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Reality その11:Reality 2.1とSLGレンダリング

Category : Reality
昨年末にDAZ Studio(以下DS)用のLux Renderエクスポーター『Reality』が2.0にバージョンアップし、LuxRenderの機能サポートが拡充されました(現在はバグフィクスなどが盛り込まれたバージョン2.1になっています)。
その一つにSLG(Small Lux GPU)によるレンダリングがあります。
これはGPU(ビデオカード)をフルに稼動させるレンダラで、LuxRenderでの通常のレンダリング(Interior)やそれにGPUアクセラレーションをオンにした場合とはまったく違い、いわゆるGPUレンダラと言われるものになります。
SLGレンダリングには、レンダリング速度がかなり高速という特長があります。SLG自体まだ開発段階のようでLuxRenderとの違いや制限も多いですが、高速レンダリングの魅力は大きいです。
今回は、そのSLGを使って簡単なシーンをレンダリングしてみましょう。

SLGについてはLuxRender公式サイトのWikiに詳しい情報があります。

SLG SS

■Reality 2.x使用上の注意点

Reality 2.xの使用上の注意点などをここに書き留めておきます。

 ・Reality 1.xからバージョンアップする場合は必ず事前にアンインストールしておく
 ・以降のマイナーバージョンアップはDS起動時に自動チェック&ダウンロードサイトが開かれる
 ・LuxRender 0.9以上が必要
 ・GPUアクセラレーションやSLGを使うにはOpenCLをサポートしたビデオカードが必要
 ・専用のライトプリセットや小物はContent LibrartyタブDAZ Studio Formats > Reality-Add-onsからアクセスできる
 ・現在のバージョンではCameraタブのプレビュー表示は使用できない

DAZストアを通す必要がなくなったためか、バグフィクスによるマイナーバージョンアップは頻繁に行われるようになりました。使用するLuxRenderは購入時にダウンロードできるバージョンを使うのがいいと思います。私が現在使っているのは次のバージョンです。
 LuxRender 0.9(dev) 2011/12/12更新のもの
 Reality 2.1 Build2.11.1.109

ついでに書いておきますと、私のPC環境は次の通りです。
 CPU: Intel Core i5-2500K 3.3GHz 4Core
 Memory: 16GB
 GPU: Radeon HD6850 1GB
 OS: Windows 7 Professional SP1 64bit
 Application: DAZ Studio 4.0.3.36 Pro 64bit


■SLGを使ってみる

では今回の主題であるSLGによるレンダリングを試してみましょう。
次のようなシーンを用意しました。
SLG スパイカー プレビュー

ライトはSunライト、オブジェクトは車と道路だけです。
Realityのウィンドウでマテリアルの調整を済ませておきます。

SLGによるレンダリングをするためには、RealityのウィンドウのOutputタブ内のGPU Acceleration欄にある「Use SLG for rendering」にチェックを入れます
SLG 設定1

この時、その上の「Collect textures」にもチェックが入りますが、これは使用するテクスチャを全てワークフォルダ内にコピーするオプションですので、入れたままにしておいて下さい。

この状態でウィンドウ最下段の「Render Frame」または「Render Animation」ボタンをクリックするとSLGレンダリングが始まります。まずSLG Monitorウィンドウにずらずらっとステータスが表示され、問題が無ければSmallLuxGPUウィンドウが開いてレンダリングが開始されます。
SLG スパイカー レンダリング中

