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Atmospheric Cameras その2:その他のカメラ

Category : Atmospheric Cameras
DAZ Studio(DS)用の特殊効果カメラセット『Atmospheric Cameras for DAZ Studio』ご紹介の第2回は残りのカメラ、Colorize Camera(色調補正)、Depth Camera(Zデプスマスク作成)、Fog Camera(フォグ)について見ていきます。
特にFog Cameraについては、遠景が青白く見える空気遠近法や、朝もや、濃い霧といった大気を表現するのに適しており、屋外シーンのレンダリングにぜひ取り入れたい効果ですね。

今回の記事では特殊効果カメラの解説だけでなく、Zデプスマスク画像を使ったレタッチの実例なども少し載せています。

Atmospheric2 SS


■特殊効果カメラ使用手順とプロパティ

今回の記事ではカメラごとに項目を分けるのではなく、カメラのVolumeやFogといったプロパティ・グループ(サイドメニュー)ごとに項目を分けて整理したいと思います。
それぞれのプロパティ・グループについて、それを含むカメラ、プロパティの詳細、プリセットを次のように説明しています。

 ・カメラ
そのプロパティを持つカメラをリストアップします。
改めて書いておきますが、『Atmospheric Cameras for DAZ Studio』の特殊効果カメラを使うには次の手順に沿って下さい。

 (1)Content Libraryタブの DAZ Studio Formats>(コンテンツディレクトリ)>Camera>Age of Armor>Atmosphere Cameras またはSmart Contentタブの Presets>Cameras>Atmospheric Effects Cameras を開いて下さい。
 (2)そこで使用したい特殊効果カメラのアイコンをダブルクリックするとシーンにカメラが追加されます。
 (3)ビューポートのカメラ選択メニューで追加したカメラを選択します。

カメラのパラメーターのコピー方法などは前回の記事をご覧下さい。

 ・プロパティ
個々のプロパティについて解説します。
ParametersタブまたはCamerasタブでそのプロパティ・グループをクリックすると表示されるプロパティのことです。

 ・プリセット
いくつかの特殊効果について、あらかじめパラメーター調節をしたものがプリセットとして用意されています。
適用先のカメラを選択した状態で、Content Libraryタブの DAZ Studio Formats>(コンテンツディレクトリ)>Camera>Age of Armor>Atmosphere Cameras>Presets またはSmart Contentタブの Presets>Property-Links>Atmospheric Effects Cameras を開き、ダブルクリックで適用して下さい。
プリセットはカメラの種類に関係なく適用可能で、プロパティがあればそれがプリセットされた値に設定されます。

 ・レンダリング
実際にレンダリングするとどういう効果が出るのかを、レンダリング画像で示します。カメラの特殊効果はプレビューやOpenGLレンダリングでは出ず、3Delightレンダラ(Quality4)でのみ有効ですのでご注意下さい。
いくつかの項目では同じ屋外のシーンを使っています。そのシーンの通常のカメラでのレンダリングが次の画像です。
Atmospheric2 屋外シーン ベース


■Color

レンダリング画像に対してコントラスト、彩度、カラーフィルタによる色調補正を行うことができます。フォトレタッチソフトなどでポストワークをするのと変わりません。

 ・カメラ
Color Camera、Depth Camera、Fog Camera、Volume Camera

 ・プロパティ
・Contrastコントラストの調整。
・Saturation彩度の調整。
・Colorizeカラーフィルタ。フォトレタッチソフトを使って焼き込み(リニア)で色レイヤーを重ねるのと同じ。

 ・プリセット
Atmospheric2 コンテンツ プリセット Color
白黒(色相を考慮しない)やセピアトーン、寒色に寄せるなど、リセット用のを合わせて6つのプリセットがあります。Photoshopのレンズフィルターみたいにナチュラルな仕上がりにはできませんが、CoolとWarmプリセットはシーンの色調を整えたい時にお手軽に使えます。

 ・レンダリング
Atmospheric2 屋外シーン Color Coolプリセット
Color Coolプリセット

Atmospheric2 屋外シーン Color Sepiaプリセット
Color Sepia Toneプリセット


■Vignette

トイカメラなどで撮影した時に、写真のフチあたりの光量が落ち込んで暗くなる現象を表現します。これは丸くくり抜かれた黒い枠をレンダリング画像に重ね、その枠をぼかした状態をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。ただしレンダリング画像自体をぼかす効果はありません。
パラメーターの調整度合いによっては穴から向こうの景色を覗いているような画像にすることもできます。これもフォトレタッチソフトでポストワークした方が調整しやすい効果ではあるのですが。

