWom_v4b_68498)を識別して、ACSELデータベース内の「blMilWom_v4b_68498」フォルダにあるマテリアルファイルを適用します。
 (2)同時(か後かはわかりませんが)にV4に使われている「V4LanaFaceB1.jpg」などのテクスチャを識別して、「blMilWom_v4b_68498\Elite_Lana」フォルダにあるマテリアルファイルを適用します。
※Elite Lana用のカスタムセットも存在する場合です。ちなみに、テクスチャと使用されるカスタムセットとの対応は「RealityMaterialCatalog.rmc」ファイルに記されています。

 ・このような仕組みのため、化粧や刺青などのメイクアップマテリアルなどを使っていてテクスチャがカスタムセット保存時と違うものになっていた場合、そのマテリアルだけカスタムセットが適用されないことになってしまいます。こういったものは一度メイクアップマテリアルを適用する前の状態でRealityプラグインを起動してカスタムセットが適用されるのを確認したのち、DSに戻ってメイクアップマテリアルを適用するとうまくいきます。

 ・シェーダーセットは条件が合えば1つのオブジェクトに同時に複数適用もされます。また、カスタムセットはデフォルトセットを適用した上で適用されるようです。そのため、共通部分をデフォルトセットにしておき、テクスチャバリエーションがあるマテリアルだけカスタムセットを作成したりもできます。

ACSEL保存を活用すれば、同じオブジェクトを使ったシーンなら自動で調整済みのマテリアルが適用されますので、とても便利です。それにデフォルトセットなら保存時の手間もほぼ0です。そのまま使っても十分なレンダリング結果をもたらすでしょうし、そこから各シーンに合わせて調整すれば、よりクオリティの高いレンダリング画像を得ることができます。ぜひ一度使ってみて下さい。


■ACSEL ShareでLuxマテリアルを共有する

各ユーザーが使用しているACSELデータをクラウドベースで全世界のRelityユーザーと共有しようというのが「ACSEL Share」です。これはACSEL Shareタブで行います。
DSで使用されるコンテンツの多くは、DAZ3Dなどのストアで購入されたものです。つまり、同じコンテンツを使用しているユーザーが全世界にいるということです。そのため、「ACSEL Share」でそのコンテンツのシェーダーセットを共有する利点が大きくなります。

「ACSEL Share」を使うにはACSEL Shareタブを開きます。
Reality9 ACSEL Shareタブ

最初に必要な手順は、Preta3Dフォーラムにアカウントを作成することです。
Reality9 Preata3Dフォーラム レジスト
赤枠で囲ったRegisterのところからアカウント登録画面に移動できます。
そこでユーザー名とメールアドレス、数式の答えを入力してRegisterボタンをクリックすれば、そのメールアドレスにパスワードが届きます。
次に登録したユーザー名とメールアドレスをACSEL Shareタブ内の該当箇所に入力します。これで「ACSEL Share」を使う前準備が整いました。

では、おもむろに「Refresh」ボタンをクリックしてみて下さい。
まずは次のように使用上の規約などが表示されます。
Reality9 ACSEL Share規約

ここには、共有したシェーダーセットは他のRealityユーザーが改変したり、それを使用したレンダリング画像を商用利用したりする場合も無料で行えること、データは「Creative Commons Attribution-ShareAlike」ライセンスの元で管理されること、使用上の保証は無いこと、Pret-a-3Dはシェーダーの内容には無関係であることが書かれています。

規約に同意してAcceptボタンをクリックすれば、しばらくしてリストが更新されます。もしも操作可能になっても上段リストに何も無い場合は、もう一度Refreshボタンをクリックして下さい。
上段がサーバー上に登録されている(他のユーザーがアップロードした)シェーダーセットのリスト、下段が自分が保存したシェーダーセットのリストになります。

 <他のユーザーがアップロードしたシェーダーセットを使わせてもらうには>
上段のリストから使いたいシェーダーセットを選択(複数選択可能)して「Install」ボタンをクリックすると、データがローカルのACSELデータベースにダウンロードされます。

