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UberSurface2 その2:Eliteシリーズをグレードアップする

Category : Human Surface Shader
前の記事からちょっと間が空いてしまいましたが、DAZ Studio(以下DS) 3/4用のマテリアルシェーダー『UberSurface2 Layered Shader for DAZ Studio』(UberSurface2)の第2回からは実際の用例に入っていきます。
まずは、DAZで販売されているEliteシリーズのマテリアルプリセットをUberSurface2にグレードアップし、よりリアリティのあるマテリアルにしてみようという実験をします。EliteシリーズのマテリアルはDS用マテリアルとして『Elite Human Surface Shaders』(HSS)を使ったものが用意されています。UberSurface2はHSSに対して上位互換を持ちますので、不足するプロパティはありません。しかし、グレードアップする際には2、3の注意点がありますので、それを実際の流れとともに見ていきましょう。

UberSurface2 SS2

■シェーダーの使い方

UberSurface2はDSフォーマットのコンテンツディレクトリの Shaders>UberSurface2 にインストールされます。
Content(Library)タブでその場所を開くと次のようなアイテムがインストールされています。
UberSurface2 Contentタブ内容

・!UberSurface2 Base最初からUberSurface2の設定をしたい場合はこれを使います。
・!UberSurface2 Helpインターネットブラウザでヘルプページを開きます。
・!UberSurface2 UpgradeHSS、UberSurface、UberHairが使われたサーフェイスのパラメータ設定を保持したままUberSurface2を適用します。
・MAT L2 ~レイヤー2に汚しなどの特殊効果を付加するプリセットです。
・MAT SSS ~レイヤー1のSSSを設定するプリセットです。

UberSurface2はマテリアルシェーダーですので、次のような順序で適用する必要があります(これを書くのも久しぶりな気がしますね)。

 (1)Sceneタブまたはビューポートで対象のオブジェクトを選択します。
 (2)Surfacesタブで適用したいサーフェイスを選択します(複数選択可能)。
 (3)Content(Library)タブでシェーダーがインストールされた場所を開き、適用したいアイテムをダブルクリックします。

この時、元からオブジェクトに張られているテクスチャをそのままにしておきたい場合は、Ctrlキーを押しながらシェーダーを適用し、出現するオプションダイアログで「Map Settings」をIgnoreにして下さい。

以上が一般的なマテリアルシェーダーの使用方法ですが、UberSurface2では上位互換を持つHSS、UberSurface、UberHairが適用されたサーフェイスのパラメータ設定を保持したままUberSurface2を適用する「!UberSurface2 Upgrade」というアイテムが用意されています。これはDAZ Studio Defaultシェーダーに対しても使えますが、その場合はバンプなどの一部プロパティを手動でOnにする必要が出てきます。


■Eliteマテリアルのグレードアップ

今回は次のようなシーンを作ってみました。
UberSurface2 Eliteグレードアップ プレビュー

V4に使っている肌は『V4 Elite Texture: Ariana』で、いわゆるEliteシリーズのHSSを使ったマテリアルとなっています。今回はここから、UberSurface2のヘルプページチュートリアルビデオを参考にしつつ、作業を行っていきます。

この状態でレンダリングすると次のようになります(実は標準の『V4 Elite Texture: Ariana』よりもスペキュラの強さを倍にして、分かりやすいようにしてあります)。
UberSurface2 Eliteグレードアップ1

まずはシェーダーをHSSからUberSurface2に変換します。SurfacesタブでV4のサーフェイス 1_Lip3_Toenail までを複数選択し、上の項目のシェーダーの使い方の通りに「!UberSurface2 Upgrade」を適用しました(Ctrlキーは必要ありません)。Surfacesタブの最上段の表示が「Shader:omUberSurface2」に変化したと思います。以後、サーフェイスの選択はそのままで、まとめて調整していきます。
レンダリングしたのが次の画像です。
UberSurface2 Eliteグレードアップ2

HSSのレンダリング結果よりも肌の色が暗く、スペキュラも消えてしまいました。
これはいくつかの原因があります。

 ・FresnelプロパティがReflection、RefractionだけでなくSpecularにも影響するようになった。
 ・Specular2がLayer2側のプロパティとなり、Layer2はOffになっている。
 ・SSSの仕様が変わった。

仕様変更によって、より高クオリティなシェーダーになったのですが、このままではHSSに劣ってしまいますので順番に修正していきましょう。ここからはSurfacesタブでの作業になります。画像はDS3でのものですが、DS4でも同様の操作ができます。

