書き割り背景セットEcomantics - Efficient Ecosystems

Category : その他
DAZストアなどで販売されている建物のオブジェクトをDAZ Studio(DS)やPoserで使う時、何か背景になるものが欲しい場合があります。地面やちょっとした背景オブジェクト、さらにはスカイドームまで付属している至れり尽くせりな製品もありますが、建物の外壁だけというものも珍しくありません。
そんな時は他の背景オブジェクトを置いてみたり、レンダリング後に実写の写真を合成したりするわけです。今回ご紹介する『Ecomantics - Efficient Ecosystems』は、自然の森を再現した背景オブジェクトです。特長としては以下の点があります。

 ・一方向への景観セットと周囲360度をカバーする景観セットがそれぞれ5シーンずつ
 ・木や草は書き割り(板に画像を貼り付けたもの)なため、レンダリング時間が短い
 ・全てのアイテムについてテクスチャが高解像度なものと低解像度なものの2種類を用意
 ・木一本だけ、草一列だけといった、アレンジ用の小道具も多数

興味深いアプローチをしたこの製品を今回は実際に試してみます。
※この製品はDSまたはCarraraで使用することができます。Poserでも読み込むことができますが、低解像度か高解像度どちらかしかインストールできない制限があり、保証外となっているようです。

Ecomantics SS


■アイテムカタログ

Content Libraryタブの Props\DimensionTheory\EcoMantics (DAZ Studio Formats)以下にはたくさんのアイテムが用意されています。
Ecomantics コンテンツタブ

どんなアイテムがあるのか、種類ごとにプレビューまたはレンダリング画像でカタログ化しました。使用時には本来カメラを設置しない俯瞰からの表示ですので、それぞれのアイテムがどんな構成になっているかのご参考にどうぞ。

 <Scenesフォルダ>

背景として一通り配置された景観セットが納められています。全部で1プロップ、マテリアル分けも大まかなので、一部の木を消すなどはできませんが、一発で森が出現するのは面白いです。
頭にHiと付いているものは高解像度テクスチャ使用、Loと付いているものは低解像度テクスチャ使用です。
※右側の画像はレンダリングしたものです。

EcoPlane
舞台の書き割りのように一方向から見られることに制限された作り。5アイテム。
Ecomantics アイコン EcoplaneEcomantics レンダリング Ecoplane

EcoRama
原点を中心として周囲360度をぐるりと囲む作り。5アイテム。
Ecomantics アイコン EcoramaEcomantics レンダリング Ecorama

 <HighRezPartsフォルダ(高解像度)またはHighRezPartsフォルダ(低解像度)>

木一本、少数の草など、シーンの一部を装飾するための小道具が納められています。Scenesフォルダのアイテムに追加したり、Treeだけを窓の外に置いてみたりと、融通の利くアイテム郡です。
草の列を長くしたり木の輪を広げたりしたい場合は、同時にSurfacesタブでHorizontal Tilesプロパティを増加させてテクスチャの繰り返しを設定すると良いでしょう。
※右側の画像はプレビュー表示(Wire Texture Shaded)です。

Bush
茂み。10アイテム。
Ecomantics アイコン BushEcomantics プレビュー Bush

GrassPano
360度を囲み層になっている草。Thinは草の密集度合いが低いテクスチャを使用。Setは同じ高さの草が6層のみ。5×4アイテム。
Ecomantics アイコン GrasspanoEcomantics プレビュー Grasspano

Grass(Plane)
横一列が層になっている草。Thinは草の密集度合いが低いテクスチャを使用。Setは同じ高さの草が6層のみ。5×4アイテム。
Ecomantics アイコン GrassplaneEcomantics プレビュー Grassplane

Ground
中心付近が土、その周囲が一面の草になっている地面。円状になっている。3アイテム。
Ecomantics アイコン GroundEcomantics プレビュー Ground

Tree
木。10アイテム。
Ecomantics アイコン TreeEcomantics プレビュー Tree

TreeLayer
横一列に並んだ木。5アイテム。
Ecomantics アイコン TreelayerEcomantics プレビュー Treelayer

TreePano
蓋の無い円筒状に並んだ木。Dは円筒の半径が大きい。5×2アイテム。
Ecomantics アイコン TreepanoEcomantics プレビュー Treepano

