DAZ Studio Basics:タブ解説 Render

Category : Basics
DAZ Studio 3(DS3)になっての大きな変化と言えば、DSのソフトウェアレンダリングエンジン「3Delightレンダラ」のバージョンアップが挙げられると思います。それと共にレンダリングの設定が追加され、より細かな調整が出来るようになりました。
今回はRenderタブの設定について結果の検証と共にまとめたいと思います。

Renderタブ SS


■Renderタブの表示

Renderタブには2つのページがあり、解像度などの設定をするGeneralタブと、レンダラの詳細な設定をするAdvancedタブがあります。

・Generalタブ
Renderタブ General タブ解説

Speedレンダラを選択します。スライダの左へ行くほどレンダリングが早く、右へ行くほど遅いレンダラになります。
・OpenGL - Preview Render(No Shadows)ビューポートのプレビュー表示と同じ結果になります。影は描画されません。
・OpenGL - 1 Pass Per Light
・OpenGL - 8 Passes Per Light
・OpenGL - Use Shader(GLSL)
OpenGLを使ってレンダリングします。ビデオカードの機能に依存したレンダラですので、環境によっては使えない場合もあります。私の環境ではDSが落ちてしまいました。
・3Delight - Software Render3Delightソフトウェアレンダラを使ってレンダリングします。DSの全機能がレンダリングに反映されます。
Styleレンダリングのスタイルを選択します。
・Render StyleNormalで通常のレンダリング、Cartoonでトゥーンレンダリングになります。DS標準のトゥーンレンダリングと言われるのがこれです。オブジェクトの輪郭線とトゥーンシェーディングが施されます。ただし、pwToonなどのトゥーンシェーダを使う場合は、ここはNormalにします。
Dimensionsレンダリング画像の大きさ等を設定します。「Render To」をActive Viewportにした場合はここでの設定は無視されます。
・Presets縦横比(横:縦)のプリセットを選択します。ビューポートと同じ大きさにするActive Viewportと自分で比率を決めるCustom、それ以外には代表的な比率が登録されています。
・Pixel Dimensions解像度を入力します。
・Aspect Ratio縦横比(横:縦)が表示されます。PresetsをCustomにした場合は、ここに比率を入力してください。
・Constrain ProportionsPresetsをCustomにしている場合にこれにチェックを入れれば、Aspect Ratioの設定がPixel Dimensionsより優先されます。Custom以外なら常にチェックした状態になります。
Timelineレンダリングするフレームを設定します。
・Still Image(Current Frame)現在のフレームのみレンダリングします。
・Make Movieアニメーションをレンダリングします。Start Frame(開始フレーム)とEnd Frame(終了フレーム)を確認・変更してください。
Render Toレンダリング先を選択します。アニメーションのレンダリングの場合は内容が変化します。
・Active Viewportビューポートに直接レンダリングします。
・New Window新しいウィンドウを開きそこへレンダリングします。
・Image Fileファイルへ直接レンダリング結果を保存します。選択後「...」ボタンを押して保存先とファイル名を設定してください。
・Movie File1つのムービーファイルへレンダリングします。全フレームレンダリング後コーデックの選択ダイアログが出現します。
・Image Series1フレーム毎に画像ファイルとしてレンダリングします。


・Advancedタブ
GeneralタブのSpeedパラメータと同じ様に使用するレンダラをまず選択します。
以下はUse Software - 3Delightの設定です。
Renderタブ Advanced タブ解説

