Content Creator Toolkit その10:Hexagon BridgeとMorph Loader Proの連携
Category : Content Creator Toolkit
これまで何度か「DAZ Studio 4とHexagonの組み合わせでフィギュアのモーフの作成をする場合は、Hexagon Bridgeを使うと楽です」と記事やコメントに書いてきました。その理由は主に手間が減らせるということなのですが、その機能がどのぐらいのポテンシャルを持つのかを詳しくは検証していませんでした。
モデリングソフトHexagonはモデリング機能の無いDAZ Studio(以下DS)を補うのに最適なソフトで、DS標準装備のHexagon Bridgeプラグインによりワンコマンドでオブジェクトのやり取りができるようになっています。さらに今年の期間限定無料セールにより、今なら誰でもHexagonとDS4Proの両方を無料で入手することができる状態です。この組み合わせの場合、HexagonからDS4Proへの送信時にMorph Loader Proを使用することができるようになります。
今回は、DS4ProとHexagon2.5を連携させてフィギュアのモーフを作成する手順を見ていきたいと思います。

■Hexagon Bridgeの使い方
DSとHexagonをやり取りさせるためには、一つだけお約束事があります。
・最初に送信したいオブジェクトのあるアプリケーション(送信側)のみを起動する。
もう片方のアプリケーション(受信側)は送信時に自動起動します。
フィギュアやプロップなどのオブジェクトをもう一つのアプリケーションに送信したい時、送信側でそのオブジェクトを選択した上でそれぞれ次のメニューを使用します。
<DSからHexagonへ>
メインメニューの File > Send to Hexagon を実行

<HexagonからDSへ>
メインメニューの ファイル > DAZ Studioに送信 を実行

このどちらかを行うことでDSとHexagonのリンクが成立し、以後送信相手が固定されます。
DS3とDS4、あるいは32bit版と64bit版などの複数のDSがインストールされている場合、Hexagonからの初回送信時に次のようなダイアログが出現し、どれを起動するか聞いてきます。

リンクについての注意点などは次の通りです。
・選択しているものだけが送信されるので、シーンに複数のオブジェクトが存在していても構わない。
・DSで衣服や髪を着用させていたフィギュアを送信した場合、それらも含めて送られる(個別に編集可能)。
・やり取りされるのはその時点のメッシュデータとマテリアルデータ(シングルUV)。
■モーフデータの受信
HexagonからDSへ送信した時に同じオブジェクト名とメッシュを持つオブジェクトがあった場合、DS側はそれをモーフ・ターゲットとして受信することができます。と言うよりモーフの作成に使われるのが大半です。
通常は次のようにMorph Loaderが起動し、モーフ・パラメータの設定をすることになります。

Morph Loader Proプラグイン(Pro版やCCTに付属)がインストールされていた場合、DSの設定を変更すればそれを代わりに使用することができるのです。
メインメニューの Edit > Preferences で設定ウィンドウを開き、Interfaceタブをクリックします。

するとBridges欄にHexagonという項目がありますので、これを「Show Advanced Options」に変更して下さい。
これで受信時にMorph Loader Proが起動するようになりました。

■モーフ作成の流れ
実際にGenesisフィギュアのモーフをHexagon Bridgeを使って作成する手順を見ていきましょう。
2つのアプリケーションで作業を行うため、項目には識別のためのラベルを付けています。
(1)[DS] DS4のみを起動し、Genesisをシーンに読み込みます。

(2)[DS] Genesisを選択し、メインメニューの Edit > Figure > Zero > Zero Figure を実行します。ただし、読み込んだばかりのGenesisに限って言えば、この工程は必要ありません。
(3)[DS] メインメニューの File > Send to Hexagon を実行します。

(4)[Hex] Hexagonが起動し、シーンにGenesisが読み込まれますので、シーンウィンドウのシーンツリータブのリストから「Genesis」をクリックして選択します。


(5)[Hex] Genesisのメッシュを編集します。この時、頂点やポリゴンを削除/追加しないことが肝心です。UV&ペイントグループのディスプレイスメントブラシツール、ソフトツール、ピンチツール、インフレートツールあるいは、ソフト選択からの頂点移動など、非破壊(?)編集を心がけて下さい。失敗してしまった場合はオブジェクトを削除してDSから送信し直せばOKです。