・Productコンテンツの名前です。
・Set Nameシェーダーセットの名前で、ACSELデータベースに作成されるフォルダ名になります。
・Descriptionそのシェーダーセットがデフォルトセットなら「Default shader set」と、カスタムセットならその名前が表示されます。
・Autherシェーダーセットの製作者名です。

ここで注意しなければいけないのは、Descriptionが「Default shader set」でSet Nameの末尾に複数桁の数字が付いていない小道具用以外のシェーダーセットです。これらはACSELデータベース内にダウンロードされるものの、該当オブジェクトを識別できる情報が不足しているため自動適用はされません。使用するには「Load shaders」メニューを使うことになります。
また、ACSELデータベースにあるのと同じコンテンツ用の同Set名のシェーダーセットは(フォルダ名がかぶるため?)リストに表示されません。

 <自分が作成したシェーダーセットをアップロードするには>
下段のリストでシェーダーセットを選択して「Share」ボタンをクリックします。
その前に、Prod. DescriptionSet Descriptionには情報を書き込むことができます。

・Prod. Descriptionオブジェクト名の補足です。ストアでの製品名とオブジェクト名などを書き込みます。
・Set Descriptionシェーダーセット名の補足です。カスタムセットの場合に書き込みます。

シェーダーセットが選択された状態で、さらに該当箇所をクリックすると文字が書き込めるようになります。ただし、これらの補足情報はアップロード直前に書き込んで下さい。プラグイン内では保存されませんので、リストが更新された時にクリアされてしまいます。
アップロードを行うと下段のリストに表示されなくなってしまいますが、データはありますので心配する必要はありません。
また、ACSELではなく普通に保存したシェーダーセットも下段リストに表示されるのですが、これをアップロードすることはできませんのでご注意下さい。

「Remove」ボタンは下段のシェーダーリストから情報を削除します。これはACSELデータベースでの管理情報を削除するだけですので、実ファイルは残ったままです。実行後ファイルの場所が表示されますので、必要なければフォルダごと手動で削除して下さい。

「ACSEL Share」データベースが充実するかどうかは、それぞれのユーザーの投稿にかかっています。
マテリアル数の多い建物セットなどでは、マテリアルタイプの割り当て設定だけでも助かるものです。ぜひ、参加してみて下さい。


■今日の一枚

今回はこんなシーンを作成してみました。
建物『Castillo del Diablo』のシェーダーセットを「ACSEL Share」で登録しましたので、コンテンツをお持ちでしたら使ってみて下さい(承認が必要なのかわかりませんが、まだリストには上がっていないようです)。修道服はvelvetマテリアルを使ってみたのですが、もとのテクスチャを剥がしてしまったのでACSELと相性が悪く、こちらは登録していません。
崖沿いの教会



今回のツールと画像の素材はこちら
AD Reality 2 for DAZ Studio
Reality 2 for DAZ Studio


Castillo del Diablo

The Nun




Comment

非公開コメント

著書
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
検索フォーム
プロフィール

Kotozone

Author:Kotozone
製品の取扱説明書を読むのが大好きです

FC2ブックマーク
最新記事
カテゴリ
タグリスト

DSプラグイン V4 ライト マテリアル DSシェーダ DS基本 セール Genesis IBL アニメーション タブ解説 iray LuxRender ダイナミッククロス スクリプト Genesis2 セットアップ ShaderMixer バージョンアップ レタッチ Download カスタマイズ トゥーン SSS Photoshop ウェイトマップ ファー NGM ERC D-Form Miki2 物理シミュレーション IDL 大気 M4 カラーコレクション ボリューム Terrain Genesis3 パーティクル モーフセット V5 Genesis8 カメラ インスタンス アナグリフ ロボット 3Dプリント GIMP RAMDisk SLG V8 ダイナミックヘア K4 Python Linux 日本語訳 モーションキャプチャ Hexagon 

最新コメント
リンク
月別アーカイブ
ご意見ご感想はこちらに

名前:
メール: 
件名:
本文: 

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
FC2カウンター