エリアライトを使った環境ライトセット『Ring of Light』 (DAZ Studio編)

Category : その他ライト
『Ring of Light - Environment Lighting』は、シーンを周囲360度から照らしてくれる環境ライトセットです。
DAZ Studio(以下DS)とPoserのどちらでも使えます。

シーン全体を大きなリング(ふたのない円柱)で囲み、そのリングが発光することでリング内のオブジェクトを照らすようになっています。この効果を出すために、PoserではIDLを、DAZ Studioではエリアライト(UberAreaLight)が使われています。

このライトセットの特長として、以下のようなものがあります。

 ・オブジェクトを周囲360度から照らす
 ・同時にやわらかな影を作り出す
 ・背景テクスチャとそれに合わせた12種類のライトプリセット
 ・ライトパラメータの調整には、色・強度・主光源の方角・影の品質・リングのサイズなどのプリセットを適用するだけ

PoserのIDL照明と似た効果を出すためにDSではエリアライトを使っている、という点が非常に興味深いところです。
今回は、このライトセットがどのようなものか、どんなシーンに適しているかを調べてみました。
※今回はDS用の内容です

ROR SS

※各アイテムのパスを修正しました。(2014.11.11)


■Ring of Lightの仕組み

『Ring of Light』はシーンを巨大なリングで囲み、それがエリアライトとして発光することで、そのリング内にあるオブジェクトを周囲から照らすようになっています。
そして、そのリングのサーフェイス・グループはリム方向に36分割されており、それぞれのサーフェイスのエリアライトを絶妙な割合で設定することにより、指向性のあるライティングを作り出しています。

ROR プレビュー 全様

重なっていますが巨大なリングは2つあり、1つはエリアライトとして光る「RingOfLightオブジェクト」、そしてもう一つが「RingOfLightSkyオブジェクト」です。
「RingOfLightSkyオブジェクト」には空(そら)の背景テクスチャが張られており、簡単な背景セットとして使うことができるようになっています。


■Ring of Lightの内容

『Ring of Light』には次のようなアイテムが含まれます。

●リング・プロップ

場所:Smart Contentタブの Environments > Skydome カテゴリ
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight
ROR コンテンツ リング

『Ring Of Light』の本体です。
背景リングとセットになった「Ring Of Light」と、ライトのみの「RingOfLight (Light Only)」があります。

●ライト色のプリセット

場所:Surfacesタブ(Presetsページ)のMaterials > Lights カテゴリ(RingOfLight選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights >RingOfLight > Colors
適用先:RingOfLight
ROR コンテンツ ライト色

ライトの色を変更するためのプリセットです。
サムネイルに「All」とあるものはリング全体のライト色を、「LF」などとあるものはリングを4分割したそれぞれの割り当て分のみを変更します。
「Sky xx Light Preset」という名前のアイテム(Content Libraryタブではサブフォルダ「Color Presets for Skys」に分類)は、その空テクスチャに最適なライト色になるように設定するためのプリセットになっています。

●ライト強度のプリセット

場所:Smart Contentタブの Utilities > Light Settings カテゴリ(RingOfLight選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Intensities
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >>Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Intensities (Ambient Only)
適用先:RingOfLight
ROR コンテンツ ライト強度

ライトの明るさを変更するためのプリセットです。
「Intensity x.x」という名前のアイテムは、リングの-X+Z隅(太陽の位置)が一番明るく光るように調整されています。
「Ambient x.x」という名前のアイテム(Content Libraryタブでは「Intensities (Ambient Only)」に分類)は、リング全体が均一の明るさに光るように調整されています。こちらは、『Ring of Light』をスカイライトとして使用し、その他のライトと組み合わせて使う場合のための設定です。

●太陽の方角のプリセット

場所:Posingタブ(Presetsページ)の Poses > Other カテゴリ(RingOfLight選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Positions
適用先:RingOfLight
ROR コンテンツ 太陽の方角

太陽の方角(一番明るい場所)を変更するためのプリセットです。
プリセットを適用すると光源リングがY軸回転します。

●背景テクスチャをずらすプリセット

場所:Posingタブ(Presetsページ)の Poses > Other カテゴリ(RingOfLightSky選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Positions > Rotation for Ring of Light Sky
適用先:RingOfLightSky