※SmallLuxGPUウィンドウが閉じてしまった場合、ビデオメモリ不足が考えられます。SLG Monitorウィンドウが

[SLG] [PathOCLRenderThread::0] TexMaps buffer size: 1370760Kbytes


のような表示で止まっていれば、間違いなくテクスチャに必要なメモリが多すぎることが原因です。SLGではビデオメモリにテクスチャなどのデータを全て納める必要があるようで、裸のフィギュア1体でもそのままではメモリ不足に陥る場合が多いです(私の場合は1GBしか無いので当然のごとくダメでした)。
そんな時のためにテクスチャに使うメモリを削減するオプションがReality 2.xには用意されています。先ほどの「Collect textures」オプションの右に「Texture size」スライダがあり、テクスチャサイズを変更することができます。0.25Kで256*256pixelsに縮小します。パラメータは0.25K、0.5K、1K、2K、Full sizeから選択することができ、Full sizeではテクスチャサイズの変更は行いません。フィギュアなどのテクスチャサイズは一般的に4096*4096pixelsが使われることが多いため、1Kだとテクスチャ容量は16分の1程度にまで削減されます。
SLG 設定2
レンダリングサイズを大きくするとそれだけビデオメモリが必要になると思われますので、そちらもチェックが必要かもしれません。

※レンダリングされるフィギュアの体表に白いスジなどが現れてしまった場合や、テクスチャの鮮明さが足りないと感じる場合は、テクスチャ縮小による問題だと思われます(さすがに256*256pixelsだと荒すぎますね)。同じように「Texture size」のスライダを調節してみて下さい。

SmallLuxGPUウィンドウでレンダリングが開始されたら、キーボードの「t」キーを押してみて下さい。見やすいようにトーンマッピングが行われたと思います。SmallLuxGPUウィンドウでは、この他にもキー操作やマウスドラッグを受け付けます。それによって次のようなことが可能です。

 左マウスドラッグ または 矢印キー: カメラ回転
 右マウスドラッグ または a,s,d,wキー: カメラ移動(XZ平面)
 hキー: ヘルプ表示
 pキー: レンダリング画像保存
 tキー: トーンマッピング切り替え。LINEAR/REINHARD02
 n,mキー: 表示更新間隔減/増
 Oキー: OpenCLパストレーシング(効果未確認)
 oキー: ウィンドウを常に前面に

レンダリングした画像がこちらです(10000Samples)。
SLG スパイカー レンダリング10000S

Image formatをEXRにしてHDR画像を作成し、picturenautというソフトでLDRに落としてあります。


■SLGレンダリングの速度

SLGによるレンダリングではどのくらいの速度が出るのか測ってみました。
※Max Samplesを設定した場合、SmallLuxGPUウィンドウは出現せず、直接出来上がったレンダリング画像が保存されます。

車のシーンを1000Sampleレンダリングした場合

LuxRender (Interior)
速度: 118.1kS/s
時間: 18分40秒

SLG
速度: 13.19MS/s
時間: 10秒

超速いです。
SLGのレンダリング速度はビデオカードの性能にダイレクトに左右されますので、Radeon HD6850の場合はこの速度だということになります。
ただ、レンダリング画像を見比べてみたところ同じ1000SampleでもSLGでは結構ノイズが残っていました。そのため10000Sampleレンダリングさせてみましたがそれでも1分35秒と、LuxRenderとは比較にならない早さでレンダリングが終了します。


■SLGで気づいたことなど

SLGはWikiを読んでみると技術デモみたいな扱いになっており、これからの仕様変更や改善などがどんどん行われていく発展途上なレンダラのようです。スペキュラマップが使えなかったり、ビデオメモリにテクスチャを納めなければいけないなど、制限は多いですが、その速度は魅力的です。LuxRenderのテイストは保持しつつレンダリングが高速なSLGは、アニメーションをレンダリングする上で特に魅力的に感じます。

今回使っているうちに気づいた点などを挙げてみます。LuxRenderのレンダリング結果と比較した点が多いです。

 ・色が違う
 ・Linearトーンマッピングの設定ができない
 ・Glassマテリアルなどのレンダリング結果が違う

色はRealityの問題なのかSLGの問題なのかは分かりませんが、LuxRenderでのレンダリング画像と明らかに違います。もしやと思ってオレンジ色の球体をレンダリングしてみたらレモン色になってしまったので、材質のガンマ値が間違って指定されているんでしょうね。
トーンマッピングはデフォルトで調整なしのLinearになっているので、最初は真っ白や真っ黒の画像を見ることになると思います。トーンマッピング法も他にReinhard2しかないので、Image formatをEXRにしてHDR画像として保存し、PhotoshopやpicturenautなどのHDR画像を扱えるソフトを使ってLDRに落とし込むという作業が必要になる場合が多いですね。
マテリアルについては特にGlassマテリアルで顕著でしたが、LuxRenderと違った描画になりました。こっちの方が良い結果になりましたけど…。

