DAZ Studio 3 Advanced その5:ShaderMixerで拡張スポットライトを組む

Category : Shader Mixer
これまでDAZ Studio 3 Advanced(DS3Adv)の新機能についてご紹介してきましたが、DS2.3版から進化したプラグインシェーダが主でした。今回は、まったくの新機能として搭載された『ShaderMixer』を試してみたいと思います。
これは、ブリック(レンガ)と呼ばれるシェーダノードを多数つなぎ、様々なシェーダを組み立てるものです。マテリアルのみならず、カメラ、ライトにもシェーダを組み込むことが出来ます。
この機能、奥が深く、とても全容が紹介しきれません。まずは『ShaderMixer』を使った実例として、影の濃さや色を調整できるスポットライトを作ってみたいと思います。

ShaderMixer Spotlight SS

※Light Decayについて再考し、スポットライトの組成を見直すとともに、大幅に記事を加筆・修正しました。

■使い方

DS3のPDFマニュアルに英語ですがすでにリファレンスが載っています。そこにブリックのリストもありますので参考にしてください。
また、YoutubeのDAZ3Dチャンネルに動画がありますので、それも参考になると思います。
まず、View > Tabs > ShaderMixer[BETA] でタブを呼び出します。まだベータとついているのが気になりますが、現時点でも十分な機能を発揮します。
以下は基本このタブ内の操作になります。
ShaderMixer タブ解説

・シーン内のシェーダを読み込む場合
Sceneタブで読み込みたいオブジェクトを選択し、マテリアルの場合はさらにSurfacesタブでも選択します。次に、File > From Scene を実行します。するとこのようなダイアログが開きますので、ドロップダウンメニューから読み込む項目を選択してください。
ShaderMixer シーンから読み込みダイアログ
すると右のペイン、マテリアルワークスペースにそのシェーダの構成が読み込まれます。ただし、ShaderMixerを使っていないものは当然ながら読み込まれません。例えば、ShaderMixer Sample Sceneの中の「Caustic Sample」のスポットライトから読み込むと下のようなブリックが表示されます。
ShaderMixer 影を拡張したスポットライト ブリック

・新規にブリックを作る場合
File > New を実行すると次のようなダイアログが開きます。作りたいタイプをドロップダウンメニューから選択して下さい。この時、シェーダ名をつけることが出来ますが、後でも変更可能です。
ShaderMixer Newダイアログ

・保存したブリックを読み込む場合
File > Open にて開くダイアログから保存したファイルを選択してください。

シェーダの組み立て方は簡単です。左のペイン、ブリックヤード(煉瓦工場)のブリックリストから、右のマテリアルワークスペースへ使いたいブリックをドラッグ&ドロップします。そしてそれぞれのブリックのアウトプットノードをインプットノードへドラッグ&ドロップでつなぎます。
ブリックにはルートファンクションの2種類があり、ルートが一番左に来ます。ルートにつながれて初めて、シェーダのプロパティとして使うことが出来ます。その時、ルートブリックは何個でも使うことが出来ます。

出来上がったシェーダがどんなプロパティを持つかは、左のペインをプロパティタブに切り替えることで確認することが出来ます。またプロパティタブでは、各プロパティの右クリックメニューからRegroupを実行することで、既存のプロパティ欄にまとめたり、新たなグループを作成することが出来ます。


■拡張スポットライトを作る

やってみないとわかりにくいと思いますので、例として、影の濃さや色を調整できる拡張スポットライトを作ってみたいと思います。
DAZフォーラムを覗くと、ところどころに『ShaderMixer』の作例のスクリーンショットを貼り付けている方がいらっしゃいます。例えばこのスレッドでは、基本的な構成から地形やファーもどきまで、いろいろな使い方を見ることが出来ます。スクリーンショットをまねて組み立てる事から始めると上達は早いと思います。

今回の拡張スポットライトもそのスレッドで紹介されていたものです。
まずライトを作りますので、File > New から「Light」を選択します。
次に、スポットライトですので、ブリックリストの中から Roots > Lights > SpotLight をワークスペースへD&Dして下さい。
次に Functions > Lighting > Shadows - Standard をD&Dし、Shadowノードをつなぎます。
これだけでも動作するのですが、Decay(光の減衰)を操作できるようにさらに組み立てます。
Functions > Lighting > Light Decay をD&Dします。
最後に、Light DecayブリックをSpot Lightブリックにつながなくてはいけませんが、このままだとつなげません。ですので、Spot Lightブリックのコンテキストメニュー(右上にある右向き▲)を開き、「Show Advanced」にチェックを入れます。するとDecayノードが現れますので、そこへつないでください。
出来上がりはこのようになります。
ShaderMixer Spotlight ブリック組成

ワークスペースで入力した値はシェーダの初期値となります。

出来上がったらシェーダ名を変えて保存しましょう。
ワークスペースの上部アイコンが、左から、保存、コピー、カット、ペースト、設定となっています。設定アイコンを押し、名前を「SpotLight_Shadow_Ext」としました。そして保存アイコンを押して適当な場所に保存します。
ShaderMixer ワークスペースアイコン