(6)[Hex] メインメニューの ファイル > DAZ Studioに送信 を実行します。

(7)[DS] Morph Loader Proウィンドウが開きますので、NameがMorphとなっている部分をダブルクリックし、ユニークなモーフ名に変更してからAcceptして下さい。

(8)[DS] ParametersタブのサイドメニューMorphs>Morph Loaderにモーフ・パラメータが作成されていますので、動かしてGenesisのシェイプが変化するか確認して下さい。

補足などは次の通りです。
・DSから送信した時点でGenesisのMesh Resolution LevelはBaseに設定されますので、手動でHighに戻して下さい。
・Property Groupを変更すると、Parametersタブで表示されるグループが変わります。Genesisフィギュアのモーフ・プロパティをShapingタブに表示させるための条件はこの記事をご参照下さい。
・V4などのメッシュがパーツごとに分割されているフィギュアでも同様の手順でモーフを作成することが可能です。その場合のモーフの上書きオプションは、パーツが重なった場合だけ上書きし、他は保持するという動作になります。
・もしも途中でDSが強制終了してリンクが切れてしまっても、一度「DAZ Studioに送信」を行ってDSを起動してMorph Loaderをキャンセルし、DSで強制終了前と同じフィギュアを読み込めばモーフデータの送信が可能です。さらに、両方のアプリケーションが終了してしまってHexagonで保存したメッシュデータしかなくなったとしても、終了前の状態を再現できれば大丈夫です。
作成したGenesisフィギュアのモーフの保存方法はこの記事をご参照下さい。
ウェイトマップを使っていないフィギュアの場合はM4V4K4を除いてCR2Exporter(File > Export)でフィギュアまるごと保存するのが一番簡単です。ただし、現在のCR2Exporterで「Save Binary Morph File(PMD)」にチェックを入れて保存した場合、DS4.0.3.47では保存したフィギュアのモーフを正常に読み込むことができません。
■Morph Loader Proの設定
モーフデータ受信時のMorph Loader Proでは、さまざまなオプションを設定することができます。

Value欄を右クリックすることで、変更するメニューがあるものはそれが出るようになっています。Actionは通常のドロップダウンメニューです。

Genesisの場合はモーフ・ターゲットが作成されるのがルートのため、「Create Control Property」の設定は無視されると見ていいかもしれません。V4などメッシュがフィギュア階層の各パーツに分かれている場合は、頂点移動のあったパーツにモーフ・ターゲットが作成され、ルートにそれらを一括して調整するコントロール・プロパティ(FBM)を作成することができます。
■シェイプとポーズを変更したフィギュアでのモーフ作成
Morph Loader Proには「Reverse Deformations」という便利なオプションがあります。これはモーフを作成する際に、オブジェクトにポーズやモーフが一切適用されていない状態(ゼロ)ではなく、それらが適用された状態を基準にしてモーフを作成するオプションです。これを使えば、次のような場合でも思い通りのモーフを作成することができます。
(A)GenesisをShapingタブで調節したシェイプに上乗せで追加補正のモーフを作りたい
(B)V4のカスタムモーフを作ったんだけど、ゼロフィギュアするのを忘れてた!
(C)ポージングした後に関節部分を補正するモーフを作成したい
これを「Reverse Deformations」オプションを使わないでモーフ作成した場合、次のような惨状になってしまいます(分かりやすいようにボーンを表示しています。ParametersタブのDisplay>Show BonesをOnにすると表示されます)。