「Rotate Sky xx」という名前のアイテムは、リングの明るさに関係なく、背景テクスチャを回転(Hrizontal Offset変更)させます。背景リングを選択してから適用して下さい。

●影の品質のプリセット

場所:Smart Contentタブの Utilities > Light Settings カテゴリ(RingOfLight選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Quality Settings
適用先:RingOfLight
ROR コンテンツ 影の品質

エリアライトの影のサンプリング数を変更します。
「Quality x」の数字が小さいほど、影の品質が低くざらざらしたノイズが残ります。
「Quality x」の数字が大きいほど、影の品質の高くなめらかなグラデーションになりますが、レンダリング時間が大きく延びるので注意が必要です。

●リングのサイズのプリセット

場所:Posingタブ(Presetsページ)の Poses > Otherカテゴリ(RingOfLight選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Sizes
適用先:RingOfLight
ROR コンテンツ リングサイズ

リングの大きさを変えます。
初期値は直径2kmと巨大なので、シーンのサイズに合わせて小さくすると良いかもしれません。
あまり小さくすると光の当たり方が変わってしまいますので、ご注意下さい。

●背景テクスチャのプリセット

場所:Surfacesタブ(Presetsページ)の Materials > Landscape カテゴリ(RingOfLightSky選択時)
   Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights >RingOfLight > Textures for Ring Of Light Sky
適用先:RingOfLightSky
ROR コンテンツ 背景テクスチャ

12種類の背景テクスチャをRingOfLightSkyオブジェクトに適用することができます。
背景リングを選択してから適用して下さい。


■Ring of Lightの使い方

では、実際に『Ring of Light』を使う手順を追ってみましょう。
とは言っても簡単なので、ライティングがどのように変化するかをレンダリング結果で見ていきます。
例として今回は照明の効果がわかりやすいように、こんなシーンを作ってみました。
ROR プレビュー プリミティブ

アイテムの読み込みについては、流れを追いやすいようにContent Libraryタブを使っています。

 (1)Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight にある「Ring Of Light」を読み込みます。
Sceneタブを見ると、次の画像のように光源リング(RongOfLight)と背景リング(RingOfLightSky)がペアレントされて配置してあるのがわかります(「AreaLight - HeadLamp Blocker」はヘッドランプを無効にするためのダミーライトです)。
ROR sceneタブ

だいたいのプリセットは光源リングに適用するのですが、一部のプリセットは背景リングに適用するようになっているので、選択を間違えないようにご注意下さい。

レンダリングすると次のようになりました(このシーンに他にライトは配置していません)。
ROR レンダリング プリミティブ 初期設定

ちなみに同じような影ができるようにDistantライトだけでレンダリングすると、こんな感じです。
ROR レンダリング プリミティブ Distantライト

『Ring of Light』を使うとUberEnvironment2を使ったライティングとは一味違った、ソフトな影ができています。また、光源は横方向ですが、リングの高さが高いため全天からの光のようになっていますね。

 (2)空のテクスチャが張られた背景リングの下が空いてしまっているので、それを下げます。
Sceneタブで背景リングを選択し、ParametersタブまたはPosingタブで、Y Translateのパラメータを-15000ぐらいにしてやります。
ROR レンダリング プリミティブ 背景リングY移動

※背景リングの操作は、基本的にY移動しかできないと思っておいたほうが良いです。背景リングと光源リングがずれてしまうと、光源リングの光がさえぎられたり、背景リングの一部が欠けてしまったりします。

 (3)ライトの明るさを変えてみましょう。
Sceneタブで光源リングを選択した状態で、Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Intensities にある「Intensity 8.0」を適用しました。
ROR レンダリング プリミティブ ライト強度8

背景リングに張られたテクスチャの明るさも変わっていますね。
エリアライトですので、明るさを変えるには本来Surfacesタブを使うところです。しかし、36分割されたサーフェイス・グループのライトの明るさを適切に変えることは難しいので、ここはプリセットに頼ります。

ちなみにIntensities (Ambient Only)フォルダのプリセット(5.0)を使うと次の画像のように、暗めのライトになります。こちらは全周から均一の明るさで照らすため、指向性の低い影ができます。
ROR レンダリング プリミティブ ライト強度アンビエント5

