DAZ Studio 3 Advanced その4:UberAreaLightでいろんなものを光源に

Category : Advanced Tools
このブログでも紹介したことがあるのですが、同じ作者の製品で『omAreaLight light shader』というライトプラグインがありました。それと比べると、DAZ Studio 3 Advanced(DS3Adv)に搭載された『UberAreaLight』は同じエリアライトとはいえ、まったく違ったものになっています。
まず種類からして違います。『omAreaLight』はあくまでライトでしたが、『UberAreaLight』はシェーダに分類され、サーフェイスに対して適用し、それを光源に変えてしまうものです。また、『UberAreaLight』はちゃんと光源の形状がライトの範囲に影響を与えます。

エリアライトとは面光源と訳され、スポットライトやポイントライトが一つの点から光が出ているのに対し、面積を持った物体全面から光が発せられる光源です。その原理から影が必ずソフトになるという特性があります。

『UberAreaLight』の製作者によるWikiマニュアルはコチラにあります。

UberAreaLight SS

■使い方

『UberAreaLight』はシェーダであるということは、先ほどお伝えしました。ライト以外のものを光源にしてしまうというという点では、CarraraのAnything Glows(Growsだと毛が生えちゃいますね)のようなものと言えば、持っている方はイメージがつかみやすいでしょうか。
シェーダなので、このようにして使います。

1. Sceneタブで光源にしたいオブジェクトを選択します。
2. Surfacesタブでそのサーフェイスを選択します。
3. ContentタブDAZ Built-in Content > Lights > UberAreaLight を開き、「!UberAreaLight Base」をダブルクリックします。

※DS4.5では、以下の場所にあります。
 Smart ContentタブのLights>Otherカテゴリ
 Content LibraryタブのDAZ Studio Formats>>Light Presets>omnifreaker>UberAreaLight

UberAreaLight contentタブ

ただ、ライトとして単純に使いたい場合は少し面倒ですので、ちゃんとライト設定されたオブジェクトを呼び出すこともできるようになっています。
Conetntタブ内の以下のアイテムがそれです。
 UberAreaLight Disc
 UberAreaLight Neon
 UberAreaLight Plane
 UberAreaLight Sphere
 UberAreaLight Tube

それぞれ、アイコンの画像でどんな形の光源かわかります。Neonっていうのはネオン菅ですね。
これらのアイコンをダブルクリックするだけで、ライトがシーンに読み込まれます。

ところで、エリアライトを作った時に同時に作られるライトオブジェクト「AreaLight - HeadLamp blocker」とは何でしょうか?
これは、基本気にしないでそのまま放置しておいていいものです。実はこれはダミーライトで、光源ではありません。
『UberAreaLight』は、その性質からSceneタブではライトとして認識されません。そのため、DSはシーン内にライトが無いものとして扱ってしまいます。DSではライトが無い場合、カメラから焦点方向へのライトを自動で設定し、レンダリングにもそれが光源となるようになっています。それをHeadLampと言うようですね。
なので、ダミーのライトを置いて、HeadLampを置かせないようにするわけです。


■エリアライトの設定

ライトの設定はSurfacesタブで行います。

Basicコントロール
UberAreaLight サーフェイス設定 Basic

・Intensity光の強さです。ほぼ限度なしで値を設定できます。
・Color光の色です。
・Samples影を含むライトの描画クオリティを決定します。高くするほどきれいなグラデーションになりますが、その分レンダリング時間が増えます。デフォルトは8という低い値になっているので、かなりノイズが入ると思います。
・Shadows ActiveOnにすると影を落とします。デフォルトでonになっているので、最初はOffの方がいいかもしれません。
・Shadow Color影の色です。
・Shadow Intensity影の濃さです。
・Shadow Biasこの数値(距離?)より近いポリゴンは影を落とさないという下限値です。デフォルトが0.1という低い値になっていますので、ポリゴンの形がレンダリングに出てしまう場合は上げてください。

Falloffコントロール
光を距離でだんだんと弱くしていくためのパラメータです。
UberAreaLight サーフェイス設定 Falloff

・Falloff ActiveOnにすると減衰を有効にします。
・Falloff Start減衰が始まる距離です。
・Falloff End減衰してライトが届かなくなる距離です。
・Falloff Decay大きくすることで減衰が早まります。

