Bryceファーストステップ:シンプルな景観を作る

Category : Bryce
2月より無料配布が始まったDAZの3DCGアプリケーションは、いつの間にか無料期限が3月31日までに延長されていました。期間中に一定の購入数に達しなかったら自動でセール延長するシステムがあるのかとかを疑いつつも、せっかくなので無料でゲットした『Bryce 7 Pro』をある程度使えるようになろうと思い立ちました。
Bryceには広大な地形や野外のシーンを構築しレンダリングするための機能や、地形などの自然の材質に適し、サーフェイスだけでなくボリュームも扱える独自のシェーダーなど、DAZ Studioには無いものが多くあります。幸いDAZ Studioとの連携機能などもありますので、このブログでは両方をうまく使ってそれぞれの特長を生かしたレンダリング画像を作成するのを目標にします。
今回はまずBryceの復習も兼ねて単純なシーンを作成し、レンダリングまで漕ぎ着けたいと思います。今回の内容についてはエントリー版であるBryce 7 PLEでも同様のことができます。

Bryce7のインターフェースの解説や操作メモの記事はコチラです。記事中のインターフェースの和訳はこれに従っています。
Bryceに関するDAZ公式の情報はこのサイトが最新のようです。アプリケーションには付属していないBryce7対応のPDFマニュアル(ずっとWork In Progressですが…)もありますので、一度覗いてみて下さい。
Bryce7初級 SS

※パレット操作の画像をいくつかと、シーン保存の項目を追加しました。(2012.3.10)


■もくじ

 ドキュメントとレンダリングの設定
 地形オブジェクトの配置
 マテリアルの割り当て
 空と大気の設定
 オブジェクトの配置
 カメラの調整
 シーンのレンダリング
 シーンの保存



■ドキュメントとレンダリングの設定

Bryce 7を起動するとデスクトップ全体にウィンドウが表示され、次のような画面になります。
Bryce7初級 工程1 初期画面

Bryceは全画面表示しかできず、さらに初期設定では作業ウィンドウ(プレビューエリア)のサイズでそのままレンダリングされてしまいますので、まずはプレビューとレンダリングのサイズの変更をします。
メニューバーでFile>Document Setupを選択し、Document Setupウィンドウを出します。
Bryce7初級 メニュー Document Setup

Bryce7初級 ウィンドウ Document Setup

このウィンドウでは次のような流れで設定をするのがスムーズです。

 (A)Document Aspect Ratioで横縦比を入力
 (B)Document Resolutionにプレビューサイズを入力
 (C)Render Resolutionでプレビューサイズに対するレンダリングサイズの倍率を選択

右のプリセットに設定がある場合はそれをクリックすれば(A)と(B)が一瞬で済みます。今回は上の画像のような設定にしました。これで、プレビュー時には960*540pixels、レンダリング時はその半分の480*270pixelsのサイズが使われることになります。

チェックボタンをクリックしてメイン画面に戻ったら(以後この操作は特に書きません)、今度はレンダリング設定を行います。レンダー・コントロールの右下端にある下向き三角アイコン▼をクリックするとオプションメニューが表示されますので、次の操作を行って下さい。

 (A)Quality(レンダリング品質)をDefault (No AA)にチェック
Bryce7初級 メニュー Quality

 (B)Priority(レンダリングに使用するCPUパワー)をHighにチェック
Bryce7初級 メニュー Priority

既にそうなっている場合はそのままで結構です。これで速度優先のレンダリングでCPUパワーをフルに使うように設定されました。ただし、PLE版ではCPUパワーをフルに使用することはできないようです。

次にプレビューの描画方法の変更をします。画面右端の詳細表示パレットのDisplay ModesアイコンBryce7初級 アイコン DisplayModes1を左クリック長押しをしてメニューを出し、「Textured Shaded」を選択して下さい。
Bryce7初級 メニュー DisplayModes

これでプレビューにテクスチャが反映されるようになります。この段階でシーンには空(Sky)と地面(Ground Plane)がありますので、それらがテクスチャ付きで表示されるようになっていると思います。
※プレビューでは地面の範囲が狭いように見えますが、レンダリングすると地平線まで続く無限平面になっています。Water PlaneとCloud Planeも同様です。
Bryce7初級 工程2



■地形オブジェクトの配置

ここからは地形や水面、樹木などのオブジェクトの配置を行っていきます。それには生成パレットを使用します。生成パレットが表示されていない場合は、Createの文字をクリックしてツールパレットを切り替えて下さい。