 (4)ライトの向き(太陽の方角)を変えてみましょう。
Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Positions にある「5 Right」を適用しました。
ROR レンダリング プリミティブ ポジション5

リングが回転して、右からの光に変化しました。
背景リングも一緒に回転しますので、テクスチャに描かれた太陽の位置と、一番強い光源の位置がずれることはありません。

 (5)ざらざらしている影をきれいにします。
Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Quality Settings にある「Quality 5」を適用しました。
ROR レンダリング プリミティブ 影の品質5

陰影のグラデーションがなめらかになりました。
影の品質を上げるとレンダリング時間が大きく伸びる(このシーンだとQ2で30秒、Q5で3分51秒)ので、ファイナルレンダの時だけにすると良いでしょう。ファイナルレンダでもQ4で十分かもしれません。

 (6)ライトの色を変えます。
Content Libraryタブの DAZ Studio Formats >> Light Presets > IG Lights > RingOfLight > Colors > Color Presets for Skys にある「Sky 12 Light Preset」を光源リングに適用した後、 Textures for Ring Of Light Sky にある「Sky 12」を背景リングに適用します。
ROR レンダリング プリミティブ テクスチャ12

夕焼け空と赤みがかったライティングに変わりました。
太陽の方角などの設定はそのまま保持されます(影の品質はQ2に戻しています)。


■今日の一枚

『Ring of Light』を使うと、ソフトで説得力のある影を描くことができます。
その特性から、曇りの天気や、ポートレート用の照明として使うのが適しています。
背景プリセットには日中の太陽もありますがキツイ光ではないので、晴れの日差しに
したい場合は、Ambientのライト強度プリセットを適用してスカイライトとして使い、太陽として追加のDistantライトを配置するのが良いと思います。そうすると『Light Dome Pro2』みたいなレンダリングになります。

今回は『Ring of Light』を使ってこんなシーンを作ってみました。ライトは『Ring of Light』のみですが、よりソフトな影にするために『Susu-Harai』を使って(Groundにぶち込んだだけです)レンダリングしています。
『Ring of Light』と『Susu-Harai』の組み合わせは良好で、同系色の多いシーンで滑らかなグラデーションを作り出してくれました。

いざなう指
Character:Lorella the Elf Maiden
Hair:Georgina Hair for Genesis
Costume:Essence for Genesis
Environment:Essence for Genesis
Light:Ring of Light - Environment Lighting

ただしこの『Ring of Light』、影の品質を上げた時のレンダリングコストは相当高いです。このシーンでは髪と服の一部に半透明テクスチャが使われているので、レンダリング時間はQ5で2時間57分もかかってしまっています(Q2だと23分)。
拡散テクスチャをはがすと、こんな感じのレンダリングになります。

いざなう指(テクスチャなし)

こちらはQ1でレンダリングしている(ShadingRateはどちらも0.2です)のですが、これぐらいのサイズならこの品質で十分かもしれませんね。



今回のツールと画像の素材はこちら

Ring of Light - Environment Lighting

Aiko 5

Lorella the Elf Maiden

Essence for Genesis

Georgina Hair for Genesis



テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

Comment

非公開コメント

著書
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
検索フォーム
プロフィール

Kotozone

Author:Kotozone
製品の取扱説明書を読むのが大好きです

FC2ブックマーク
最新記事
カテゴリ
タグリスト

DSプラグイン V4 マテリアル ライト DSシェーダ DS基本 セール Genesis IBL アニメーション タブ解説 iray LuxRender ダイナミッククロス Genesis2 スクリプト セットアップ ShaderMixer レタッチ Download カスタマイズ SSS トゥーン バージョンアップ Photoshop ウェイトマップ NGM ファー D-Form ERC Miki2 IDL 大気 M4 物理シミュレーション ボリューム Terrain カラーコレクション Genesis3 モーフセット パーティクル インスタンス カメラ V5 アナグリフ RAMDisk ロボット ダイナミックヘア Hexagon GIMP 3Dプリント SLG モーションキャプチャ Python K4 Linux 日本語訳 

最新コメント
リンク
月別アーカイブ
ご意見ご感想はこちらに

名前:
メール: 
件名:
本文: 

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
FC2カウンター