aniMate2 その1:キャラクターを歩かせる
Category : aniMate
DAZ Studio(以下DS)でアニメーションを作成するツールとして、通常のタイムライン(Timelineタブ)の他に『aniMate2』があります。
『aniMate2(アニメート2)』はデータをaniBlock(アニブロック)と呼ばれる単位で持ち、それをタイムライン上に並べることでアニメーションを作成する、ノンリニア・アニメーション・ツールです。すでに用意されているアニブロックや、DAZストアで販売されているそれを使うことで、キャラクターに簡単にアニメーションをさせることができます。
この『aniMate2』はDS本体にaniMate2タブとして最初から付属しているのですが、有料プラグインの体験版として1ヶ月間無料で使えるようになっています。しかし、それは初めてDSを起動した日から始まってしまうので、なかなか無料期間のうちにそれを使えるようになるユーザーはいないのではないでしょうか。
無料期間の終了したaniMate2はaniMate Lite(aniMate Liteタブ)として機能制限付きで動作します。
aniMateについては過去にキャラクターアニメーションの作成の流れでご紹介したこともありますが、あれからバージョンやメインストリームのフィギュアも変わっていますので、aniMate2の連載として改めて最初から使い方をご紹介したいと思います。
今回の内容はaniMate Liteにも対応します。
※Smart ContentタブおよびContent Libraryタブに表示されないアニブロックについて追記しました。(2013.10.31)
■アニブロックの再生
さっそく、人体フィギュア「Genesis」をaniMate2を使って歩かせる手順を簡単にご紹介します。
これ以降aniMate2タブと書いてある部分はaniMate Liteタブと読み替えても通用します。
(1)シーンにフィギュアを読み込んだ状態で、aniMate2タブを表示します。初期レイアウト「Hollywood Blvd」の場合は、「Pose & Animate」アクティビティに切り替えて下さい。メニューからタブを呼び出しても構いません。

(2)aniMate2タブの各部の呼び方は次の画像のようになっています。

aniMate2タブの左下端にあるのがアニブロックを読み込むためのプレビューワです。
カテゴリ(フォルダ)をメニューから選ぶと、そこに分類されている(インストールされている)アニブロックが右に全て表示されます。
初期状態では「Dance」カテゴリのアニブロックが9つ並んでいますね。
「Dance」と書いてある部分をクリックするとカテゴリを選択するメニューが出現しますので、「Walks」(歩き)をクリックします。

プレビューワに並ぶアニブロックがWalksカテゴリのものに切り替わります。
(3)プレビューワに並んだアニブロックにマウスポインタを合わせると、ビューポートのフィギュアが動き出します。これで、どんな動きをさせるアニブロックかを確認することができます。


※Smart Contentタブ(Animationsカテゴリ)またはContent Libraryタブ(DAZ Studio Formats>My Library>>aniBlocks)でもプレビューワと同様にアニブロックのプレビューと配置ができます。ただし、一部の製品についてはプレビューワ以外ではアニブロックが表示されません。
アニブロックのアイコンが表示されない製品がある場合、aniMate2タブのPreferencesの「Create scripts for aniBlocks at startup」にチェックが入っていれば、アイコンが表示されるようにDSの起動時にDAZスクリプトファイルが自動作成されます。
それでは使うアニブロックをタイムラインに並べていきます。
まずはプレビューワの中からアニブロック「start-(N)」(北向きの歩き出し)をダブルクリックします。

これで、トラック「Genesis」のタイムライン上にアニブロック「start-(N)」が配置されます。
(4)続けてアニブロック「forward(1 cycle)」(歩き1ループ)をドラッグし、タイムライン上のアニブロック「start-(N)」の右端の方に重なるようにドロップします。

こうすると、前のアニブロックに間を空けずにに新たなアニブロックを配置することができます。
※ダブルクリックするとプレイヘッド(現在のフレーム)の位置を基準にアニブロックが配置されますが、ドラッグ&ドロップするとドロップした位置を基準にアニブロックが配置されます。
(5)さらにアニブロック「stop-(N)」(北向きの歩き終わり)をドラッグし、タイムライン上のアニブロック「forward(1 cycle)」の右端の方に重なるようにドロップします。

これで、3つのアニブロック「start-(N)」「forward(1 cycle)」「stop-(N)」がこの順番にタイムラインに並びました。

※もしこの順番になっていなかったり、間が空いてしまっていた場合は、タイムライン上のアニブロックをマウスで横方向へスライドさせることで、位置を移動したり、順番を入れ替えることができます。
※もしも間違ったアニブロックを配置してしまった場合は、そのアニブロックをクリックして「ブロックモード」に変えた上で、ツールエリアのゴミ箱アイコン「Delete aniBlock(s)」をクリックすれば削除できます。
(6)再生ツールの中から「再生/停止」アイコンをクリックすると、アニメーションが再生されます。