生成パレットのそれぞれのアイコンが何をシーンに配置するかは次の画像を参考にして下さい。
Bryce7初級 生成パレット 日本語

TerrainアイコンとWater Planeアイコンをそれぞれ1回ずつクリックして、シーンに地形と水面を配置して下さい。
Bryce7初級 パレット工程 地形と水面

Bryce7初級 工程3

水面の位置が高すぎますので、それを下げておきましょう。
おそらく水面オブジェクト「Plane 2」が選択されていると思いますが、そうでない場合は選択して下さい。

オブジェクトの選択方法

Bryceでは次の2通りの方法でオブジェクトを選択することができます。

 (A)作業ウインドウに表示されているオブジェクトをクリックする
 (B)画面下端の選択パレットのアイコンを左クリック長押ししてメニューから選択する

(A)で複数のオブジェクトが重なっていてうまく選択できない場合や、ペアレントが組んであるオブジェクトの場合は、Ctrlキーを押しながら左クリックで出現するメニューを使って下さい。
(B)の選択パレットには生成パレットと同じアイコンが並んでいます。それを左クリック長押しをすることで、シーン内のその種類のオブジェクトがリストアップされたメニューが出現し、そこから目的のオブジェクトを選択することができます。それに加え、オブジェクトを色分けで分類したFamiliesアイコンと、カメラやインポートしたメッシュ、オブジェクトグループから選択できるメニューもあります。

水面の位置の調整をするにはまずツールパレットのEditの文字をクリックして、編集パレットに切り替えます。
編集パレットのそれぞれのアイコンの役割は次の画像を参考にして下さい。
Bryce7初級 編集パレット 日本語

Y移動アイコンをドラッグして、ある程度地形が見えるところまで水面を下げます。
Bryce7初級 パレット工程 Y移動

Bryce7初級 工程4



■マテリアルの割り当て

地形などを配置した時、その材質はランダムに設定されるようです。そこで、それっぽい見栄えになるように配置したオブジェクトの材質を変えます。

まず地形の材質の変更をします。Bryceには材質のパラメータを細かく調整できるマテリアルラボという機能があるのですが、最初からそれは難しいので、あらかじめいろいろな材質のプリセットが用意されているプリセット・ライブラリを使います。
地形「Terrain 1」を選択し、ツールパレットのEditの文字の右にある右向き三角アイコンをクリックします。これでマテリアル・プリセット・ライブラリが呼び出されます。
Bryce7初級 パレット工程 マテリアルプリセット

プリセット・ライブラリでのプリセットの選択方法

 (1)カテゴリの文字をクリックしてメニューを出しカテゴリを選択
 (2)サブカテゴリをクリック
 (3)割り当てたいプリセットをクリック
Bryce7初級 プリセット・ライブラリ 日本語

カテゴリ、サブカテゴリの2段階で分類されており、大量のプリセットが用意されています。ちなみに、Bryce 7 Proの追加ファイル「BryceProContent」をインストールすると、マテリアル・プリセット・ライブラリにPro Materialsカテゴリが追加されます。

今回はTerrains>Rocky>Rock 1を使用しました。
Bryce7初級 プリセット選択 地形

同様にして水面「Plane 2」にマテリアル・プリセット・ライブラリからWaters>Calm>Deep Seaを割り当てます。
Bryce7初級 プリセット選択 水面

Bryce7初級 工程5

※Bryceでは至る所にプリセット・ライブラリを呼び出す右向き三角アイコンが配置されています。これを活用しない手はありませんので、見つけたらまずポチッとしてみましょう。



■空と大気の設定

さらに一歩進んで、今度は空にプリセットを割り当てます。こちらはツールパレットのSky&Fogの文字の右にある右向き三角アイコンから呼び出せるスカイ&フォグ・プリセット・ライブラリを使います。
Bryce7初級 パレット工程 天候プリセット

Installed>Daytime>A Bit Of Snow, Maybe?プリセットを割り当てました。
Bryce7初級 プリセット選択 空

スカイ&フォグ・プリセットには太陽の位置も含まれています。自分の思い通りの日照にするには、そのあとに太陽の位置を調節してやらなければなりません。ツールパレットのSky&Fogの文字をクリックして天候パレットに切り替えます。
天候パレットのそれぞれのアイコンの役割は次の画像を参考にして下さい。
Bryce7初級 天候パレット 日本語