・Bucket OrderDSでは一度にレンダリングされる範囲を1Bucketと言います。ここでは画像内でレンダリングする順序を選択します。Horizontal(左から右へ)、Vertical(上から下へ)、Zigzag(左上から水平に一筆書きで)、Spiral(中央かららせん状に)、Circle(中央から外側へ)の5種類です。レンダリング時間にそんなに差は出ませんが、マルチコアのCPUでレンダリングする場合は、いかに同時にレンダリングを終了するかにかかる設定です。
・Bucket Size1Bucketの大きさを設定します。これもマルチコアレンダリングに関係してきます。PCの性能によって変わってくるので一概には言えませんが、大きくしすぎると髪の毛などの半透明テクスチャを多用する部分のレンダリングが最後まで取り残されるという非効率なことになる可能性があります。
・Max RayTrace Depth反射や屈折、GIレンダなどのレイトレースレンダリングに関係してきます。低い方がレンダリングは早くなります。デフォルトは6ですが、ちょっと高いので2または3あたりがいいかと思います。
・Pixel Samples (X)
・Pixel Samples (Y)
オブジェクトのエッジの精細さと、被写界深度(DOF)のクオリティに関係します。X方向とY方向それぞれに設定できます。デフォルトはどちらも4です。
・Shadow SamplesDS標準ライトの影のクオリティに関係します。ライトのShadow Softnessを上げた場合はこの数値も上げないとぼかし部分にノイズが出てしまいます。
・Gainレンダリング画像の明るさを増減します。ピクセルのRGB数値にこの値を掛け合わせるため、フォトレタッチソフトの明度フィルタとは違う結果になりますね。レベル補正で白側を下げた感じになります。
・Gammaレンダリング画像の中間調の明るさを増減します。
・Shading Rateテクスチャとシャドウのクオリティなどに関わります。小さいほど詳細にレンダリングしますが、かかる時間も増加します。初期値は1.0ですが、DS2.3相当にするには0.2に変更してください。
・Pixel Filter画像全体にフィルタをかけます。Box、Triangle、Gaussianにはぼかし効果が、CatmullRom、Sincにはシャープ効果(アンシャープマスク?)が期待できます。
・Pixel Filter Width (X)
・Pixel Filter Width (Y)
フィルタの強さを設定します。X方向とY方向それぞれに設定できます。デフォルトは6ですが、CatmullRomまたはSincフィルタを想定した値と思われます。
・Render To RIB外部レンダラを使う時のためにRIB形式でシーンを出力します。



■Renderタブのオプションメニュー

オプションメニューはありません。


■Pixel Samples

ここからは検証画像と共にいくつかのパラメータの効果を検証したいと思います。
今日のシーンはこれです。
ブーツを履いた戦士の休息
Character:MH Rain for V4
Hair:Virrrus Hair
Costume:Domino for V4 , Bootleggers for V4
Shader:UberEnvironment2 , Elite Human Surface Shader
Environment:The Old West Saloon Interior

今回はこのブーツを使いたかったから記事を書いたと言っても過言ではありません。DAZフォーラムのコマーシャルスレッドで見かけた時にすぐ購入予定リストに入れました。作者はDAZ Brokered Artistもされている方ですが、これの製作中にご身内が亡くなったそうで、幻のアイテムになるのではないかと心配したものです。この場を借りてご冥福をお祈りいたします。
ともあれ、無事発売されたのですが豪奢なアイテムなだけあって、服との組み合わせが難しいです。今回は服のほうもごてごてしたものでバランスを取りました。このブーツにはPoser用とDS用それぞれの12種類のマテリアルプリセットが付属しています。皮の起伏がディスプレイスで表現されていて、実に効果的です。金具が埋まってしまう場合もあるので、その時はディスプレイスの強さ(Maximum)を弱めて調節します。
ライトは『UberEnvironment2』によるIBLとAOに加え、DistantLightを2灯使っています。キャラクターの肌にはとうふさん『Tofu Human Surface』を使わせていただきました。
レンダリング時間はシーン全体をフルサイズ(600x800pixels)でした時の数値です。

そろそろ本題に戻りましょう。
まずは「Pixel Samples(PS)」の数値について、数値の変化とレンダリング結果をご覧下さい。
こちらの画像にはカメラの被写界深度(DOF)はかかっていません。
オブジェクトのエッジに注目してください。PS=1だとギザギザですね。しかしデフォルトの4で十分です。
Renderタブ PixelSamples比較1
 レンダリング時間
 Pixel Samples=1 23分34秒
 Pixel Samples=4 27分11秒


今度はDOFを加えた場合です。
背景のぼけている部分に注目してください。今度はPS=4の場合でもちょっと粒子感がありますね。8~12くらいは欲しいところです(シーンによって変わってきますのでご参考までに)。
逆にピントが合っている部分の変化はほぼありません。レンダリング時間は数値に比例して増えていってますね。
Renderタブ PixelSamples比較2
 レンダリング時間
 Pixel Samples=4 28分10秒
 Pixel Samples=8 29分29秒
 Pixel Samples=12 30分18秒
 Pixel Samples=16 31分56秒