何にせよ、これからのバージョンアップが楽しみなレンダラです。



今回のツールと画像の素材はこちら

Reality 4 - DAZ Studio Edition


Spy Car V12

GIS Skyway




Comment

Reality2.0について

このサイトをいつも参考にさせていただいている者ですが最近Reality2.0を購入して
早速インストールしたのですがレンダリングしようとするとError:Can't find variable Relux Manager@lineと表示されてレンタリングができません、よろしければ対処方法をお教えくだされば
助かります。ちなみにDS3にもインストールしましたが無事に使用できています。
私の環境は、ウインドウズ7プロ Coei7 2600 GフォースGTX295メモリー16GでDSは最近無料で
DAZからいただいたDS4プロを使用しています。すみませんがどうぞよろしくお願いします。

Re: Reality2.0について

minoruさんいつも私のブログをご覧頂きありがとうございます。
そのエラーメッセージで検索してみたところ、どうやらRealityのインストールが正常に完了していないようです。次の操作をした後にRealityを再インストールしてみて下さい。

DS4のインストールフォルダ内のPlugins\RealityとScripts\Realityの計2つのフォルダを削除

インストール時にはインストール先の確認をお忘れなく。

参考URL
http://preta3d.com/forum/troubleshooting/get-error-with-upgrade

それにしても、かなり高いスペックのPCをお持ちですね。ぜひRealityでGPUアクセラレーションやSLGレンダリングを試してみて下さい。

No title

kotozone様ご回答ありがとうございました。
早速実行したところ無事使用できました。

No title

kotozone様、いつもご親切な回答ありがとうございます。
非常に申し訳ないのですがRiality2.0でのマテリアル設定がよく理解できず
困っています。金属の表現ですがマテリアル設定でMETALから各金属のマテリアル
を選択してレンタリングしてもまったく金属質なレンタリング結果が得られません。
なにか特殊な設定が必要なのでしょうか??時間がございましたらまたご指導の程
よろしくお願いします。

minoruさんこんばんは。
なかなか難しいご質問ですね。どのようなレンダリング結果になっているのか分からないので一般的なお答えになりますが、次のような事が考えられます。

A. 周囲に何も無い
光を反射することで周囲の景色が映り込むという点は、金属の質感に欠かせない事象です。地面や壁面などの映り込む対象となるオブジェクトを置いてみて下さい。または、ライトにIBLを使うとIBLソースが周囲の景色として写り込みますので、それでも良いです。

B. 余計なテクスチャマップが張られている
アルファチャンネルやカスタムカラーにテクスチャが使用されている場合は、それが邪魔をして金属に見えない場合があるかも知れません。

C. SLGレンダリングをしている
私も気になって試してみたのですが、Reality2からのSLGレンダリングではMirrorマテリアルとレンダリング結果が変わらないみたいです。SLGはLuxRenderのマテリアルを完全にはサポートしていないため、Realityの設定が反映されない場合があります。ただしSLGのマテリアルサポートとしてMetalはあるみたいなので、Reality2のバージョンアップに期待しましょう。

まずはRealityウィンドウ右上のMaterial Previewで金属っぽく表示されているかを確認して下さい。そしてどのレンダリングモード(Scene type、GPU Acceleration on/off、SLG on/off)を使っているかも重要になります。

No title

ご回答ありがとうございます。
私のような幼稚な質問しかできない者のため本当に感謝します。
なんとなく理解できたようです。早速実行してみます。
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