 ・カメラ
Colorize Camera、Depth Camera、Fog Camera、Volume Camera

 ・プロパティ
・Strength効果の強さ。枠の不透明度。
・Softness境界をぼかす。内側へ太る。
・Width左右からの境界位置。2で内接、4で半分。
・Height上下からの境界位置。2で内接、4で半分。
・Thresholdビネット効果のコントラスト。低いと低コントラスト。ピクセルの明度によってビネット効果の強弱が変化するのを表現。

 ・プリセット
Atmospheric2 コンテンツ プリセット Vignette
効果の強さによる4つと、効果をオフにする1つがあります。

 ・レンダリング
Atmospheric2 屋外シーン Vignette Strongプリセット
Vignette Strongプリセット

Atmospheric2 屋外シーン Vignette 穴
穴から覗いたような効果を出すこともできます。


■Background

背景にオブジェクトがない部分の処理をどうするか設定します。これはレンダリング画像をpngまたはtiff形式で保存した場合に変わってきます。

 ・カメラ
Colorize Camera、Depth Camera、Fog Camera、Volume Camera

 ・プロパティ
・Off-On0で描画せず、1で描画する。

 ・レンダリング
Atmospheric2 屋外シーン Background Off
屋外シーンの空として配置しているオブジェクトを非表示にし、Fog On、Background Off(0)の状態でレンダリングしました。格子模様になっている部分が本来アルファチャンネルによって透明になっているところです。Backgroundのパラメーターによって、その部分に特殊効果を描画するかが決まります。この設定ではフォグを描画しないで透明のままになっています。
このシーンでBackground On(1)にした場合、透明部分がフォグで塗りつぶされ不透明になります。


■Depth Mask

奥行きをグレースケールに変換します。フォトレタッチソフトなどで使うZデプスマスクを作ったり、ディスプレイスメントマップやハイトマップを作ったりすることができます。ただし、テクスチャなどが無視されてしまう関係上、髪などのオブジェクトはメッシュの形がそのまま描画されてしまうので注意が必要です。
※森のシーンなどで半透明テクスチャでくり抜いたメッシュがたくさんあり、でもどうしてもZデプスマスクを作りたいという場合は最後の項目をご参照下さい。

またライティングも関係ありませんので、シーン内の全てのライトを隠すか削除する(メインメニュー > Edit > Delete > Delete All Lights)とレンダリング時間の短縮に有効です。

 ・カメラ
Depth Camera

 ・プロパティ
・Off-On効果のオンオフ。割合で効果を付けられるわけではないので、0か1しか使わない。
・Distance Start ー Meters白(255,255,255)の距離(メートル)。Start<Endを守る。
・Distance End ー Meters黒(0,0,0)の距離(メートル)。足りなければリミットオフして設定。

 ・プリセット
Atmospheric2 コンテンツ プリセット Depth
シーンの大きさに合わせてStart - Endを調節したプリセット3つと、効果をオフにする1つがあります。「Depth Large Scene」はDistance End ー Metersのパラメーターの最大値を500にしますので、手動でリミットオフする手間が省けます。

 ・レンダリング
Atmospheric2 室内シーン Depth
前回使った室内のシーンをDepth Cameraでレンダリングしてみました。ソリッドなオブジェクトばかりなので、正確に奥行きが色に変換されます。手前にあるものほど白く、奥にあるものほど黒く描画されます。


■Fog

遠景が青白く見える空気遠近法や、朝もや、濃い霧といった大気を表現します。と言っても効果はわりと単純で、カメラからの距離に従ってだんだんと色を加算していくものです。

このブログでも作成記事を書いたことのある、Shader MixerのFog-Simpleブリックを使ったものですが、中身を見てみるとかなり複雑なブリック構成になっています。DS4のあるバージョンでFog-SimpleでもOpacityマップの透明部分に色が乗ってしまっていたことがありました。でもこのFog Cameraならきれいに抜けましたので、そういう不具合を回避するようになっているのかもしれません。
※DS4.0.3.47では単純なFog-Simpleカメラでも大丈夫です。

 ・カメラ
Fog Camera

 ・プロパティ
・Off - On効果のオンオフ。割合で効果を付けられるわけではないので、0か1しか使わない。
・Visibility - Metersフォグが一番濃い(Colorが100%出る)距離(メートル)。シーン内のその距離より奥にあるオブジェクトはフォグの色で塗りつぶされる。
・Colorフォグの色。