そういえばDiffuseライトなどに設定するための「Illumination」プロパティがありませんね。

その他は標準のサーフェイスプロパティとほぼ同じなのですが少し注意点があります。

・光源となるサーフェイスをレンダリングしたくない場合は、Opacity Strengthを0にするか、FantomをOnにしてください。Parametersタブのほうで消してしまうと、ライトの効果自体が無効になります。

・サーフェイスをライトとみなすだけでそれが輝くわけではありませんので、Ambient Colorを明るくしたり、ポストワークでサーフェイスをぼかしたりするといいかもしれません。


■レンダリング時間とライトクオリティ

Samplesプロパティは影だけでなく、ライトのクオリティすべてに影響します。ここでは、その数値とレンダリング時間の関係を検証します。同時に、レンダリング時間に影響する他のパラメータについても見てみました。

検証用には、影を受けるための地面と赤い球体(スペキュラあり。少し浮いています)をシーンに配置しました。
最初は単純にSamplesを増やしていきます。ライトが当たっている部分の色のグラデーションと影に入るノイズに注意してご覧下さい。

UberAreaLight プリミティブ サンプル8 SR1.0
Samples : 8 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 21秒


UberAreaLight プリミティブ サンプル32 SR1.0
Samples : 32 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 1分18秒


UberAreaLight プリミティブ サンプル128 SR1.0
Samples : 128 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 5分39秒


また、RenderタブShading Rateもライトのクオリティに影響します。
UberAreaLight プリミティブ サンプル128 SR0.2
Samples : 128 Shading Rate : 1.0
レンダリング時間 1分9秒


今度は光源の幅を2倍にしてみました。
UberAreaLight プリミティブ 面積2倍
Samples : 128 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 6分29秒

ライトが当たるエリアも広くなっているのが分かりますね。

次に、光源の平面をポリゴン数100倍(と言っても100ポリゴンですが)にしたものと差し替えます。一つ上とほぼ同じレンダリング画像なので省きます。
Samples : 128 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 8分37秒


最後に、シーン内のすべてのもののスケールを2倍にしてみました。実際の面積が増える分ノイズが細かくなります。レンダリング画像はあまり変わらないので省きました。
Samples : 8 Shading Rate : 0.2
レンダリング時間 5分50秒


サーフェイスのポリゴン数よりも、面積に大きく影響を受けることが分かります。
最適なSample数は光源の面積、シーンの全体的な明るさなどで変わってきますので、レンダリング後のノイズの載り具合を見て上げていくとよいと思われます。暗いシーンで光源が「UberArea Light Sphere」しかない場合、かなりSamplesを上げないとノイズが残りました(光源が全方位をカバーする球体だからかもしれません)。


■今日の一枚

今日は『UberAreaLight』を使ったこんなシーンを作りました。
メインライトとして「UberAreaLight Plane」を、補助にDistantLight1灯、照り返しを作るために下から2灯配置しました。

待ち合わせてこれから演劇鑑賞
Character:Maxine for V4.2
Hair:Juni Hair
Costume:Neoclassical Gown and Robe , V4's Jewelry Box
Environment:The Grand Staircase
Shader:UberSurface
Light:UberAreaLight

階段のシーンって作ってみたかったんです。でもなかなかいい階段プロップが無くて…、もっと簡素な手すりの階段とかあればよかったんですが。
キャラクターはCeridwen氏の『Maxine』。プロモ画像を見てすぐWishlistに入れていた製品でしたが、思ったより頬がこけててライト設定に難儀しました。この製品、レンダロで売っているものには珍しくDS用マテリアルファイルも付属しています。濃い陰影が出ないようにさらに『UberSurface』を適用してマテリアルを調整しました。
服はダイナミッククロスです。
『UberAreaLight』は勝手にソフトシャドウになるし、影の濃さの調節も出来るので、室内照明には最適だと思います。



今回の画像の素材はこちら

Neoclassical Gown and Robe

Juni Hair

The Grand Staircase

AD Maxine for V4.2
Maxine for V4.2
AD V4s Jewelry Box
V4's Jewelry Box




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