PoserのマテリアルをDAZ Studioへ:スペキュラとバンプ、ディスプレイスメント

Category : Tips
Poser用のフィギュアや衣装をDAZ Studio(以下DS)に読み込んだ時、最初のレンダリング結果にがっくりすることがままあります。それはマテリアルがPoser用に調整されているためです。そのアイテムがDS用のマテリアルの付属したものならMATポーズファイルを適用すればいいのですが、なければこちらで調整するしかありません。
今回はこれまではなんとなくいじっていたパラメータを、まじめに差を調べてみようという試みです。その中でも差がわかりやすいスペキュラ(ハイライト)、バンプ、ディスプレイスメントについてです。

マテリアル比較 SS

※ハイライトサイズの訳が間違っていたのを訂正しました。Roughnessのほうが正しいです。
※バンプとディスプレイスの単位について追加訂正しました。


■マテリアル比較

例として今回はV4用のファンタジックな革鎧『Golden Arrow』を選びました。
Poser7Jで胸パーツをレンダリングしてみるとこのような感じです。
マテリアル比較 chest Poserレンダリング
マテリアルはPoser6以降対応ということだけあって、シェーダを駆使したものになっていますね。バンプマッピングだけでなく、ディスプレイスメントマッピングも施されています。DS用のマテリアルは付属していません。

これをDSで読み込んでレンダリングすると、このようになってしまいます(ライトの配置などはPoserと同じようにしてあります)。ところどころにある米粒みたいなのがスペキュラです…。紋様はディスプレイスで浮き上がっていたので、ぺったんこになっちゃってます。
マテリアル比較 chest PoserマットDSレンダ

一般的に、Poser用のマテリアルをDSで読み込むと、
 ・スペキュラは小さく鋭い
 ・バンプマッピングはすごく小さな凹凸に
 ・ディスプレイスメントマッピングは無視されます


この3点を修正してレンダリングしたのがこれです。Poserレンダにはまだ及びませんが、DAZ Studio Defaultシェーダで出来る範囲での修正です(布の色が変わっているのは3点とは別修正です)。
マテリアル比較 chest 調整マットDSレンダ


■スペキュラ

まずは光沢の表現であるスペキュラを調べてみましょう。Surfacesタブをご覧ください。
Poserでは鏡面値(Highlight_Value)とハイライトサイズ(Roughness)がそれにあたります。
鏡面値[0~10]はそのままDSのSpecular Strength[0%~100%]へ移せばいいでしょう。鏡面値1(それ以上になりますがまず使われません)でStrength100%と考えます。この値は反映されたりされなかったりと不安定なので、Poser上と比較して確認するのがよさそうです。
問題はハイライトサイズ[0~10]です。これはハイライトの大きさで、DSでのGlossiness[0%~100%]に当たります。DSの自動変換に任せると、
 Roughness 0.1 ―> Glossiness 95%
 Roughness 0.5 ―> Glossiness 99%
 Roughness 1.0 ―> Glossiness 99.5%
となりますが、ハイライトサイズは高いほどスペキュラが広がり、Glossinessは高いほどスペキュラが狭まるのに、これだとまったく逆です。
しょうがないので実際に値を変えて球体をレンダリングし適度な数値を導き出してみました。