このパレットの右の方にあるサン・コントロールを使えば、太陽の位置をグラフィカルに調整することができます。

太陽の位置の調整方法

Bryce7初級 サンコントロール 日本語

サン・コントロールは黒い球体を上から見ていると想定し、中心を天頂、外周を地平線とします。さらに外周の上下左右が北南西東に対応しており、球上をドラッグしハイライトを動かすことで、太陽の位置を変更することができます。
太陽の位置とともに空の色は変化し、地平線に隠れるぐらい(でも夜にはならない範囲)まで太陽を持って行くと、空は夕焼け色になっていきます(他にも空の色に影響する要素がありますので、プリセットによってはそうならない場合もあります)。
裏側まで太陽を回すと夜になり、太陽の代わりに月が出ます。

カメラを動かしていなければ、プレビューのカメラ(ディレクター・ビュー)は北を向いています。
サン・コントロールを操作して、北東の低めの位置から太陽光が差すようにしました。
Bryce7初級 工程6



■オブジェクトの配置

最後に島の上に木を配置してみます。
オブジェクトについても多くのプリセットが用意されていますので、オブジェクト・プリセット・ライブラリから良さそうなのを見繕います。オブジェクト・プリセット・ライブラリツールパレットのCreateの文字の右にある右向き三角アイコンから呼び出すことができます。
Bryce7初級 パレット工程 オブジェクトプリセット

Installed>Trees>Palm Treesを配置しました。
Bryce7初級 プリセット選択 オブジェクト

Bryce7初級 工程7

このままだと木が大きすぎますので、サイズや位置を調整します。
まず、編集パレットのリサイズXYZアイコンをドラッグして全体的に小さくします。
Bryce7初級 パレット工程 XYZリサイズ

次は位置の調整ですが、編集パレットの移動アイコンを使う方法の他に、キーボードショートカットを使って移動する方法があります。

キーボードショートカットでのオブジェクト移動

X+移動
X-移動
Z+移動
Z-移動
PageUpY+移動
PageDownY-移動

<同時押しによる移動距離の変化>
 単位BU(ブライス・ユニット:1BU=8feet)
同時押しなし5.12BU
Shift10.24BU
Shift+Alt2.56BU
Alt0.08BU

キーボードショートカットによるオブジェクトの移動はだいたいの位置調整に便利です。ShiftやAltキーとの同時押しによって移動距離が変化するので、慣れれば自由に動かすことができると思います。
また、オブジェクトの右に表示されるオブジェクト・ボタンの↓をクリックすると、他のオブジェクトに当たるまでY位置を下げるということができます。

オブジェクト・ボタンのその他の機能は次の画像を参考にして下さい(オブジェクトの種類や状態によっては表示されないボタンもあります)。
Bryce7初級 オブジェクトボタン 日本語

Palm Treesをかなり小さくして、東の海岸線付近まで移動しました。
Bryce7初級 工程8



■カメラの調整

ここまででシーン内のオブジェクトの設定は完了です。
最後にカメラのアングルを決めてレンダリングしなければいけません。

アングルの調整にはカメラ・コントロールを使います。
Bryce7初級 カメラコントロール 日本語

少し上空から島全体を見渡す感じにしてみました。
Bryce7初級 工程9

※今回の内容ではあまり気にする必要はないのですが、最初にプレビューに使われているカメラはレンダリング用のカメラではなく、ディレクター・ビューというものです(DSのパースペクティブみたいなもの)。ディレクター・ビューはカメラ・ビューと比べて次の特徴があります。

 ・アニメーション・キーが打てない
 ・作業ウィンドウ内にカメラアイコンとして表示されない

プレビューに使うカメラの切り替え方法

プレビューをカメラ・ビューからの描画に切り替えるには、ビュー・コントロールを使います。
Bryce7初級 ビューコントロール 日本語

 (A)左上端のアイコンをクリック - 椅子アイコン(ディレクター・ビュー)とビデオカメラアイコン(カメラ・ビュー)の切り替え
 (B)ビュー選択アイコン上で左ドラッグ
 (C)オプションメニューから選択

使用できるビューは以下の通りです。
 <パースあり>
Director's View(ディレクター・ビュー)、Camera View(カメラ・ビュー)
 <パースなし>
From Top(上から)、From Right(右から)、From Front(正面から)、From Left(左から)、From Back(背面から)、From Bottom(下から)