ビューポート上のフィギュアGenesisが歩き出して何歩か歩いた後に止まる、という動きをします。
もう一度アイコンをクリックするとアニメーションが停止します。
アニメーション再生中にGenesisがビューポートから見えなくなってしまう場合、ビューセレクタが「Perspective View」の時ならそのまま自由にカメラ操作しても大丈夫です。「Camera」ビューになっている時はカメラの動きにもキーフレームが追加されてしまうのでご注意下さい。
(7)足元をよく見るとGenesisはかかとで歩いています。

これは、初期コンテンツとしてインストールされているアニブロックがVictoria4またはMichael4用のものであるためです。GenesisとV4のスケルトン構造は違っていますので、頭部の動きや足首の角度が違ってきます。
幸い足首の角度を調整する機能がありますので、今回はこれで修正してみます。
その機能を使うには、ツールエリアにあるハイヒールのアイコン「Foot Offset」をクリックします。

※もしもツールエリアが変化してしまってハイヒールのアイコンがない場合は、モードが切り替わってしまっていると思われます。タイムラインの空白の部分をクリックして、「プレイモード」に戻して下さい。
High Heel Rotational Offsetウィンドウが出現しますので、25度ぐらいに変更してDoneボタンをクリックします。フィギュアがハイヒールを履いていたりする場合は、さらに角度を深くして下さい。

こうすることでアニメーション全般を通して足首の角度が調整されます。

ただ、ちゃんと接地せず若干足がすべってしまうのですが、もともとGenesis用のアニブロックではないので、これ以上はこの機能では補いきれません。
つま先が曲がってしまうのも、この機能がハイヒールを履いた時の調整用であるためです。
(8)「Foot Offset」を設定したことでフィギュアが床から浮いてしまったので、最後にそれを修正しておきます。
まず再生ツールの中から「再生/停止」「開始フレームに移動」の順にアイコンをクリックして、アニメーションを停止し、さらに0フレーム目に戻します。
他のタブでの作業に移る時など、おまじないのようにこうするクセをつけておくと良いです。
メインメニューから Edit > Figure > Move To Floor を実行します。
これでフィギュアが地面に着地します。
●シーンのアレンジ
・Walksカテゴリのアニブロックをいろいろと追加して、フィギュアの動きを変化させる
・他のカテゴリのアニブロックを使って、フィギュアにさまざまな動きをさせる
・Genesisにキャラクタープリセットを適用したり、衣服を着せたりする(モーフにもキーフレームが追加されてしまうことに注意)
■aniMate2でできること
今回はaniMate2の機能のほんのさわりを使ってみただけの内容です。
aniMate2には「プレイモード」「ブロックモード」「キーフレームモード」の3つのモードがあり、今回は主に「プレイモード」を使いました。
各モードには次のような機能があります。
<プレイモード>
・アニブロックをタイムライン上に配置する
・タイムライン上のアニブロックの移動、入れ替え
・サブトラックを作成してアニブロックをレイヤーのように重ねる
・トラックごとに動かすパーツを制限できる
・足首のオフセットの設定
・空白アニブロックの作成
・オーディオブロックの作成
・異なるスケルトン構造のフィギュア間でのアニメーションのコンバート
・DS標準のタイムラインからのアニブロックの作成
・DS標準のタイムラインへのアニメーションの出力
<ブロックモード>
・アニブロックの作成・保存
・アニブロックの分割、結合、クロップ
・アニブロックの再生スピードの変更
・アニブロックの左右反転再生、逆再生、パラメータのインバート
<キーフレームモード>
・アニブロックへのキーフレームの追加(ポーズ、スケール、モーフ)
・ドープシート表示による、キーフレームの移動・削除
・グラフ表示による、キーフレームの値の変更
・キーフレームのレベル(レイヤー)を15段階まで設定し、ミックスできる
加えて、ビューポートに動きの軌道を表示して直接調整できるaniMate2ツールや、コンストレイントを設定するaniMate2 Constrainsタブも備わっています。
一方、aniMate Liteには次のような機能制限がかけられます。
・キーフレームモードが使えない
・トラック、サブトラックの追加ができない
・アニブロックの保存ができない
・アニブロックの長さを調節できない
・ツールアイコンもかなり削られる
簡単に言ってしまうと、アニブロックをタイムラインに一列に並べて再生するだけしかできません。
まさに、今回扱った内容ですね。
『aniMate2(アニメート2)』はデータをaniBlock(アニブロック)と呼ばれる単位で持ち、それをタイムライン上に並べることでアニメーションを作成する、ノンリニア・アニメーション・ツールです。すでに用意されているアニブロックや、DAZストアで販売されているそれを使うことで、キャラクターに簡単にアニメーションをさせることができます。
この『aniMate2』はDS本体にaniMate2タブとして最初から付属しているのですが、有料プラグインの体験版として1ヶ月間無料で使えるようになっています。しかし、それは初めてDSを起動した日から始まってしまうので、なかなか無料期間のうちにそれを使えるようになるユーザーはいないのではないでしょうか。
無料期間の終了したaniMate2はaniMate Lite(aniMate Liteタブ)として機能制限付きで動作します。
![]() aniMate2 |
aniMateについては過去にキャラクターアニメーションの作成の流れでご紹介したこともありますが、あれからバージョンやメインストリームのフィギュアも変わっていますので、aniMate2の連載として改めて最初から使い方をご紹介したいと思います。
今回の内容はaniMate Liteにも対応します。
※Smart ContentタブおよびContent Libraryタブに表示されないアニブロックについて追記しました。(2013.10.31)
■アニブロックの再生
さっそく、人体フィギュア「Genesis」をaniMate2を使って歩かせる手順を簡単にご紹介します。
これ以降aniMate2タブと書いてある部分はaniMate Liteタブと読み替えても通用します。
(1)シーンにフィギュアを読み込んだ状態で、aniMate2タブを表示します。初期レイアウト「Hollywood Blvd」の場合は、「Pose & Animate」アクティビティに切り替えて下さい。メニューからタブを呼び出しても構いません。

