Content Creator Toolkit その5:Transfer Utility

Category : Content Creator Toolkit
DAZストアではV5の登場をきっかけに、Genesis用のアイテムが増えてきました。そして、これからも増え続けるのではないかと思います(Poserでもっと楽に使えるようになれば良いのですが)。
その理由としてTransfer Utilityの存在があります。Genesis用の衣服製作を強力にサポートしてくれるツールがContent Creator Toolkit(CCT)に含まれるTransfer Utilityです。

このツールは、TriAxウェイトマップを使ったフィギュアをソースとしてスケルトンやウェイトマップ、モーフなどを抽出し、他のオブジェクトへ移植することができます。例えばGenesisフィギュアの衣服の場合、モーフを適用しない初期状態のベースフィギュアに合わせて作成した衣服モデルを用意しておけば、Transfer Utilityを通すだけで次の瞬間にはGenesisに着用が済んでいます。さらにDAZ Studio 4(DS4)にはAuto Morph Generationという機能があるので、ベースフィギュアのモーフに自動でフィットしてくれます。
今回は、Transfer Utilityを使って単純な衣服を作成してみます。

※今回の記事を書くにあたって、DAZ 3D DOCSのこのページを参考にさせていただきました。

CCT Transfer SS

※DAZ 3D DOCSサイトのURLを修正しました。(2012.2.24)

■衣服オブジェクトのフィギュア化

衣服となるモデルはDS4では作成できませんので、Obj形式が扱えるモデラーを使って作成します。
そのためにはガイドとしてGenesisフィギュアが必要ですので、シーンに読み込んでメインメニューから File > Export を実行してWavefront Object (*.obj)形式で出力して下さい。オプションはスケーリングさえ気を付ければ他はあまり重要ではありません。
また、この後もObj形式でエクスポートする機会があると思いますが、DSのそれはシーン内の全てのオブジェクトをまとめて出力してしまいます。シーン内に複数のオブジェクトがある場合は、出力したくないものを非表示にし、Objエクスポート時のオプションで、「Ignore Invisible Nodes」にチェックを入れて下さい。
モデリング作業での注意点として、これまでのPoserフィギュアのようにポリゴン・グループでパーツごとに分割する必要はありません。

今回はCarraraでモデリングを行いました(生地がペラペラですが)。Carrara8.5(ベータテスト中)ならランタイムから直接Genesisが読み込めるので、さらにやりやすいですね。
Carraraでの衣服モデリングは次のビデオを参考にさせていただきました。あと、UV編集にはこのビデオが参考になります。
 Youtube CarraraLounge - Basic dress modeling
 Youtube DAZ 3D - UV Creation and Editing in Carrara 7
※CarraraからObj形式でエクスポートする際にスケーリングの調整をすることができませんでしたので、DSでインポートする時にCarraraからと指定する必要がありました。

ここからDS4での作業になります。

 (1)シーンにGenesisと作成した衣服オブジェクトを読み込みます。メインメニューFile > Import からObjファイルを読み込んで下さい。この段階では衣服オブジェクトは小道具として扱われています。また、ソースフィギュアのモーフやポーズなどの状態は今回は関係なく、読み込んであれば大丈夫です。
CCT Transfer Genesis用衣服のセットアップ

 (2)Transfer Utilityを起動します。メインメニューEdit > Figure > Transfer Utility を実行して下さい。Sceneタブのオプションメニューや一部レイアウトのツールバーのアイコン CCT Transfer Transferウィンドウ アイコン からも起動できます。

 (3)Transfer Utilityは次のようなウィンドウです。このようにオプションが表示されていない場合は「Show Options」ボタンをクリックして下さい。
CCT Transfer Transferウィンドウ オプション非表示

 (4)Source(ソース)からTarget(ターゲット)へ要素を転送すると考えれば設定がしやすいのではないかと思います。Genesisの衣服のセットアップの場合は設定は一番単純です。初期状態から次のように設定してAcceptボタンをクリックして下さい。

 Source Scene Item: Genesis
 Target Scene Item: 作成した衣服オブジェクト
 Projection Templete: 衣服の形
 Add Smoothing Modifier: チェック(Smoothing Modifierが必要なら)
 Content Type: 衣服のタイプ

※Projection Templeteはこの記事を、Smoothing Modifierはこの記事を、Content Typeはこの記事を参考にして下さい。

 (5)しばらくすると衣服オブジェクトがフィギュアとなりGenesisに着用(Fit to)されます。次の画像で分かる通り、ソースフィギュアの要素が衣服フィギュアに移植されています。
CCT Transfer 移植された要素

 (6)Genesisのシェイプやポーズを変更して衣服がついて来るかチェックしてみて下さい。
CCT Transfer 移植後1CCT Transfer 移植後2
CCT Transfer 移植後3