これらは作成したモーフと骨の役割をするスケルトンとがちぐはぐになってしまって起こる現象です。基本的にモーフはゼロポーズ&ゼロモーフのフィギュアのメッシュからの各頂点の差分データのため、送信前にその状態にすることが求められます。
(B)が割とやってしまいがちな状態で、V4の初期ポーズがゼロポーズでないために起こります。本来は足先のそれぞれのボーンがメッシュと重なってないといけません。
Genesisのモーフの一部(V4クローンやV5、Basic Childなど)は、シェイプの変化と同時にジョイント(ボーン)のセンターの位置やスケールを変化させます。それを考慮せずそれらのモーフを混在させた上でHexagon Bridgeでモーフを作成すると(A)のように完全にスケルトンの各関節の位置がメッシュから離れてしまったものができあがります。回転軸が関節位置に無いために左肩がめりこみ右手首がぺらぺらになってしまいました。ちょっとおっぱいを盛りたかっただけなのに…。
(C)は(B)と同じ原因でなります。関節を曲げた後でそこを修正したくても、モーフがゼロポーズからの差分として作成されてしまうために、修正後のメッシュをモーフとして読み込むことができませんでした。左足が後方へ動いた時のお尻とももの肉感的な感じを出そうとしただけです(固定ポーズで1枚仕上げるだけなら小道具として読み込んでしまうという手もありますね)が、この状態からのポーズの変更は名状しがたきものを見てしまうことになるのでできません。
お家に「Reverse Deformations」があれば、こんな失敗はありえません!
使い方は簡単!Morph Loader Proのオプションで「Reverse Deformations」を「yes」にするだけ!!
あっという間にご覧のとおりです!!!

調子を戻しまして…。
普段からyesにしておいていいのではないかと思うくらい、Hexagon Bridgeとの相性が良いオプションです。着衣の突き破り修正なんかにも有効なのではないかと思います。
「Preserve Existing Deltas」の効果がよく分からないのですが、もっとすごいことができるのかもしれません。
補足として、(A)の場合はこの後作成したモーフの保存とキャラクタープリセット(またはモーフプリセット)の保存を、(C)の場合はProperty EditorタブでのERC Freeze(ジョイントの回転と連動させる場合)とモーフの保存を行う必要があります。
モデリングソフトHexagonはモデリング機能の無いDAZ Studio(以下DS)を補うのに最適なソフトで、DS標準装備のHexagon Bridgeプラグインによりワンコマンドでオブジェクトのやり取りができるようになっています。さらに今年の期間限定無料セールにより、今なら誰でもHexagonとDS4Proの両方を無料で入手することができる状態です。この組み合わせの場合、HexagonからDS4Proへの送信時にMorph Loader Proを使用することができるようになります。
今回は、DS4ProとHexagon2.5を連携させてフィギュアのモーフを作成する手順を見ていきたいと思います。

■Hexagon Bridgeの使い方
DSとHexagonをやり取りさせるためには、一つだけお約束事があります。
・最初に送信したいオブジェクトのあるアプリケーション(送信側)のみを起動する。
もう片方のアプリケーション(受信側)は送信時に自動起動します。
フィギュアやプロップなどのオブジェクトをもう一つのアプリケーションに送信したい時、送信側でそのオブジェクトを選択した上でそれぞれ次のメニューを使用します。
<DSからHexagonへ>
メインメニューの File > Send to Hexagon を実行

<HexagonからDSへ>
メインメニューの ファイル > DAZ Studioに送信 を実行

このどちらかを行うことでDSとHexagonのリンクが成立し、以後送信相手が固定されます。
DS3とDS4、あるいは32bit版と64bit版などの複数のDSがインストールされている場合、Hexagonからの初回送信時に次のようなダイアログが出現し、どれを起動するか聞いてきます。

リンクについての注意点などは次の通りです。
・選択しているものだけが送信されるので、シーンに複数のオブジェクトが存在していても構わない。
・DSで衣服や髪を着用させていたフィギュアを送信した場合、それらも含めて送られる(個別に編集可能)。
・やり取りされるのはその時点のメッシュデータとマテリアルデータ(シングルUV)。
■モーフデータの受信
HexagonからDSへ送信した時に同じオブジェクト名とメッシュを持つオブジェクトがあった場合、DS側はそれをモーフ・ターゲットとして受信することができます。と言うよりモーフの作成に使われるのが大半です。
通常は次のようにMorph Loaderが起動し、モーフ・パラメータの設定をすることになります。

Morph Loader Proプラグイン(Pro版やCCTに付属)がインストールされていた場合、DSの設定を変更すればそれを代わりに使用することができるのです。
メインメニューの Edit > Preferences で設定ウィンドウを開き、Interfaceタブをクリックします。

するとBridges欄にHexagonという項目がありますので、これを「Show Advanced Options」に変更して下さい。
これで受信時にMorph Loader Proが起動するようになりました。