・出来上がったシェーダをシーンで使うには
ワークスペース右下の「Create」ボタンを押します。カメラ、ライトはメインメニューからCreateした時と同じ操作でシーンに呼び出します。マテリアルだけは、ボタンが「Apply」に変わり、Surfaceタブで選択したサーフェイスに適用することになります。


■標準スポットライトとの違い

出来あがった拡張スポットライトはプロパティの数がかなり違います。
ShaderMixer 拡張スポットライト Parametersタブ

Spot Light
・Tintライトの色合いを調整します。
・Spread Angleスポットの光がなくなる角度です。ライトの中心から外角までの角度ですので、標準スポットライトの2倍の値にすれば、同じ照射角度になります。
・Inner AngleLight Colorが保たれる角度です。InnerからSpreadまでがグラデーションで暗くなっていきます。
・Intensity光の強さです。デフォルトが100000と大きい値なので、調整が大変かもしれません。
・Light Color光の色です。
・Illuminationシェーディングの種類です。スペキュラライトなどにする時に。

Shadows - Standard
・Shadow Intensity影の濃さです。
・Shadow Color影の色です。
・Samples影のクオリティです。大きいほど影のエッジのノイズが減りますが、レンダリング時間が長くなります。
・Blurボケ足を加えます。
・BiasいわゆるShadow Biasです。初期値の-1だとポリゴンのつなぎ目に黒いラインが入る可能性がありますので、その場合は上げて下さい。

Light Decay
・Decay Powerライトを距離によって減衰させる場合は値を高くしてください。0で標準スポットライトと同じように減衰しなくなります。


※Decay PowerとIntensityの関係について
Decay Powerが高いほどライトの光は短い距離までしか届かなくなります。その時、照らしたい物体の明るさを調節するためにはIntensityを調整してやる必要が出てきます。ここでは追加調査として、その目安を調べました。
Decay Powerが0の時はIntensityが1でも十分の明かりを確保することが出来ます。
ライトからr(cm)離れている物体に同じだけの明かりを確保するにはDecay Powerが0の時に比べて

 r ^(累乗) Decay Power

にIntensityの値を設定しなければいけません。

例えばライトから100cm離れた平面の明るさを同じにするには、
 Decay Power0 で Intensity 1 ならば
 Decay Power1 で Intensity 100
 Decay Power2 で Intensity 10000
という値を設定する必要があります。
この計算をしなくて済むようにしたのが下のブリック構成です。
ShaderMixer Spotlight ブリック組成3
Distant、Light Decay、Light IntensityプロパティはValueブリックのラベルを分かりやすく変えただけのものです。
Distantに照らしたい物体までの距離(cm)を設定しておけば、Light Decay(Decay Power)の値に関わらず、Light Intensityは標準スポットライトと同じ感じに値を入れることが出来ます。

今回のシーンは『Maxine』リベンジです。
スポットライトによる影のボケ具合を主題にしました。
ShaderMixer Maxine バストアップ
Character:Maxine for V4.2
Hair:Amy Hair
Costume:Marietta Silk Lingerie
Shader:UberSurface , UberEnvironment2

もっとアップにしたのはコチラ

髪、肌、下着すべてに『UberSurface』を使っています。髪にはAnisotropicシェーダとして、肌にはSSSシェーダとして、下着にはVelvetシェーダとして調整してあります。
ライトには今回の拡張スポットライトと、DistantLightを2灯使っています。また、人物には『UberEnvironment2』によるAmbient OcclusionのみをレンダリングしてPhotoshop上で重ねています。他にポストワークとしてトーンカーブ調整のみしています。
ここで使っている拡張スポットライトのプロパティは上のParametersタブの画像の値になっています。



今回の画像の素材はこちら

Marietta Silk Lingerie

AD Maxine for V4.2
Maxine for V4.2
AD Amy Hair
Amy Hair




Comment

ShaderMixerの情報がまだまだ少ないので助かります。Tintって何でしょうね。別のブリックでもたまに見かけますが・・・。
ところでUberSurfaceのSSSが働かないのはうちだけでしょうか(´・ω・`)

こんにちは、とうふさん。
ShaderMixerはポテンシャルはすごいんですが、何分個々のブリックの作用を理解するまでが大変ですね。私もまだ全然です。
UberSurfaceの件ですが、ちゃんと働いてますよ。
もしかして、レンダリング時のログにエラー出ていませんか?
そうなら、UberVolumeの記事と同じようにコピーしてやれば直るかもしれません。

すみません、DS3でSSSが効かないのはUberSurfaceではなくHumanSurfaceShaderでした。
すっかり勘違いしてました。_| ̄|○ il||li

そっちでしたか。
Elite LanaのSSSのONOFFを試したところ、質感とレンダリング時間に差がありましたので、ちゃんと働いているようです。
DS3の発売後一度HSSアップデートされてますよね?(6.18ごろ)
今修正中の不具合と言うのはこれだと思われます。
http://forum.daz3d.com/viewtopic.php?t=115508&postdays=0&postorder=asc&start=67

ギャー!アップデートしてなかったみたいですorz
いま慌てて更新版をダウンロードしてきました。
インストールして試してみましたが、正常に動作しているようです。
他に漏れがないかどうか確認してみます。・゚・(ノД`)・゚・。

どんまいです^^
原因がわかってよかったです。
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