なお、パースなしのビューでは描画方法によっては表示が見にくい場合があります。Display ModesをHidden Lineあたりに変更して下さい。

2台目のカメラを追加することはできませんが、ナノ・プレビュー左横のメモリードットを使用すれば、カメラの設定の記憶・復元をすることができます。
Bryce7初級 メモリードット 日本語

 ・空きのメモリードットをクリックすると現在のビュー設定が記憶される(緑色に変化)
 ・記憶されたメモリードットをクリックすると、その設定が復元される(白い点が中央に来る)
 ・記憶されたメモリードットをAltキーを押しながらクリックすると、その設定がクリアされる

オブジェクトを配置する時にトップ・ビューを使ったり、ディレクター・ビューはシーンを俯瞰で見れるように配置して普段はカメラビューを使ったりと、ビューを使い分けるとシーンの構築が楽になります。
また、ディレクター・ビューのアングルをカメラ・ビューにコピーする方法もあります。カメラ・コントロールの上側のオプションメニューに「Camera to Director」というのがありますので、それを使って下さい。カメラ・ビューではオービット操作(焦点を中心にカメラを回転)ができないので、とても助かる機能ですね。



■シーンのレンダリング

とうとうレンダリングする時がやってきました(普通はマテリアル調整後などにテストレンダリングをしてたりしますが、項目を整理するために最後にとっておきました)。レンダリングに関係するのがレンダー・コントロールです。
Bryce7初級 レンダーコントロール 日本語

一番大きい玉のクリックでレンダリングが始まり、Bryceのウィンドウ上のどこか(上端のバーも!)をクリックすると中断します。レンダリング中はアイコンの色が変わり、それが元に戻ればレンダリング終了となります。Bryceのレンダリングは荒いレンダリングからだんだん精細にしていく方法です(何という手法なんでしょうね?)。レンダリング品質の設定によってレンダリング時間と仕上がりの精細さが変わってきます。

Bryce7初級 最初のシーン Default品質

レンダリング画像の表示から元の作業ウィンドウに戻すには、詳細表示パレットのDisplay ModesアイコンBryce7初級 アイコン DisplayModes2をクリックします。再びレンダリング画像の表示にしたい場合は、同じアイコンの左クリック長押しで出るメニューから「Default Rendered」を選択して下さい。

テストレンダリングにはDefaultで、ある程度の精細さを求めるならRegularに、さらに上の品質を求める場合はSuperやPremiumでレンダリングして下さい(さらにレンダー・コントロールのオプションメニューからRender Optionを選択して詳細なレンダリング設定をすることもできます)。

レンダリングした画像を保存するには、メニューバーのFile>Export Imageを実行して下さい。Save Image Asだと強制終了してしまう場合があります。
Bryce7初級 メニュー Export Image



■シーンの保存

最後に、作成したシーンを保存しておきましょう。
メニューバーからFile>Save Asを実行することで、名前を付けて保存するダイアログが出現します。
Bryce7初級 メニュー Save As

この時、最後にレンダリングした画像が同じ名前のbmpファイルとして一緒に保存され、次回読み込み時に最初に作業ウィンドウに表示されるようになります。
私の環境では、作業中に別のシーンを読み込んだり、新規シーンにしたりしようとすると強制終了してしまうことが多いので、まずシーンを保存しておくことを心がけています。

Bryce7初級 最初のシーン Super品質

上の画像はSuper(16Rays)でレンダリングしたものです。レンダリング品質の差は、まず水面の綺麗さに出ます。
今回作成したシーンは、とても単純なものです。しかしながら、水面や地形の質感はポンと出したものとは思えないくらいの「それっぽさ」が出ています。ただし、シーンのスケール感や現実感はめちゃくちゃだと我ながら思います。また、DAZのフィギュアとBryceの景観をどう合わせていくかが高い壁として立ちはだかっていますね。

アプリケーションに付属しているサンプルシーンなどを見ると、かなりの可能性を持ったソフトであるということははっきりと分かります。そこで、この最初のステップから、いろいろなBryceの機能紹介をしつつレンダリングをグレードアップさせていこうと考えています。興味深い機能がいっぱい詰まっているので、のろのろとした進みになるとは思いますが、どうか気長にお付き合い下さい。


Bryce 7 Pro


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