自動変換ですのでオールマイティに使えるとはいきませんが、このツールを使うことで衣服セットアップのスタート地点としてはかなりリードした位置から出発できます。これにDS4のAuto Morph Generation、Smoothing Modifier両機能が加わることで、フィギュア製作初心者でもすぐにベースフィギュアにフィットする衣服にすることができます(上の画像の衣服もSmoothing Modifier適用済です)。ぜひ一度お試し下さい。
CCT Transfer Smoothing Modifierの効果


■Transfer Utilityの設定

Transfer Utilityのウィンドウは次のような内容になっています。

CCT Transfer Transferウィンドウ オプション表示

・Source移植元のフィギュア
・Scene Itemシーン内のアイテムを選択
・Item Shape特定のシェイプに対してモデリングした衣服の場合に設定
 
・Target移植先のオブジェクト
・Scene Itemシーン内のアイテムを選択
・Item Shape
 
・Projection Template衣服の形を選択する。Genesisで有効。
 
・Projection Options
・Use Near Vertices
・Smart Left / Right Filtering
 
・General Options移植したい要素にチェックを入れる。
・Weight Mapsウェイトマップ。外したらエラー。Extended Optionsあり。
・Selection Mapノードにフェイス・グループを割り当てる。
・Face Groupsフェイス・グループ。
・Region Groupsリージョン・グループ。
・Morph Targetsモーフ。Extended Optionsあり。
・Surface Groupsサーフェイス・グループ。衣服では働かない?
・Reverse Source Shape From TargetSourceのItem Shapeを設定した場合にチェック。
・Replace Source With Target完全に置き換える。衣服用ではない模様。
 
・Post Transfer Options移植後の処理。
・Fit To Source Figureソースフィギュアに着用させる。
・Add Smoothing ModifierSmoothing Modifierを適用する。
・Content Typeアイテムのタイプを設定する。



■特定モーフをガイドにした衣服モデルのフィギュア化

Genesisフィギュアはのっぺりした中性的なベースシェイプからV4やV5のような女性シェイプ、M4(そしてこれから登場するであろうM5)のような男性シェイプ、さらには子供、怪物といった特殊なシェイプにもモーフィングできます。それは良いのですが、女性用のドレスを作成したいのに、胸の無いベースシェイプに合わせてモデリングするのでは制作意欲も減退しそうです。

そこで、Genesisの女性シェイプに合わせてモデリングした衣服をTransfer Utilityにかける場合の設定をご紹介します。
例としてCarrara上でGenesisのV5モーフに合わせて作成した単純な衣服オブジェクトを用意しました。V5モーフには95%のスケーリングがかかっており、モデリングのガイドとして使う場合にはそれを100%にもどしておかないと問題が出てしまいますのでご注意下さい(Genesisのルートを選択してParametersタブのScaleを95%から100%へ変更します)。
CCT Transfer V5用モデルからのセットアップ

前項に沿ってTransfer Utilityを使うのですが、2点、設定を追加して下さい。

 Source Item Shape: Morph - (ガイドにしたモーフ)
 General Options: Reverse Source Shape From Targetにチェック

※Content Type選択もそうですが、Morph選択もうちょっと選びやすくしてほしいところです。

これでシェイプを逆変換するような形でベースシェイプに合わせた衣服フィギュアが作成されます。
CCT Transfer V5用モデルからの移植後2

ただし、この例のように胸の谷間に隙間があるようなシェイプにモデリングしてしまうと、中央が盛り上がったいびつなドレスになってしまいますし、そうでなくてもしわが寄ってしまいます。ボディスーツのような体にぴったりフィットしたモデリングなら、わりと素直に思ったとおりの衣服フィギュアが出来上がると思います。


■特定モーフのモデル調整

DS4のAuto Morph Generation機能はとても強力で便利なものです。しかし、自動生成なゆえ極端なシェイプ変化を起こすモーフなどにはうまくフィットしないことも多いですし、盛り上がった肉の隙間などもピッチリフィットしてしまいます。そういう場合には、そのモーフに対応したユーザーの手による衣服のモーフ・ターゲットを追加することができます。

上の項目ではせっかくV5に合わせた衣服モデルを作成しましたので、それをV5モーフが有効になった時に使われるようにしましょう。

DSでフィギュアに対してモーフ・ターゲットを読み込むにはMorph Loaderを使います。CCTにはMorph Loader Proが含まれていますので、それを使いましょう。

Morph Loader Proを起動するにはメインメニューから Edit > Figure > Morph Loader Pro を実行して下さい。一部レイアウトのツールバーのアイコン CCT Transfer MorphLoaderPro アイコン からも起動できます。
CCT Transfer MorphLoaderPro メニュー

CCT Transfer MorphLoaderPro ウィンドウ

ウィンドウ中ほどにある「Choose Files」ボタンをクリックして、モーフ・ターゲットとして読み込みたいモデル(Obj形式)を指定します。するとその下でパラメータ設定ができますので、初期状態から次のようにしてAcceptボタンをクリックして下さい。名前の変更はValue欄をダブルクリック、選択できるパラメータはValue欄を右クリックすることでメニューが出ます。

