SimTenero Particle Physics その2:エミッターのプロパティ

Category : SimTenero Particle Physics
DAZ Studio用のパーティクル・アニメーション・スクリプト『SimTenero Particle Physics』では、読み込むエミッターによってパーティクルの性質が変わるように感じられます。そのため、基本セットやアドオンの製品ページで紹介されているパーティクルしか生成できないと思いがちです。しかし、読み込む各エミッターはプリセットでしかなく、そのプロパティ等を調節することで驚くほど多彩な性質のパーティクルを生成することができるようになっています。

個々のパーティクルは独立したオブジェクトなのでエミッターから放出された後にそのマテリアルやアニメーションを変更することができるのですが、たくさんあるためそうするのは現実的ではないです。そこで、『SimTenero Particle Physics』ではエミッターの方のパラメーターやマテリアルを調節することで、それがシミュレーション時にパーティクルに反映されるという仕組みになっています。
今回は、そのエミッターのプロパティなどについてご紹介したいと思います。

パーティクル2 SS
レンダラータグ irayレンダラータグ 3delight


■プリセットによる調節

『SimTenero Particle Physics』の基本セットおよびアドオンには、パーティクルのマテリアルとシェイプについて、いくつかのプリセットが用意されています。これは次のようにして使います。
※画像にあるプリセットは『Core Engine』に含まれるもののみです。

 ●シェイププリセットを使う
パーティクルの形を変更するには、エミッターを選択した状態でContent Libraryタブの DAZ Studio Formats>>Phyasics>SimTenero>ParticlePhysics>Iray>Shapes またはSmart Contentタブの Props>Effectsカテゴリを開き、適用したいシェイプをダブルクリックします。

パーティクル2 コンテンツ シェイプ

前回の記事で使ったエミッターにシェイププリセット「Tube」を適用してみました。
パーティクル2 プレビュー シェイプ変更

 ●マテリアルプリセットを使う
パーティクルのマテリアルを変更するには、エミッターのマテリアルを調節した上でスクリプト実行時に「Copy Emitter Material to Particles」にチェックを入れておきます。このオプションはエミッターのマテリアルをパーティクルにコピーするもので、スクリプト実行毎にチェックを入れなおさないといけません。
パーティクル2 スクリプトオプション コピーマテリアル

また、マテリアルプリセットとしてあらかじめContent Libraryタブの DAZ Studio Formats>>Phyasics>SimTenero>ParticlePhysics>Iray>Materials またはSmart Contentタブの Materials>Iray>Propsカテゴリに用意されていますので、エミッターを選択した上でダブルクリップして適用します。

パーティクル2 コンテンツ マテリアル

ただし、パーティクルの色(Base Color)と不透明度(Cutout Opacity)はエミッターのプロパティにより上書きされますので、変更する場合には次の項目をご参照下さい。


■時間経過により変化するプロパティの調節

DAZ Studioでは基本的にマテリアルのプロパティにキーフレームを打つことができません、つまりだんだんと色を変化させたりすることができないのです。パーティクルを実装する上ではそれは不可欠なものであるため、『SimTenero Particle Physics』では次のような実装をしています。
エミッターのプロパティとしてパーティクルの色・不透明度、そして大きさについてライフタイムの最初での値・変化し始める位置・ライフタイムの最後での値を設定できます。それによってパーティクルが発生し、しばらくしてから徐々に色が変化するようなことが可能になっています。

 ●色を変える
エミッターを選択してParametersタブのSimTenero>Particles>ColorグループのmatClolorStartプロパティを調節します。
このプロパティは各パーティクルのマテリアルの色(Base Color)を上書きします。

パーティクル2 パラメーター カラー
・colorChangeOnの時、パーティクルの色の時間変化を有効にします。
・colorStartChangeパーティクルのライフタイムのどこから色の変化が始まるかの割合です。
・matColorFinishcolorChangeプロパティがOnの時に、パーティクルが消滅する寸前の色です。
・matColorStartパーティクルの発生時の色です。


 ●透明度を変える
エミッターを選択してParametersタブのSimTenero>Particles>OpacityグループのmatOpacityStartプロパティを調節します。
このプロパティは各パーティクルのマテリアルの不透明度(Cutout Opacity)を上書きします。

パーティクル2 パラメーター オパシティ
・matOpacityFinishopacityChangeプロパティがOnの時に、パーティクルが消滅する寸前の不透明度です。
・matOpacityStartパーティクルの発生時の不透明度(100%のとき不透明)です。
・opacityChangeOnの時、パーティクルの不透明度の時間変化を有効にします。
・opacityStartFadeパーティクルのライフタイムのどこから不透明度の変化が始まるかの割合です。


 ●大きさを変える
エミッターを選択してParametersタブのSimTenero>Particles>ScaleグループのscaleChangeStartX/Y/Zプロパティを調節します。
また、スクリプトの「Particle Scale」オプションは大きさの倍率になりますので、scaleChangeStartX/Y/Z及びscaleChangeFinishX/Y/Zのパラメータに掛け合わされ、最終的なパーティクルの大きさが決まります。

パーティクル2 パラメーター スケール
・scaleChangeOnの時、パーティクルの大きさの時間変化を有効にします。
・scaleChangeFinishX/Y/ZscaleChangeプロパティがOnの時に、パーティクルが消滅する寸前の大きさです。
・scaleChangeStartX/Y/Zパーティクルの発生時の大きさです。
・scaleStartChangeパーティクルのライフタイムのどこから大きさの変化が始まるかの割合です。