Wall
横一列に並んだコンクリートの壁。1アイテム。
Ecomantics アイコン WallEcomantics プレビュー Wall

WallPano
蓋の無い円筒状に並んだコンクリートの壁。1アイテム。
Ecomantics アイコン WallpanoEcomantics プレビュー Wallpano


■使ってみる

では『Ecomantics - Efficient Ecosystems』でどんなレンダリング画像ができあがるのか、実際に使ってみます。今回はこんなシーンを用意しました。
ライトはDistantが1灯(レイトレースシャドウ)とUberEnvironment2によるIBLが1灯です。
Ecomantics 小屋 作成工程1
レンダリング時間 4分25秒

この建物の製品に含まれるのはこれで全部で、地面はあるものの背景はスカスカになってしまいます。
そこで、地面を非表示にし、Scenesフォルダの「Hi-Ecorama1」を読み込んでみました。
Ecomantics 小屋 作成工程2
レンダリング時間 10分14秒

※テクスチャの精細さが重要なのでRender SettingsタブのShading Rateは低め(0.2など)にしておくと良いでしょう。
背景にいい感じの森が出現しました。書き割りとは思えない立体感があります。地面の草が作り出す陰影も良いです。

さらにHighRezPartsフォルダのアイテムをいくつか追加してみました。
Ecomantics 小屋 作成工程3
レンダリング時間 8分7秒

高解像度の木のテクスチャは1736*2436pixels(Tree2PNG.png)と接写にも十分な精密さですので、こんな近くに配置しても大丈夫です。レンダリング時間が減少したのは、おそらく設置したアイテムによって奥のオブジェクトが隠れたせいでしょう。

せっかくのHighRez版ですが、遠近感を出すためにカメラに被写界深度を設定してみます。Cameraタブで「Depth of Field」をOnにして、「Focal Distance」を調整し、「F/Stop」を5(小さいほどボケ方が大きい)にしました。被写界深度を使う場合はRender SettingsタブでPixels Samplesを上げる(今回はXY共に12)のもお忘れなく。
Ecomantics 小屋 作成工程4
レンダリング時間 9分43秒

小屋の前面にピントを合わせ、そこから離れたオブジェクトほどボケるようになるので、シーンの臨場感が増します。これだけぼかすのなら低解像度のもので良かったかもしれませんね。

さらにフォグ(霧)を加えて森に奥行きを出します。これまでこのブログでご紹介してきたフォグの出し方(Mood MasterやShader Mixerによるもの)はDSのバージョンアップによって、このようなシーンでは使えなくなってしまったので、今回はつい先日発売になった『Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio』を使いました。この製品はDS3およびDS4に対応した特殊効果カメラセットです。今回のような半透明テクスチャを張ったオブジェクトを使用したシーンでもちゃんと抜けてくれる現在唯一のフォグカメラや、カメラを置くだけでライトのボリュームが描画されるボリュームカメラなど4種類のカメラがセットになっています。
「Fog Camera」を設置し、Visibliltyを200に設定しました(パラメータのリミット解除が必要です)。
Ecomantics 小屋 作成工程5
レンダリング時間 10分59秒

書き割りでもそれが何層にもなっているので、このように森の木々に色の変化が出てきます。さらに奥行きが出ていい感じにできました。

フォトレタッチソフトでポストワークをしてフィニッシュです。
森の小屋
Environment:Old Village Water Pump , Ecomantics - Efficient Ecosystems
Light:UberEnvironment2
Camera:Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio

他にも、窓の外の景観として『Ecomantics - Efficient Ecosystems』を配置してみるのも良いと思います。
差し込む光
Environment:DMs Instances , Ecomantics - Efficient Ecosystems
Light:UberEnvironment2
Camera:Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio

今度は『Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio』の「Volume Camera」を設置して、窓から差し込む光を表現してみました。そっちはうまくいきましたが、Ecomanticsの方は逆光には向いていない感じです。これは板ポリゴンに張ったテクスチャが既に陰影が付いているもののため、その光の当たり方に大きく外れたライティングには合わないということだと思います。

カメラを動かしてもある程度はその画角に即したレンダリングができる上に、レンダリング時間もそんなに増加しないため、静止画だけでなく動画でも活躍する背景セットになっています。足りない部分があるとすれば、もっと木々の種類や高さのバリエーションが欲しいところです。



今回のツールと画像の素材はこちら

Ecomantics - Efficient Ecosystems

Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio

Old Village Water Pump

DMs Instances



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