■Pixel Filter

次は「Pixel Filter(PF)」を見ていきましょう。これはDS3になって加わったパラメータで、レンダリング画像全体にフィルタをかけるものです。デフォルトではSincフィルタをPF Width=6でかけるようになっています。
Box、Triangle、Gaussianフィルタにはぼかし効果があり、このような結果になります。下の画像はGaussianフィルタです。明らかにPF Width=6ではボケすぎですね。
Renderタブ PixelFilter Gauss

CatmullRom、Sincにはシャープ効果があるようですが、Sincの方がベストな結果になるようです。
PF Widthの数値は0~32まで設定できますが、1以下だとエラーが出てしまうのでご注意下さい。画像はCatmullRomフィルタです。
Renderタブ PixelFilter CatmullRom

Sincフィルタをかけた時のPF Widthの値での差を比較して見ましょう。
細かいところなので2倍に拡大したものを用意しました。オブジェクトや影のエッジがわかりやすいかと思います。フィルタをかけることで斜めのラインがなめらかになっている上に、細かい模様などのボケは感じられません。また、レンダリング時間に大きな差は出ません。
Renderタブ PixelFilter Sinc比較
レンダリング画像からは、影のエッジなど輝度差の大きな部分にアンチエイリアシング効果が出ているのが見られます。


■Shading Rate

『Render Throttle』の記事でも検証しましたので、こちらでは簡単に書きます。「Shading Rate」はDS3になってから調節できるようになったパラメータで、テクスチャとシャドウの鮮明度に関わります。デフォルトは1.0で、DS2.3でのデフォルト値0.2と比べるとかなりレンダリング時間が低減されますが、それなりの画質の差も出ます。
Renderタブ ShadingRate比較
 レンダリング時間
 Shading Rate=0.2 27分11秒
 Shading Rate=1.0 11分15秒

普段は1.0以上の数値でレンダリングし、ファイナルレンダでは低い数値を使うと良いと思われます。



今回の画像の素材はこちら
AD MH Rain for V4
MH Rain for V4
AD Virrrus Hair
Virrrus Hair
AD Bootleggers for V4
Bootleggers for V4


Domino for V4

The Old West Saloon Interior



Comment

いつもながら大変参考になります。
Pixel FilterやGain等は何を設定していいのかわからなかったので、こうしてサンプル画像つきで見せていただけると大変助かります。m(_ _)m
サンプル画像もライトの使い方がとても上手いですねー。とても参考になります。Old West Saloonは持ってるので真似してみようかしら。。。(;´∀`)

とうふさんコメントありがとうございます。
このシーン、もう割り切ってキャラクターにいい角度からライトを当てて衣装をテカらせることだけを考えてたりします。手前の壁と2階の天井は取り払っちゃってますし、室内照明とはとてもとても言えないです(^^;)
非公開コメント

著書
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索フォーム
プロフィール

Kotozone

Author:Kotozone
製品の取扱説明書を読むのが大好きです

FC2ブックマーク
最新記事
カテゴリ
タグリスト

DSプラグイン V4 マテリアル DSシェーダ ライト DS基本 セール Genesis IBL アニメーション タブ解説 iray LuxRender ダイナミッククロス スクリプト Genesis2 ShaderMixer セットアップ Download レタッチ カスタマイズ トゥーン バージョンアップ SSS Photoshop ウェイトマップ NGM ファー ERC D-Form Miki2 IDL 大気 物理シミュレーション M4 カラーコレクション ボリューム Terrain Genesis3 パーティクル モーフセット V5 アナグリフ カメラ インスタンス RAMDisk ロボット Genesis8 3Dプリント GIMP SLG V8 ダイナミックヘア K4 Python Linux 日本語訳 モーションキャプチャ Hexagon 

最新コメント
リンク
月別アーカイブ
ご意見ご感想はこちらに

名前:
メール: 
件名:
本文: 

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
FC2カウンター