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Poser Companionファイルを作る

Category : Tips
『Poserで使うGenesisフィギュア <DSON Importer編>』でご紹介したDAZ StudioとPoser両対応のGenesis関連製品にはPoser Companionファイルというものが付属しています。
詳しくはその記事をご覧いただきたいのですが、そういう製品はDAZストアにはまだ219個(11.22現在)しかありません。これはつまりDAZ Studio 4.5以降のDSONフォーマットバージョン0.6.0.0のファイルで保存されており、Poserの『DSON Importer』でも動作確認がとれたものがその数だということです。ということはそれ以外のGenesis用コンテンツはDAZ Studio 4対応のDSONフォーマットバージョン0.5.0.0またはDAZスクリプト(いわゆるLegasyフォーマット)の製品になります。

今回はそれらのLegasyフォーマットのままのコンテンツをDS4.5で保存し直し、さらにPoserのライブラリパレットから読み込めるようにPoser Companionファイルを作る方法の解説をします。

この記事に関連したDAZのドキュメント・センターのページはコチラになります。

PoserCompanion SS


■dufファイルの保存

まずはDS4.0以前のフォーマットである拡張子.ds、.dsa、.dsb、.dsfで保存されたファイル(レガシーファイル)をDS4.5の.dufファイルで保存し直さなければいけません。その手順は2通りに分かれます。

 (A)ベースフィギュアや服フィギュアといったジオメトリデータを含むアイテム
 (B)キャラクターやポーズ、マテリアルといったプリセット

具体的にはコンテンツディレクトリのdataフォルダ内にもファイルを作成するのが(A)、そうでないのが(B)です。

(B)の場合はシーン内のフィギュアなどにレガシーファイルを適用し、メインメニューFile > Save As > ~ Presetというメニューを使って保存し直すだけです。それぞれのメニューで何が保存されるかはこちらの記事をご参照下さい。
Genesisフィギュアのキャラクターを保存する場合もコチラです。

それに対して(A)を保存し直す場合は注意が必要です。
保存メニューはメインメニューFile > Save As > Support Asset > ~ Assetsを使います。オリジナル(服)フィギュアやオリジナルモーフを保存する時に使うメニューです。こちらを実行するとdataフォルダ内のジオメトリやモーフ、UVデータが上書きで更新されます。
DAZストアで購入したGenesis用のPoser Companionの無い服製品の場合は、(A)ではなくとりあえず(B)のCharacter Preset(あるいはWearable Preset)としてdufファイルを作成することをオススメします。小道具だけの場合はProperties Presetが適当でしょう。


■Poser Companionファイルの作成

さて本題のPoser Companionファイルの作成する工程に入ります。
Poser Companionファイルとは、一般的なPoser用のアイテムと同じようにライブラリパレットからGenesis関連アイテムを読み込むための一連のファイルです。
例としてD:\posercontent\Clothing\People\Genesis\Clothing\Reckless\Reckless.duf(ウェアラブル・プリセットとしてDS4.5で保存)のPoser Companionファイルを作ってみました。

 (1)Content Libraryタブでアイテムの場所を開きます。例の場合は DAZ Studio Formats>Clothing>People>Genesis>Clothing>Reckless となります。
PoserCompanion DSコンテンツ Reckless

 (2)Poser Companionファイルを作りたいアイテム(元ファイル)を選択します。複数選択も可能です。また、何も選択しない場合はフォルダ内のアイテム全てが対象になります。
この時、アイテムのサムネイル右上隅にアイテムのタイプを示す単語(Actor、Wardrobeなど)が入っているかどうかを確認しておきます。

 (3)タブのオプションメニューから「Create Poser Companion Files」を実行します。
PoserCompanion DSコンテンツ オプションメニュー

 (4)出現するウィンドウで設定するのは対象となるファイル(上段Sourceエリア)と、出力先の指定(下段Destinationエリア)です。
PoserCompanion Createウィンドウ
まず下段のBase Path欄のドロップダウンメニューを、出力先にしたいコンテンツディレクトリに変更します。

 (5)(2)でタイプを示す単語が入っていなかった場合、さらに下段のRelative Path欄の「Use this library and file extension」をオンにし、その右のドロップダウンメニューから適当なものを選択します。これは保存先カテゴリを手動指定する手順です。