 Name: モーフ名(内部名)
 Property Group: モーフに合わせる
 Overwrite Existing: Deltas Only

※モーフ名(内部名)とグループはベースフィギュアに対応させる必要があります。モーフ名(内部名)はProperty Editorタブなどで確認することが可能です。
※Property GroupにはGeneralグループ以外は現在のシーンで一度使用したものしか表示されないようです。無い場合は右クリックメニューのCreateからグループを作成することができます。

CCT Transfer モーフモデル追加

V5やBasic Maleなどの主要なモーフに対してはモデリングしたモーフ・ターゲットを追加しておいて、細かいモーフには自動生成に頼るというのがいいのではないかと思います。



今回のツールはこちら

Content Creator Toolkit




Comment

変換が上手くいきません。

改めて初めまして。
Daz studio4.5を使用しているのですが、この記事に書かれている機能を使って
第4世代の服フィギュアをgenesis用にコンバートしているのですが、どうしても
変換したdufファイルでgenesisにあてるとどうしても胸の部分が風船のように
膨らんでしまい、うまくgenesisにフィットしません。

これは、daz studio4.5の不具合なのでしょうか。それともモーフのdsfファイルが
正常な場所にないからなのでしょうか。

Re: 変換が上手くいきません。

TQI01さんこんにちは。
変換時のTransfer Utilityの設定ですが、この記事の「特定モーフをガイドにした衣服モデルのフィギュア化」の設定のようにされているでしょうか(V4用の服なのでClone: Victoria 4となります)?
このツールはソースとターゲットの変換時のシェイプを対応させるように設定する必要があります。

もしくは、Auto-fitツールの方を使われてはいかがでしょうか?最近のバージョンではそちらの性能も上がっていますので、簡単に十分な機能を発揮してくれることと思います。

原因が分かったと思います。

管理人様のご指摘どおりに設定してみましたが、エラーは直りませんでした。

しかし、前のバージョンの4.0をインストールしてdsfとして保存したら、上手くgenesisにフィットし、
胸が膨らむという現象は起きませんでした。
多分原因は恐らく、daz studio4.5特有の不具合で、dufファイル自体がバグだらけで、未完成のまま
リリースしてしまったと思います。(Smart Contentが突然消えるという不具合も起きました。)

という事でしばらくの間は、バージョンアップ版がリリースされるまで待つことにします。

Re: 原因が分かったと思います。

TQI01さんこんばんは。
Transfer Utilityのオプション「Reverse Source Shape From Target」のチェックを忘れていた場合と症状が似ていたので先ほどの質問をしてみたのですが、DSのバージョンで正常になるということは違うのでしょうね。
詳しい工程が良くわからないのですが、変換したものをフィギュアとして保存し、それを読み込んだ時に初めてフィットしなくなるのでしょうか?
私もDAZ Studio 4.5.0.137 Proでいくつかの服の変換を試してみましたが、ご質問の状態になることはありませんでした。

ReRe:原因が分かったと思います。

管理人様の質問された通り、シャツとドレスとブラの衣服を変換しdufファイルとして保存した後に
読み込むと、膨らむ現象が起きてしまう訳であります。

しかし、4.0のdsfファイルとして保存して読み込むと全て異常が無かったり、
例え、4.5のdufファイルとしても一部はちゃんと正常に表示されるのもありますので多分、
ソフトウェアの不具合じゃないかなと思いまして。

Re:原因が分かったと思います。

それはすごく重要な情報なので、書き漏らさないようにお願いしますね。

おそらく原因はTransfer UtilityとAuto-fitツールが不完全なバージョンアップをしてしまったというところだと推測します。簡単に言うとモーフの誤動作です。
DS4.5の両ツールは、デフォルトで服に元々存在するモーフも変換するようになっています。そのモーフにはV4のBreast Sizeなどのフィットモーフも含まれているわけです。

以後Breast Sizeモーフを例として書きます。
変換直後はそういうことはないのですが、服をファイルとして保存しそれを読み込むと、名前が同じGenesisのBreast Sizeモーフ(Evolutionモーフ)と連動するようになってしまいます。
その上DS4.5はGenesisのBreast Sizeに合わせたモーフを自動モーフ作成機能により服に作ります。
この2つのモーフは名前が同じですがグループが違うため、同時に存在することが可能です。
結果2つのBreast SizeモーフがGenesisのそれと連動して動くため、モーフを2倍にしたような変化が服に及びます。

対処法としては、服を保存したコンテンツディレクトリの以下の場所にあるモーフデータのdsfファイルを削除してしまうことです。安全のためにDSを終了させてからにして下さい。

data/[Vender Name]/[Product Name]/[Item Name]/Morphs/[Vender Name]/Base

頭にalias、FBM、PBMが付いたファイルが対象になります。

Transfer Utilityのオプションでモーフを変換しない設定にしてもダメでした。

No title

原因の究明とその対処方法を書き込んでくださってどうも。

とりあえず、次のバージョンアップを待ちつつも、管理人様の仰ったとおりに
ダブっているdsfファイルを削除して正常なモーフに戻していきます。

私の、質問にお答えくださって真に有難うございました。
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