(2)aniMate2タブの各部の呼び方は次の画像のようになっています。

aniMate2タブの左下端にあるのがアニブロックを読み込むためのプレビューワです。
カテゴリ(フォルダ)をメニューから選ぶと、そこに分類されている(インストールされている)アニブロックが右に全て表示されます。
初期状態では「Dance」カテゴリのアニブロックが9つ並んでいますね。
「Dance」と書いてある部分をクリックするとカテゴリを選択するメニューが出現しますので、「Walks」(歩き)をクリックします。

プレビューワに並ぶアニブロックがWalksカテゴリのものに切り替わります。
(3)プレビューワに並んだアニブロックにマウスポインタを合わせると、ビューポートのフィギュアが動き出します。これで、どんな動きをさせるアニブロックかを確認することができます。


※Smart Contentタブ(Animationsカテゴリ)またはContent Libraryタブ(DAZ Studio Formats>My Library>>aniBlocks)でもプレビューワと同様にアニブロックのプレビューと配置ができます。
アニブロックのアイコンが表示されない製品がある場合、aniMate2タブのPreferencesの「Create scripts for aniBlocks at startup」にチェックが入っていれば、アイコンが表示されるようにDSの起動時にDAZスクリプトファイルが自動作成されます。
それでは使うアニブロックをタイムラインに並べていきます。
まずはプレビューワの中からアニブロック「start-(N)」(北向きの歩き出し)をダブルクリックします。

これで、トラック「Genesis」のタイムライン上にアニブロック「start-(N)」が配置されます。
(4)続けてアニブロック「forward(1 cycle)」(歩き1ループ)をドラッグし、タイムライン上のアニブロック「start-(N)」の右端の方に重なるようにドロップします。

こうすると、前のアニブロックに間を空けずにに新たなアニブロックを配置することができます。
※ダブルクリックするとプレイヘッド(現在のフレーム)の位置を基準にアニブロックが配置されますが、ドラッグ&ドロップするとドロップした位置を基準にアニブロックが配置されます。
(5)さらにアニブロック「stop-(N)」(北向きの歩き終わり)をドラッグし、タイムライン上のアニブロック「forward(1 cycle)」の右端の方に重なるようにドロップします。

これで、3つのアニブロック「start-(N)」「forward(1 cycle)」「stop-(N)」がこの順番にタイムラインに並びました。

※もしこの順番になっていなかったり、間が空いてしまっていた場合は、タイムライン上のアニブロックをマウスで横方向へスライドさせることで、位置を移動したり、順番を入れ替えることができます。
※もしも間違ったアニブロックを配置してしまった場合は、そのアニブロックをクリックして「ブロックモード」に変えた上で、ツールエリアのゴミ箱アイコン「Delete aniBlock(s)」をクリックすれば削除できます。
(6)再生ツールの中から「再生/停止」アイコンをクリックすると、アニメーションが再生されます。