色が変化するようにすると次の画像のように(シミュレーション時は同じ色に見えますが大丈夫です)、
パーティクル2 プレビュー 色変更
大きさが変化するようにすると次の画像のようになります。
パーティクル2 プレビュー スケール変更


■パーティクルの出現位置などを調節する

エミッターから放出されるパーティクルの出現位置は、エミッターの位置・大きさに従います。つまりエミッターの矢印アイコンの範囲からランダムで出現位置が決まるようになっています。ただし、「Emit from a single Point」オプションがオンになっていると、エミッターの大きさにかかわらず、その中心から放出されます。

パーティクルが放出される方向は、エミッターの角度に従います。

これらのプロパティはキーフレームとして記録されるため、エミッターが移動しながらパーティクルを放出する、例えば汽車の煙のようなアニメーションも可能です。


■衝突を調節する

パーティクルの衝突に関するプロパティは非常に少ないです。スクリプトのオプション以外で設定するプロパティはbounceLossのみで、エミッターを選択してParametersタブのSimTenero>Particles>Collisionグループにあります。

パーティクル2 パラメーター コリジョン
・bounceLoss衝突後のバウンドの強さを決めます。50%でバウンドせず、50%未満にすると空気の壁に当たったかのように突き抜けます。
・collideスクリプトオプションの「Enable Collisions」と共通。衝突をオンにします。
・collideWithスクリプトオプションの「Collide With」と共通。衝突対象のオブジェクトを指定します。書式があるので、スクリプトで設定した方が楽です。
・partLifeBounceスクリプトオプションの「Max Collisions」と共通。removeOnLastBounceプロパティがオンの時に有効です。
・removeOnLastBounceスクリプトオプションの「Remove on Last Collision」と共通。partLifeBounce回目の衝突時に、パーティクルを消滅させます。

バウンドを弱くしたのが次の画像です。
パーティクル2 プレビュー バウンド調整


■パーティクルの動きを調節する

エミッターから放出されたパーティクルは、初速度ベクトルにより放出された後、重力に引かれて落下したり、重力に反して浮かび上がったりします。
それらの動きを司るのがエミッターを選択してParametersタブのSimTenero>Particles>Emissionグループに表示されるプロパティです。

パーティクル2 パラメーター エミッション
・alignToDirectionオンにするとパーティクルのY軸が速度ベクトルに沿います。
・emitSpreadX/Y/Zパーティクルを放出する方向の広がりです。0でまっすぐ、値を増やすと扇状~全周へ向けてパーティクルを放出します。パーティクルが放出される軸(ワールド座標系)のプロパティを増やすとほどよく広がります。
・emitVelocityX/Y/Zパーティクル放出の初速度ベクトル(ローカル座標系)を設定します。X,Y,Zの値の合計を1にすることが望ましいとされています。
・emitsPerSecondスクリプトオプションの「Emits Per Second」と共通。1秒間に放出するパーティクルの数です。MAX500
・gravPerSecond重力の大きさ。負の値にすると逆方向に重力がかかり、パーティクルは浮きます。
・partLifeTimeスクリプトオプションの「Particle Life Time」と共通。パーティクルのライフタイム(秒)です。
・randomAngleOnにすると、パーティクルの放出時にランダムな角度をつけます。
・randomAngleMagnituderandomAngleがOnの時、この値が大きいほど深く角度がつきます。
・singlePointEmitスクリプトオプションの「Emit from a single Point」と共通。Onの時パーティクルをエミッターの中心からのみ放出します。
・velocityDampen時間経過によるパーティクルの速度保持率を表します。例えるならブレーキです。低いほど強くブレーキがかかります。
・velocityMultiplierスクリプトオプションの「Velocity」と共通。パーティクル放出時の初速の倍率です。


                    ***

次回はこれらのプロパティを調整しての実例をご紹介したいと思います。





SimTenero Particle Physics - Core Engine

SimTenero Particle Physics - The Complete Bundle



Comment

No title

 毎回丁寧な解説ありがとうございます。
私も少し触ってみましたが、やっぱりアニメーションさせるのはつらいですね・・・

でも、オブジェクトの配置に使うというのはいいアイデアですね!
以前、木の葉のPropを買って秋の風景っぽいのを作ろうとしたんですが、途中で木の葉を撒くのがいやになってやめてしまいました。

これを使えばなんとかなるかな?螺旋状にまわせば忍法”木の葉隠れ”とかもできそうですね。

 関係ない話ですが、最近セカンドPCのHDDが壊れてOSから全部入れなおしたんですが、Yahooから”DAZ”で検索してサイトへ行くと全体が一部日本語訳されてるんですが、何時ごろこうなったんでしょうか?
普段は大昔にブックマークに登録したリンクでアクセスしているので全く気づきませんでした(^^;

Cyawcatさんいつもコメントありがとうございます。
パーティクルの数が少ないと貧相に見えるし、多いと重くて衝突入れるとさらに重く、となかなか扱いが難しいです><
私もいろいろ試しているところですので、続きはもうちょっとお待ち下さい。

確かに日本語のDAZストアありますね。ビックリしました。
全面機械翻訳で逆にわかりにくいですが。
公式のものなのかどうかサポートに問い合わせてみます。
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