■モーフ作成の流れ
実際にGenesisフィギュアのモーフをHexagon Bridgeを使って作成する手順を見ていきましょう。
2つのアプリケーションで作業を行うため、項目には識別のためのラベルを付けています。
(1)[DS] DS4のみを起動し、Genesisをシーンに読み込みます。

(2)[DS] Genesisを選択し、メインメニューの Edit > Figure > Zero > Zero Figure を実行します。ただし、読み込んだばかりのGenesisに限って言えば、この工程は必要ありません。
(3)[DS] メインメニューの File > Send to Hexagon を実行します。

(4)[Hex] Hexagonが起動し、シーンにGenesisが読み込まれますので、シーンウィンドウのシーンツリータブのリストから「Genesis」をクリックして選択します。


(5)[Hex] Genesisのメッシュを編集します。この時、頂点やポリゴンを削除/追加しないことが肝心です。UV&ペイントグループのディスプレイスメントブラシツール、ソフトツール、ピンチツール、インフレートツールあるいは、ソフト選択からの頂点移動など、非破壊(?)編集を心がけて下さい。失敗してしまった場合はオブジェクトを削除してDSから送信し直せばOKです。

(6)[Hex] メインメニューの ファイル > DAZ Studioに送信 を実行します。

(7)[DS] Morph Loader Proウィンドウが開きますので、NameがMorphとなっている部分をダブルクリックし、ユニークなモーフ名に変更してからAcceptして下さい。

(8)[DS] ParametersタブのサイドメニューMorphs>Morph Loaderにモーフ・パラメータが作成されていますので、動かしてGenesisのシェイプが変化するか確認して下さい。

補足などは次の通りです。
・DSから送信した時点でGenesisのMesh Resolution LevelはBaseに設定されますので、手動でHighに戻して下さい。
・Property Groupを変更すると、Parametersタブで表示されるグループが変わります。Genesisフィギュアのモーフ・プロパティをShapingタブに表示させるための条件はこの記事をご参照下さい。
・V4などのメッシュがパーツごとに分割されているフィギュアでも同様の手順でモーフを作成することが可能です。その場合のモーフの上書きオプションは、パーツが重なった場合だけ上書きし、他は保持するという動作になります。
・もしも途中でDSが強制終了してリンクが切れてしまっても、一度「DAZ Studioに送信」を行ってDSを起動してMorph Loaderをキャンセルし、DSで強制終了前と同じフィギュアを読み込めばモーフデータの送信が可能です。さらに、両方のアプリケーションが終了してしまってHexagonで保存したメッシュデータしかなくなったとしても、終了前の状態を再現できれば大丈夫です。
作成したGenesisフィギュアのモーフの保存方法はこの記事をご参照下さい。
ウェイトマップを使っていないフィギュアの場合はM4V4K4を除いてCR2Exporter(File > Export)でフィギュアまるごと保存するのが一番簡単です。ただし、現在のCR2Exporterで「Save Binary Morph File(PMD)」にチェックを入れて保存した場合、DS4.0.3.47では保存したフィギュアのモーフを正常に読み込むことができません。
■Morph Loader Proの設定
モーフデータ受信時のMorph Loader Proでは、さまざまなオプションを設定することができます。