ビューポート上のフィギュアGenesisが歩き出して何歩か歩いた後に止まる、という動きをします。
もう一度アイコンをクリックするとアニメーションが停止します。
アニメーション再生中にGenesisがビューポートから見えなくなってしまう場合、ビューセレクタが「Perspective View」の時ならそのまま自由にカメラ操作しても大丈夫です。「Camera」ビューになっている時はカメラの動きにもキーフレームが追加されてしまうのでご注意下さい。
(7)足元をよく見るとGenesisはかかとで歩いています。

これは、初期コンテンツとしてインストールされているアニブロックがVictoria4またはMichael4用のものであるためです。GenesisとV4のスケルトン構造は違っていますので、頭部の動きや足首の角度が違ってきます。
幸い足首の角度を調整する機能がありますので、今回はこれで修正してみます。
その機能を使うには、ツールエリアにあるハイヒールのアイコン「Foot Offset」をクリックします。

※もしもツールエリアが変化してしまってハイヒールのアイコンがない場合は、モードが切り替わってしまっていると思われます。タイムラインの空白の部分をクリックして、「プレイモード」に戻して下さい。
High Heel Rotational Offsetウィンドウが出現しますので、25度ぐらいに変更してDoneボタンをクリックします。フィギュアがハイヒールを履いていたりする場合は、さらに角度を深くして下さい。

こうすることでアニメーション全般を通して足首の角度が調整されます。

ただ、ちゃんと接地せず若干足がすべってしまうのですが、もともとGenesis用のアニブロックではないので、これ以上はこの機能では補いきれません。
つま先が曲がってしまうのも、この機能がハイヒールを履いた時の調整用であるためです。
(8)「Foot Offset」を設定したことでフィギュアが床から浮いてしまったので、最後にそれを修正しておきます。
まず再生ツールの中から「再生/停止」「開始フレームに移動」の順にアイコンをクリックして、アニメーションを停止し、さらに0フレーム目に戻します。
他のタブでの作業に移る時など、おまじないのようにこうするクセをつけておくと良いです。
メインメニューから Edit > Figure > Move To Floor を実行します。
これでフィギュアが地面に着地します。
●シーンのアレンジ
・Walksカテゴリのアニブロックをいろいろと追加して、フィギュアの動きを変化させる
・他のカテゴリのアニブロックを使って、フィギュアにさまざまな動きをさせる
・Genesisにキャラクタープリセットを適用したり、衣服を着せたりする(モーフにもキーフレームが追加されてしまうことに注意)
■aniMate2でできること
今回はaniMate2の機能のほんのさわりを使ってみただけの内容です。
aniMate2には「プレイモード」「ブロックモード」「キーフレームモード」の3つのモードがあり、今回は主に「プレイモード」を使いました。
各モードには次のような機能があります。
<プレイモード>
・アニブロックをタイムライン上に配置する
・タイムライン上のアニブロックの移動、入れ替え
・サブトラックを作成してアニブロックをレイヤーのように重ねる
・トラックごとに動かすパーツを制限できる
・足首のオフセットの設定
・空白アニブロックの作成
・オーディオブロックの作成
・異なるスケルトン構造のフィギュア間でのアニメーションのコンバート
・DS標準のタイムラインからのアニブロックの作成
・DS標準のタイムラインへのアニメーションの出力
<ブロックモード>
・アニブロックの作成・保存
・アニブロックの分割、結合、クロップ
・アニブロックの再生スピードの変更
・アニブロックの左右反転再生、逆再生、パラメータのインバート
<キーフレームモード>
・アニブロックへのキーフレームの追加(ポーズ、スケール、モーフ)
・ドープシート表示による、キーフレームの移動・削除
・グラフ表示による、キーフレームの値の変更
・キーフレームのレベル(レイヤー)を15段階まで設定し、ミックスできる
加えて、ビューポートに動きの軌道を表示して直接調整できるaniMate2ツールや、コンストレイントを設定するaniMate2 Constrainsタブも備わっています。
一方、aniMate Liteには次のような機能制限がかけられます。
・キーフレームモードが使えない
・トラック、サブトラックの追加ができない
・アニブロックの保存ができない
・アニブロックの長さを調節できない
・ツールアイコンもかなり削られる
簡単に言ってしまうと、アニブロックをタイムラインに一列に並べて再生するだけしかできません。
まさに、今回扱った内容ですね。