 ・プリセット
Atmospheric2 コンテンツ プリセット Fog
Haze(霞)、Overcast(曇り空)、Thick(厚みのあるフォグ)など、天候に合わせた6つと、効果をオフにする1つがあります。適用後にシーンのスケールに合わせてVisibility - Metersのパラメーターを調節して下さい。

 ・レンダリング
Atmospheric2 屋外シーン Fog Hazeプリセット
Fog Hazeプリセット

Atmospheric2 屋外シーン Fog Hazeプリセット 合成
Fog Cameraではフォグの透明度を設定できないという仕様があります。そのため設定した距離より遠くにあるオブジェクトはフォグの色で塗りつぶされてしまいます。特に影響が出るのはこのシーンの空のようなスカイドームに貼り付けた風景です。
上の画像では空が塗りつぶされてしまっています。これを解消する簡単な方法として、通常のカメラでのレンダリング画像と合成するというのがあります。下の画像は通常カメラからのレンダリング画像にフォグカメラでレンダリングした画像(上の画像)を50%の透明度で重ねたものです。今回はそのまま使いましたが、合成することを想定したフォグの設定や遠景部分のアルファチャンネル画像の作成などをしておく方が良いでしょうね。

ちなみに、通常のカメラもFog Cameraもレンダリング時間はほとんど同じです。

Color、Vignette、Backgroundは『Atmospheric Cameras for DAZ Studio』の全てのカメラにあるプロパティなので、FogまたはVolumeと同時に使うことができます(Depth CameraはDepth効果のみです)。屋外シーンの仕上げとして、Fog CameraにColor、Vignette、Fogを設定してレンダリングしてみました(Fogなしのレンダリングとの合成もしています)。

Atmospheric2 屋外シーン 複合
Environment:Streets Of The Mediterranean
Light:Light n Go - Streets Of The Mediterranean


■Fog Cameraを使ったZデプスマスクの作成

ここではFog Cameraを使ってZデプスマスク画像をレンダリングする方法を説明します。
先ほど髪や木の葉など、Opacityに抜きのテクスチャを適用して形を作っているオブジェクトにはDepth Cameraでは正確なレンダリングができないと書きました。
例えば次のような密林のシーンです。
Atmospheric2 密林シーン ベース

このシーンをDepth Cameraでレンダリングしてみました。
Atmospheric2 密林シーン Depth
一番手前の葉や、奥の樹木の葉などの正確な形がレンダリングされません。丸い形になっているのは、SubDに変換してあるためです。

こんな場合はFog Cameraを使えば大丈夫です。
次の2点だけ気をつけてDepth Cameraの代わりにレンダリングして下さい。

 ・Fog > Colorを白(255,255,255)にする。
 ・ライトを1灯配置し、それを非表示にする。


このままレンダリングすると真っ黒な画像ができそうですが、フォグはライティングに関係なく色を乗せていきますので、結果的にグレースケールのZデプスマップが出来上がります。
Atmospheric2 密林シーン FogによるDepth

ただし、手前が黒で奥が白というDepth Cameraの画像とは色反転したものになりますので、間違えないようにして下さい。

さて、Zデプスマスクを作ったけど、どんなことに使うの?という疑問をもたれる方もいらっしゃると思います。
Zデプスマスクというのは奥行きの情報(深度情報)ですので、フォトレタッチソフトや動画加工ソフトなどでその情報が必要になる加工に使われます。例えば、被写界深度によるぼけ表現や、遠くの方だけに色をのせたり、フィルタ加工の深度情報として使ったりします。言い換えれば、深度情報があれば3DCGソフトの方で特殊効果をかけなくても、フォトレタッチソフトによるポストワークで品質の良い特殊効果がかけられるということになりますね。

この項目の最初の画像、木ばっかり写っているので、奥行きがわかりにくく、見難いものになってしまっています。それに作成したZデプスマスクを使って霧の追加、フォーカス(カメラぼかし)、近景の彩度を上げるなどのポストワークを施したのが次の画像です。

Atmospheric2 密林シーン レタッチ済み
Environment:The Enchanted Forest

すっきり見やすくなりました。



今回のツールと画像の素材はこちら

Atmospheric Effects Cameras for DAZ Studio

The Enchanted Forest

Streets Of The Mediterranean

Light n Go - Streets Of The Mediterranean




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