まずはフレネル効果です。これは水面などの光の反射時に起こるもので、物体の表面を見る角度によってその反射率が変化する現象を言います。ざっくりと言ってしまえば、フレネル効果が起こるとオブジェクトのエッジの方がより明るくなるということになります。
Eliteシリーズのシェーダー設定ではFresnelがOnになっています。これがSpecularに影響を及ぼしていたんですね。ここは思い切ってLayer1のFresnel ActiveをOffにしてしまいます。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ1

レンダリングすると次のようになりました。Layer1のSpecularが復活しています。
UberSurface2 Eliteグレードアップ3

次はオフになってしまっているLayer2のSpecularをオンにしましょう。
Layer2 ActiveをOnにし、Blend ModeはAdd(加算)に
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ2

さらにDiffuse2 ActiveをOffにします。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ3

Layer2 Activeをオンにしないと、レイヤー2に属するプロパティは全く機能しません。Diffuse2をオフにしたのは、色が加算され肌が真っ白になってしまうためです。

レンダリングすると、さらにスペキュラが強くなり、HSSのものと同じぐらいになったのが分かります。
UberSurface2 Eliteグレードアップ4

今度はSubSurface Scattering(SSS)の調整です。これは肌の皮下拡散を表現するためのプロパティです。UberSurface2から仕様が変わり、Subsurface Scatter ColorとSubsurface Absorption Color、そしてそれぞれのStrengthの4つの新プロパティが加わりました。今までのSubsurface Colorがその2つの色に置き換わった感覚です。
まず、Subsurface Colorを白(255,255,255)にします(この時点ではレンダリング結果に変化はありません)。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ4

次にContent(Library)タブの適当なSSSプリセットを適用します。今回は「MAT SSS Skin1」を使いました。このプリセットは上記の4つのパラメータを変化させます。肌テクスチャの色に合わせて使い分けてみて下さい。元のHSSでのSSSが控えめだったので、それぞれのStrengthを少し下げました。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ5

レンダリング結果は次のようになります。いきなり血色がよくなりましたね。HSSでのレンダリング結果以上ですが、こっちの方が好みなのでこのままにしておきます。
UberSurface2 Eliteグレードアップ5

SSSの他の調整として、Subsurface Scaleを1にします。これはオブジェクトの大きさでSSSの効果を加減するためのプロパティで、人物フィギュアだと1(チュートリアルビデオより)が適当なようです。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ6

レンダリングしてみると、SSSの出方が明らかに変化したのが分かります。
UberSurface2 Eliteグレードアップ6

また、SSSの強さをSubsurface Strengthで調整することができます。レンダリングしてみて加減して下さい。今回はそこは調整していません。

これで修正分は最後になるのですが、Translucency ActiveをOffにしてしまいます。このTranslucencyプロパティはオブジェクトの光の透過を表現するためのもので、バックライトでフィギュアが照らされた時に、皮膚を光が抜けてくる感じを出すためのものでした。しかし、ヘルプページによるとこれは簡易的なもので、紙や葉のような薄いものには適するけど、人体にはあまり有効ではないということです。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ7

そこで代わりにUberSurface2より追加されたプロパティがBackscatter Boostで、バックライトに反応してSSSの効果をブーストします。既に2が初期値として入っていますね。
レンダリング結果は差が分からなかったので省きます。

ここまでがシェーダー設定をHSSを使ったEliteマテリアルと同等またはそれ以上にするための修正です。お疲れ様でした。

おまけとして、今回スペキュラにも影響を及ぼすようになったフレネル効果を使ってさらに一工夫してみます。
まず、現在選択中のサーフェイスから3_Fingernaliと3_Toenailを除きます。そしてFresnel2を設定し、Specular2に設定されているテクスチャを消した上で、Specular2 Roughnessを低くします。また、Layer1のBumpの設定をLayer2のBumpに(手動で)コピーしておきます。
UberSurface2 Eliteグレードアップ パラメータ8

こうすることで、Specular2がバックライトに強く反応してフィギュアのエッジを明るくするようになります。

最後にポーズなどを調整し、フォトレタッチソフトで若干の色調整をして仕上げです(実は髪の毛と一緒にレンダリングしたのはこの画像だけで、他はレンダリング時間短縮のための合成です。興味のある方はこちらの記事をどうぞ)。

呼んだ?
Character:Heavenly Bodies : Aquarius
Skin:V4 Elite Texture: Ariana
Hair:Aiko 4 Long Hair
Costume:AGE: Shark V4 Bundle
Shader:UberSurface2 Layered Shader for DAZ Studio
Light:UberEnvironment2



今回のツールと画像の素材はこちら

UberSurface2 Layered Shader for DAZ Studio

Heavenly Bodies

V4 Elite Texture: Ariana

AGE: Shark V4 Bundle

Aiko 4 Long Hair




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