マテリアル比較 スペキュラサイズ 0.1
 Roughness 0.1 ―> Glossiness 75%

マテリアル比較 スペキュラサイズ 0.5
 Roughness 0.5 ―> Glossiness 50%

マテリアル比較 スペキュラサイズ 1.0
 Roughness 1.0 ―> Glossiness 40%

マテリアル比較 スペキュラサイズ 0.01
 Roughness 0.01 ―> Glossiness 88%

あくまで見た感じこのぐらいかな~という数値なので変換式などはありませんが、自動変換が信用できないのはわかってもらえると思います。


■バンプマッピング

今度はテクスチャによってサーフェイスに擬似的な凹凸をつけるバンプマッピングについて調べます。
Poserでは基本的にバンプ(Bump)[-10~10]という値のみなのに対して、DSではBump Strength[0%~200%]とNegative&Positive[cm単位]というパラメータで制御されます。
PoserのBumpはDSのBump Strengthへ変換されますが、もとの値の範囲が大きいせいか、かなり小さい値に変換されてしまいます。これが、そのままレンダリングするとほとんど効いているように見えない原因でしょうね。
PoserのBumpパラメータは、距離単位ですので、環境設定でのディスプレイユニットによって変わります。ここでは単位センチメートルとして計算します。
とりあえずBump Strengthの値は自動変換そのままに任せて、Negative&Positiveパラメータを調整することで同じ結果になるようにしてみます。Negativeがテクスチャの黒(0,0,0)の高さ、Positiveがテクスチャの白(255,255,255)の高さだと思われますが、実際にサーフェイスのジオメトリが変化するわけではないので、その差のみが重要になります。
PoserのBumpが1.0の時、DSではBump Strengthが39.4%に変換されます。このままPoserでのレンダリング結果と同じようにするには、このような値になりました。
マテリアル比較 バンプ 1.0

つまり、バンプに関しては、
Negative=-1
Positive=1

とするだけで良いようです。いろんなバンプマッピングとライティングで試したわけではないので、これですべていけるのかはわかりませんが、現時点ではこれを採用したいと思います(改めて画像を見比べてみると、ちょっと違うような気もします…)。

※別の衣装で試してみたら、きつすぎる陰影が出てしまいました。グラデーションバンプを使ったサーフェイスはまた別の数値が必要なようです。次の記事へどうぞ。


■ディスプレイスメントマッピング

3つ目はテクスチャによって実際にジオメトリに凹凸を発生させるディスプレイスメントマッピングについて調べます。
これもPoserではディスプレイスメント(Displacement)[-10~10]という値だけなのに対して、DSではDisplacement Strength[0%~200%]とMinimum&Maximum[cm単位]というパラメータで制御されます。これはDSでは無視されてしまうパラメータなので、Poser上で使用されているかを見て、テクスチャを設定してやる必要があります。
Minimumがテクスチャの黒(0,0,0)の高さ、Maximumがテクスチャの白(255,255,255)の高さになります。Poserでは、テクスチャの黒(0,0,0)が高さ0になります。
PoserのDisplacementパラメータは、距離単位ですので、環境設定でのディスプレイユニットによって変わります。ここでは単位センチメートルとして計算します。
ということはPoserでDisplacementが1.0(高さ1cm)の時にDSでは
Displacement Strength=100%
Minimum=0
Maximum=1

ならば同じく高さ1cmだけ隆起することになります。

マテリアル比較 ディスプレイス 1.0
 Displacement 1.0 ―> Displacement Strength 100%

マテリアル比較 ディスプレイス 0.5
 Displacement 0.5 ―> Displacement Strength 50%

マテリアル比較 ディスプレイス 0.1
 Displacement 0.1 ―> Displacement Strength 10%

単位が同じなので、結果もそのままですね。
もしMaximumを10にすれば、PoserでのDisplacement[1~10]はDSでのDisplacement Strength[10%~100%]に対応することになります。PoserでDisplacementをマイナスにすることによる内側へのへこみは、DSではMaximumをマイナスにすることで対応します。


■今日の一枚

今回示したのは、あくまで目安だとお考えください。ここを調整する必要があるということだけでも覚えていただければ幸いです。そして今回の法則にまったく違う値になったとしても、レンダリング結果が良ければそれでい~のです。もし、こっちの値の方がいいよというのがあれば、こっそり教えてくださいね。

というわけで最後に例として使った衣装を用いてシーンを作ってみました。
今回調整したのは衣装のみで、キャラクタのマテリアルに関しては『Elite Human Surface Shader』を使っています。衣装のフィットにはDS3Advancedの「Morph Follower」を使いました。Morph++などのDAZ製モーフならだいたいフィットしてくれるから楽ですね。
マテリアル比較 V4Golden Arrow立ち姿
Character:MH Rain for V4
Hair:Wet Hair
Costume:Golden Arrow
Shader:Elite Human Surface Shader



今回のツールと画像の素材はこちら
AD MH Rain for V4
MH Rain for V4
AD Golden Arrow
Golden Arrow


Wet Hair




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