Value欄を右クリックすることで、変更するメニューがあるものはそれが出るようになっています。Actionは通常のドロップダウンメニューです。

・Action | 受信したメッシュをどう処理するか。Create Morph(モーフを作成)、Create Prop(小道具を作成)など |
・Name | モーフの名前。ダブルクリックで変更 |
・Property Group | モーフが属するグループ |
・Create Control Property | コントロール・プロパティを作成するかどうか |
・ERC Type | ERCタイプの選択 |
・Use Custom Value | パラメータ増減の比率を設定するかどうか |
・Value | Use Custom Valueをyesにした場合の比率 |
・Node | どのノードに作成するか。初期値はルート |
・Property | 名前。Nameと同じになる |
・Use Secondary Label | モーフ・ターゲットのラベルを別名にする |
・Label | Secondary Labelの名前。ダブルクリックで変更 |
・Hide Secondary Properties | モーフ・ターゲットのプロパティを非表示にするかどうか |
・Reverse Deformations | yesにするとDS上にあるオブジェクトの現在の状態を基準にモーフを作成する。noだとゼロの状態が基準 |
・Preserve Existing Deltas | 効果不明。直訳すると「既存のモーフを保持する」 |
・Pose | Reverse Deformationsがyesの時に、モーフ作成前に指定したポーズプリセット(DAZスクリプト)を読み込む |
・Overwrite Existing | 同じ名前のモーフがあった場合の処理。Make Unique(新規モーフとして名前を変更して作成)/Deltas and ERC Links(モーフとコントロール・プロパティを上書き)/Deltas Only(モーフのみ上書き) |
・Clean Up Orphans | リンクが切れているERCを削除(だと思われる) |
Genesisの場合はモーフ・ターゲットが作成されるのがルートのため、「Create Control Property」の設定は無視されると見ていいかもしれません。V4などメッシュがフィギュア階層の各パーツに分かれている場合は、頂点移動のあったパーツにモーフ・ターゲットが作成され、ルートにそれらを一括して調整するコントロール・プロパティ(FBM)を作成することができます。
■シェイプとポーズを変更したフィギュアでのモーフ作成
Morph Loader Proには「Reverse Deformations」という便利なオプションがあります。これはモーフを作成する際に、オブジェクトにポーズやモーフが一切適用されていない状態(ゼロ)ではなく、それらが適用された状態を基準にしてモーフを作成するオプションです。これを使えば、次のような場合でも思い通りのモーフを作成することができます。
(A)GenesisをShapingタブで調節したシェイプに上乗せで追加補正のモーフを作りたい
(B)V4のカスタムモーフを作ったんだけど、ゼロフィギュアするのを忘れてた!
(C)ポージングした後に関節部分を補正するモーフを作成したい
これを「Reverse Deformations」オプションを使わないでモーフ作成した場合、次のような惨状になってしまいます(分かりやすいようにボーンを表示しています。ParametersタブのDisplay>Show BonesをOnにすると表示されます)。

これらは作成したモーフと骨の役割をするスケルトンとがちぐはぐになってしまって起こる現象です。基本的にモーフはゼロポーズ&ゼロモーフのフィギュアのメッシュからの各頂点の差分データのため、送信前にその状態にすることが求められます。
(B)が割とやってしまいがちな状態で、V4の初期ポーズがゼロポーズでないために起こります。本来は足先のそれぞれのボーンがメッシュと重なってないといけません。
Genesisのモーフの一部(V4クローンやV5、Basic Childなど)は、シェイプの変化と同時にジョイント(ボーン)のセンターの位置やスケールを変化させます。それを考慮せずそれらのモーフを混在させた上でHexagon Bridgeでモーフを作成すると(A)のように完全にスケルトンの各関節の位置がメッシュから離れてしまったものができあがります。回転軸が関節位置に無いために左肩がめりこみ右手首がぺらぺらになってしまいました。ちょっとおっぱいを盛りたかっただけなのに…。
(C)は(B)と同じ原因でなります。関節を曲げた後でそこを修正したくても、モーフがゼロポーズからの差分として作成されてしまうために、修正後のメッシュをモーフとして読み込むことができませんでした。左足が後方へ動いた時のお尻とももの肉感的な感じを出そうとしただけです(固定ポーズで1枚仕上げるだけなら小道具として読み込んでしまうという手もありますね)が、この状態からのポーズの変更は名状しがたきものを見てしまうことになるのでできません。
お家に「Reverse Deformations」があれば、こんな失敗はありえません!
使い方は簡単!Morph Loader Proのオプションで「Reverse Deformations」を「yes」にするだけ!!
あっという間にご覧のとおりです!!!

調子を戻しまして…。
普段からyesにしておいていいのではないかと思うくらい、Hexagon Bridgeとの相性が良いオプションです。着衣の突き破り修正なんかにも有効なのではないかと思います。
「Preserve Existing Deltas」の効果がよく分からないのですが、もっとすごいことができるのかもしれません。
補足として、(A)の場合はこの後作成したモーフの保存とキャラクタープリセット(またはモーフプリセット)の保存を、(C)の場合はProperty EditorタブでのERC Freeze(ジョイントの回転と連動させる場合)とモーフの保存を行う必要があります。
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