 (6)Acceptボタンをクリックすると、指定した出力先にPoser Companionファイルが作成されます。例の場合、D:\posercontent\Clothing\Runtime\Libraries\Character\DSON Conversionsに作成されることになります。

 (7)Poserのライブラリパレットで出力先を開き、Poser Companionファイルができているか、そして正常に読み込めるかを確認します。
PoserCompanion Poserコンテンツ Reckless

※メッセージが出てPoser Companionファイルが作成されなかった場合、元ファイルがレガシーファイルだった、メタデータのタイプ指定が無いのに(5)をしていないなどの原因が考えられます。


■Poser Companionファイル作成ウィンドウの設定

ここではPoser Companionファイル作成時のウィンドウの設定項目について詳しく解説します。
適切に設定することで、Poserのカテゴリ分けに沿った場所にPoser Companionファイルを作成することができます。
Source :
(DAZ Studio Formats)
元ファイルの指定
・Base Pathコンテンツディレクトリ(変更不可)
・Relative Path相対パス(変更不可)
・Selected *.duf file(s) in the current folder開いているフォルダの選択されているファイルのみを対象にする。
・All *.duf files in the current folder開いているフォルダにある全てのファイルを対象にする。何も選択していない時はこちらがオンになっている。
・Include all *.duf files in all sub-folders上の項目がオンの場合に設定可能。チェックを入れるとサブフォルダ内のファイルも対象ファイルに含める。

Destination : (Poser Formats)Poser Companionファイルの出力先指定
・Base Pathコンテンツディレクトリ。ドロップダウンメニューで選択する。
・Relative Path相対パス。/Runtime/Libraries固定。
・Use metadata to determine library distribution and file extension(s)カテゴリと拡張子の指定にメタデータを使う。
・Use this library and file extensionカテゴリと拡張子を指定する。オンにすると右のドロップダウンメニューが操作可能になるので、適切なものに変更する。
・Supplemental Pathパスの追加。テキスト変更可能。/でパスを区切る。空白にすると何も追加しない。
・Copy relative source path(s)元ファイルの相対パスをコピーする。
・Trim from relative source path(s)元ファイルの相対パスから削り取るパス。

※メタデータの設定についてはこちらの記事をご参照下さい。Typeのみ正しければOKです。

Destinationのパスは次のように設定されます。
Base Path + Relative Path + [カテゴリ] + Supplemental Path (+ Relative Source Path - Trim)

今回の例のプリセットファイルの場合に、次の画像の設定でPoser Companionファイルを作成してみると、

PoserCompanion Createウィンドウ Reckless

結果はこうなります。

 ソースパス: D:\posercontent\Clothing\People\Genesis\Clothing\Reckless
 出力先パス: D:\posercontent\Clothing\Runtime\Libraries\Character\MindVision-GDS\Reckless

Poserのコンテンツでよくある、ベンダー名\製品名というパスにできているのがおわかりでしょうか。Trimは元ファイルの相対パスの先頭から削る分を指定します。DSのコンテンツは対象フィギュア\アイテムのタイプというパスになっているので、その分を削って製品名のパスだけが残ります。
今回例として使わせていただいたGenesis用ライダージャケット一式『Reckless V5』ですが、Poser上で読み込めたもののブーツのジョイント・パラメータがうまく変換されていないらしく残念ながら足についてきませんでした。この例のようにPoserで読み込めても少し問題が出るもの、時には読み込んだとたんPoserが強制終了してしまうものもあります。『DSON Importer』の機能はすばらしいものですが、この記事の手順でPoser Companionファイルを作成したものが全てPoserでDS上と遜色なく使えるとは限りません。

対象ファイルがカテゴリの違う複数のアイテムでそれぞれのメタデータが適切に設定されていた場合、Poser Companionファイルの出力先はそれぞれのカテゴリのパスに自動で割り振られます。
dufファイルで保存されていながらPoser Companionファイルが付属していないフルウェイトマップ・フィギュア製品『Cthulhu Rising』がありましたので、こちらもPoser Companionファイルを作ってみました。丁度狭間の時期に登場した製品だったんですね。
次の画像の設定(コンテンツディレクトリはご自分の環境に合わせて下さい)で、サブフォルダにあるポーズの分まで一括で作成できます。この製品にはPoser用マテリアルは付属していませんが、ポージングはDS上と同様にできます(この記事の最初の画像です)。

PoserCompanion Createウィンドウ Cthulhu




Reckless V5

Cthulhu Rising




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